愛知編(1) 四日市→桑名→名古屋市 46.7km
桑名市の名所、というわけではないのだが、九州の歴史マニアとしては一度訪れたいところ「海蔵寺」。
江戸時代、名古屋の治水工事を薩摩が担当したのだが、難工事のため、藩士の事故死や自死が多発した。この工事は治水と同時に薩摩への嫌がらせでもあったので、幕府は地元民に対して薩摩藩士にはいっさい協力するなとの無茶なお触れを出していた。それで薩摩藩士に死者が出ても、どこでも供養してくれなかったなか、この寺の住職だけが「せっかく遠くから工事に来てくれているのに、死者の供養もしないなんて馬鹿な話があるか」と憤り、この寺が薩摩藩士の葬儀を一手に引き受けたのである。
海蔵寺は、そういう、いわゆる仏道の本筋を通した寺なのだ。
それにしても、こういうイザコザがつもり積もって、薩摩は幕府に恨みをためていき、その結果、維新のときに薩摩は怒りを爆発させ、完膚なきまでに幕府を潰そうとしたわけで、幕府も愚かなことをしたものである。
四日市市からは、国道1号線の側道を走って名古屋市に着。
途中、揖斐川、長良川、木曽川の三つの橋を越えたが、どこもえらい長い橋で、…こんな大きな川の治水工事を、江戸時代に完遂できた薩摩藩士の努力に感心した。
夕食は、名古屋市栄の「鮨処成田」にて。
ここの鮨は、地元三河の食材を用いながら、名古屋流とでもいうべく独自の肴、鮨が供され、私としてはけっこう好みなのである。
写真は、穴子の蒸し鮨。
穴子という素材は温かくすればするほど、甘味と旨味が増すものだが、これはその理想形。たぶんシャリはこれ専用のものを使っているんじゃないかなあと思うのだけど、ふんわり柔らかい穴子に、もっちりしたシャリがよく合い、絶品の鮨となっている。
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