京都編(3)京都市→亀岡市湯の花温泉 37.7km
俵屋朝食。
丸々した鮭、瓢亭卵、湯豆腐、蜆汁、炊きたて御飯、…至福の朝食である。
良い朝食は最強の酒の肴というセオリーに従い、俵屋の朝はいつも酒を飲んでいた記憶があるが、本日はサイクリングなので自粛する。
さて、サイクリングの方向であるが、まだ雪は降ってこないようなので、いったん日本海側の丹後半島へ行こうかと思う。
丹後間人の間人蟹目的である。それには理由がある。
11月からズワイガニ(北陸では越前蟹、山陰では松葉蟹)が漁解禁となり、北陸はカニ一色だったわけであるが、北陸で最もいい蟹を仕入れることに血道をあげている某寿司店で聞いた話。
店主によれば、「今の季節、越前蟹を求めて県外の人も北陸にたくさん訪れてくれる。しかし、じつは北陸では最高の蟹は得られない。ズワイガニは、丹後間人港の間人蟹(タイザガニ)が文句なしに最高で、形も味も図抜けている。けれど間人蟹は当店で仕入れられない。それは距離の問題でなく、値段の問題である。越前蟹は1万円であるが、間人蟹は三万を越える。その値段のカニだと北陸では料理として組み立てられない」とのことであった。
間人蟹はズワイガニの一番のブランドということは私も知っており、京都の高級料亭では5万円くらいの料金でそのコース料理が出ることくらいは知っていた。ただ京都の料亭で、焼くか煮るしか料理法のないカニをわざわざ食わなくとも思っており、食う気もしなかったのだが、そこまでプロが言うのなら、話のネタに一回くらいは間人蟹を食ってみようかなと思ったのである。
カニは距離によって美味さが変わる典型的な食材なので、どうせ食べるなら間人で食いたい。それゆえ、丹後の間人港で間人蟹を出す店を検索すると、…けっこうある。
京都市ならいざ知らず、あんな不便なところでそこまで間人蟹の需要があるのだろうか? そこでは間人蟹と称するも、じつは出てくるカニは、「なんちゃって間人蟹」じゃないのかな、とどうも不信を持ってしまった。わざわざ丹後半島の北端まで行って、そのへんで食えるズワイガニを食わされてはたまったものではない。
こういう情報はプロに聞くのが一番確実だ。
そういうわけで、仕入れのプロである俵屋で情報を仕入れるべく、仲居さんに「丹後に行きますんで、本物のタイザガニをだす店を教えてください」と尋ねた。料理部に聞いてきますとのことで、しばらくしてメモが来て、「和久傳or円山」と書かれてある。
…それくらい知ってますわい。というか、私の聞き方が悪かったのかなあ?
「いや京都市ではなく地元間人での話です」と再度尋ね、「三養荘なら確実です」とのことであった。三養荘の料理長は俵屋の料理場で働いていたそうである。これはおおいに期待できますね。
それで丹後半島を目的地とした。
(ちなみに間人に行って分かったけど、間人では間人蟹の料理は料理する前にタグ付きの間人蟹を見せるので、「なんちゃって間人蟹」が出て来る余地はなかった。つまらぬ杞憂であった。)
京都市ではあと一ヶ所、東福寺で紅葉を見物した。
通天橋の紅葉は、空気までがその色に染まるかのごとき、圧倒される紅葉に満ちた空間であった。
次は昼食目的で、弘法大師の寺、東寺の近くにある「慈恩弘国」にと寄ってみた。
ガンダム世代としては一度は訪れたかったのである。
ここはお好み焼き屋で、「ザク焼き」「ドム焼き」等のお好み焼きが、連邦軍のコスプレをした店員によって運ばれてくる、という凝った店なのだ。
…しかし、お好み焼き屋なのに昼は営業していなかった。
事前の調べが足りませんでした。
「慈恩弘国」のwebpageは→ここ
京都市からは国道9号線を道なりに進んでいき、亀岡市の湯の花温泉のビジネスホテルに宿泊。
温泉街にあるホテルのはずだったが、周りにはなにもないところであって、ホテルの夕食の五目鍋を食った。
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