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January 10, 2012

徳島編(1) 琴平→三好→祖谷渓 59.8km


 四国で有名な所といえば、(1)足摺岬(2)祖谷渓谷の二つがまず挙げられるであろう。
 本日は祖谷渓谷を目指して出発。
 琴平からは県道32号線の坂を登って行く。

【道の駅 空の夢】
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 坂の途中に道の駅があったが、そこに「二宮忠八飛行館」なる小博物館のごときものがあった。こんな山のなかになぜ飛行館?と思い興味を持ったが、館は閉っていた。それで二宮忠八なる人物の名前を頭の片隅に入れておいたが、のちに宇和島に行った際に寿司屋の会話でこの人物の名前が出て来た。
 私が「宇和島の有名な人物って、伊達宗城しか私は知らないんですけど、誰か他にいますか」とたずねると、「ここではないけど、近くの八幡浜が二宮忠八の出身地です」とのこと。「二宮忠八って、香川の人じゃないんですか? 記念館みたいなものがありましたけど」と私が言うと、「いや、八幡浜の人です。飛行機を日本で初めて設計した、郷土の誇りの人です」という答え。
 …四国じゃ、有名な人のようであった。

【県境:香川県側】
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【県境:徳島側】
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 猪の鼻峠のトンネルを越えたところで県境である。
 下の写真では逆光になっていて分かりにくいが、ここから徳島県である。けっこうな高さを登ってしまった。
 西日本に入ってからは、地形が平たくなっているため、東日本のような険しい県境はなくなっていたが、四国では、四国山地がまんなかにあるので、ひさしぶりにハードな県境であった。

【箸蔵寺】
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 猪の鼻峠からは吉野川の岸、三好市まではずっと下りである。
 その途中に「箸蔵寺」があり、ロープウェイで簡単に上の寺まで登れるので寄ってみた。
 寺までつけば、境内は雪で埋もれている。
 季節は1月、そして四国山地は雪の積もる地なのである。
 …じつは南国高知のイメージが強すぎ、「四国は暖かいところ」と私は勝手にイメージしていたが、ぜんぜんそうではなかったことをこの後ずっと思い知らされた。

【祖谷口】
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 三好市から祖谷渓谷にかけては、また登りが始まる。
 祖谷口から、祖谷渓谷沿いのくねくね道をひたすら登って行こう。

【祖谷街道】
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 祖谷街道は祖谷渓谷を眼下に眺めながらのひたすらな登り道。
 ホテル祖谷温泉がいったんの峠になるはずだが、いつまでたっても着く気配がない。

【小便小僧】
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 やがて祖谷名物、小便小僧がある。
 名物、とは書いたが、じつはこの像ってとても小さく、存在が分かりにくい。私はこの像の横を通りすぎたときは、なにやら小さな銅像があるなくらいに思っただけであった。ところが、少し行くと「小便小僧」という大きな看板があったので、その存在が判明。写真でいえば、中央に小さく写っているのが小便小僧である。

【ホテル祖谷温泉】
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 祖谷街道の峠にホテル祖谷温泉がある。
 ここは祖谷温泉の源泉の宿で、ケーブルカーで渓谷の露天風呂に下りていくことでも全国的に有名だ。
 だから本当はここに泊まりたかったのだが、本日の目当ては「祖谷かずら橋」なのであり、そこまで行ってしまうと引き返すのが大変なので、今回はパス。
 (あとで地元に人に聞くと、今の時期は露天風呂はぬるくて入れたものじゃないからパスして正解だったよと言われた。源泉かけ流しの宿ゆえ、そういう事情もあるんだな)

【ホテルかずら橋】
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 祖谷ホテルからはずっと下って行き、まずは本日宿泊の「ホテルかずら橋」に荷物を預け、自転車を軽くした。
 山の奥にあるホテルゆえ、自転車で来るような客は滅多におらず、女将は驚いていた。

【祖谷かずら橋】
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 ホテルからは少々の登りを経て、ようやくたどり着きました、祖谷かずら橋。
 日本三大奇橋の一つであり、徳島県の名所である。

【かずら橋を渡ってみる】
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 橋まで来れば渡らねばならないが、この橋、渡し木の隙間がけっこうあり、高所恐怖症の人なんかは通るのは厳しいだろうな。
 それでもそのおかげで真下に祖谷渓の美しい流れを見ることが出来る。

【ホテルかずら橋 ケーブルカー】
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 寒いなかでもこれだけ走り、橋も渡れば、汗もたっぷりかいているので、宿に着いたあとはすぐ風呂である。
 このホテルの露天風呂もケーブルカーを使う。こちらは祖谷温泉ホテルが渓谷に降りるのに対し、山の中腹に登って展望を楽しむもの。

【露天風呂】
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 露天風呂からの眺めはなかなかのものである。
 祖谷渓谷に、中国山地。
 山には雪がうっすらと積もっている。

【夕食】
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 予約のときに当宿は蕎麦がたくさん出ますがアレルギーは大丈夫ですかと聞かれたので、蕎麦は好物ですと答えた。
 だから、蕎麦がき、蕎麦稲荷、蕎麦豆腐、蕎麦揚げ、とかずらずらと出るのかなあと思っていたけど、蕎麦メニューはかけ蕎麦のみであった。ま、いいんだけど。
 このホテルの食事は蕎麦はメインでなく、山の幸シリーズが豊富なもの。山菜、野菜、川魚がたんまりと出て、しかも天婦羅、煮物の類いは出来立てのものがすぐ供され、しっかりした調理である。そして焼き物は目の前で炭火で焼いてくれたりもする。山のなかの宿にしては、そうとうにレベルが高かった。
 そして料理も良かったが、食事の途中に食事処に女将が現れ、祖谷の民謡も歌うとか、ベタなサービスもよかった。

 このホテルは気にいったので、また祖谷に来ることがあれば寄ってみようと思った。

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