岡山編(5) 丸亀→高松→鷲羽 59.4km
本日はほぼ一周した四国を脱出する日である。
丸亀からは高松港まで瀬戸内海に沿って国道11号線を走った。四国では、香川県に入ると、うどん店が一挙に増える。そして国道11号線は幹線道路であるため、この道路に並ぶ店はドライブインなみに大箱で、だから看板も大きい。
国道走ると、「うどん」「うどん」「うどん」「うどん」…いつまで行っても「うどん」の看板ばかりであり、さすが「うどん県」と感心してしまう。
そのうち、ちょっと変わったうどん店の看板を見つけた。
「ふとん」、である。
ふとん? うどんでなく? …あ、そうか、太いうどんの店なのか、とか思い、やがてその店の横を通り過ぎたのだが、そこで「寝具」の品名が店の壁に書いているのを見て、「あ、ふとんって、ふとんのことなんだあ」と何だかわけの分らん感想をもってしまった。あまりにうどん店ばかりだと、文字の感覚がおかしくなってしまう。
高松港に行く前に、栗林公園近くのうどん店二軒に行ってみた。
四国に上陸したとき、最初に讃岐うどん店をいくつか訪れたが、この二軒「竹清」と「さか枝」とで、香川では計9軒まわることが出来た。
つるつる、もちもちの、歯ごたえある代表的讃岐うどんである。
竹清と並び、有名うどん店の「さか枝」。
このように平日でも、昼飯時には行列ができるのが、香川の讃岐うどん店の特徴である。ただし、店の回転が速いので、どんどんと客がはけていくのもまた、こういった店の特徴でもある。
ところで、香川は讃岐うどんの本場であり、多くの観光客もそれを目的に訪れるわけだが、香川の讃岐うどんそのものに関しては、香川の独壇場というものでもない。今は、他県でも1、2軒は本格的な讃岐うどん店があり、うどんの味や質に関しては、それらの店は十分追い付いていると思う。
しかし、他県の讃岐うどんと香川のそれが、圧倒的に違うのは値段である。
他県と香川では倍どころか三倍以上も値段が違う。なにしろ、香川ではうどん一杯が100円程度だからだ。
それでどうやって利益を出しているかといえば、独自のセルフ方式による人件費節約、トッピングでの利益、および薄利多売、等によるものだろうけど、ここまでCPが良いなら県民食になるのも当然といえる。
昼食で、しっかり本場の讃岐うどんを食ったのち、高松港に到着。
ここからフェリーに乗って、岡山宇野港へと出発である。
私は四国を時計回りにほぼ一周したわけだが、自転車で走ると、四国が一つの大きな山であることがよく分かった。
そして四国は全体的に景色の変化に富んでいて、またお遍路さんのおかげで道の整備もよくされており、自転車での旅に向いたところであった。
次回訪れるときは、ツーリングバイクでなく、ロードバイクで走ってみたいものだ。
四国フェリーで、小雨のなか岡山県の児島へと。
この児島は瀬戸大橋を介して、ほぼ丸亀市の正面にある。
今朝丸亀市を出発したわけだから、高松を経由したことで、ルートラボの地図をみてもよく分かるように相当大回りしたことになる。
それというのも、瀬戸大橋、鳴門大橋のせいで、香川県から岡山県に渡るフェリーが高松港→児島港にしかなくなったしまったため、こういう大回りをせねばならなくなったわけである。
以前は四国中国間には数多くのフェリーが就航していたのだが、本州四国連絡橋のせいで、自転車乗りにとってはずいぶんと不便になってしまった。
そして、自転車のことを抜きにしても、この連絡橋が地元民を本当に便利にしているのかどうか、けっこう疑問に感じるところがある。
児島からは鷲羽山に登ってみた。
ここは瀬戸大橋の絶好のビューポイントである。瀬戸大橋は、優美さと機能美をあわせ持つ、橋の傑作である。 日本の技術の高さを象徴する建造物であろう。
…しかし、交通量少なすぎ。
この橋の造った手間と費用を考えると、哀しくなるほどに少ない交通量である。
本日は、その鷲羽山のふもとにあるホテルで一泊。
建築物としては比類なき、瀬戸大橋を眺めながらくつろぐことにしよう。
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