京都編(1) 浜大津→田谷峠→京都市(俵屋) 45.6km
滋賀大津といえば、三井寺は外せない。中世にあの比叡山延暦寺に拮抗する勢力を持ち、屈強な僧兵たちで焼き討ち合戦を演じて来た寺である。(中世の寺は血気盛んだったのだ)
訪れてみれば、ちょうど紅葉の盛りであった。
これで晴天ならもっと映えただろうが、あいにくの曇天である。
それでも、この紅葉を見たのち高台に登れば、大津の街並みとその背後の琵琶湖を見渡せる、素晴らしい風景が広がっていた。
三井寺を見たなら、次はライバル延暦寺は行かねばならぬ。
県道30号線を使って延暦寺に向けて坂を登っていく。
そして300mの高さを登って田ノ谷峠に着き、ここから延暦寺への分岐なんだが、…え、自動車専用道になっている。そしてここから先延暦寺に行くにはこの道しかないのである。
なんてこったい。
延暦寺の紅葉は諦め、京都市まで下っていき、それからまた北上して紅葉の名所実相院へと。
ここで眺める実相院の庭の紅葉。
今までさんざん眺めてきた自然のなかの紅葉に比べ、人工美の極致のような。絵画のごとき光景。思わず息を飲みこむ美しさ。
さらに北上を続け、ついでに山も登っていき、鞍馬寺へ。
駐車場に自転車をとめたのち、ずいぶんな高さの石段を登っていき相当な高さを登ったところに鞍馬寺はある。
鞍馬寺では紅葉の盛りはすぎていたが、参道沿いの紅葉はなかなかのものであった。
京都ならではの人の手のよく加わった紅葉を堪能したのち、京都市中心部、俵屋旅館に到着。
俵屋は創業300余年の老舗旅館だから、北海道から来た客はたくさんいたであろうし、徒歩のみで遥々と来た人も江戸時代や明治初期にはいたであろう。
しかし、さすがに北海道から自転車で俵屋に来た者は、俵屋の長い歴史のなかでも、私が初めてであろうな。
宿の人も私が自転車で来たことにびっくりしていた。
京都の秋は、夜の紅葉のライトアップは見逃せない。
今回は高台寺を訪れてみた。
ライトアップされた満載の紅葉が臥竜池に映り、夢幻的にまで美しい。
秋の京都の夕食は「鮨まつもと」で。
この店は京都に来たとき、昼食にときどき利用していたが、夕食では初めてである。
和食の街京都に来てわざわざ鮨を食うのもなんであるが、今回の旅行は鮨食いツアーも兼ねているので、なるべく各県では一軒は寄るようにしているのである。
店主も、京都に来た東京の人は和食店に行きますので、この店に来るのは地元の人で大半ですよ、と言い、つまりは京都に根付いた江戸前寿司店なのである。
この店は、ネタだけとっても東京や北陸のレベルにはかなわないのは仕方ないが、それでも京都で本格的な江戸前鮨が食べられるということで貴重な存在である。
俵屋の朝食は、三階の「栂」という部屋で洋食を。
このずんぐりしたトースターが、俵屋の名物であり、骨董感がよろしい。
トースト、目玉焼き、ベーコン、サラダ、マーマレード、すべて美味しいが、とりわけ香り豊かなコーヒーが絶品である。
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