京都編(2) 京都市 31.8km
北海道から京都まで、雨あり霙ありのけっこう過酷な気象条件のなか、重い荷物を積んで走って来たため、走りの感覚がおかしくなってきた。
どうも後輪がよれてきているようなので、サイクルショップで調整。ついでにブレーキシューも交換し、ワイヤも調整。すると、だいぶ走りが良くなった。
日本人で知らぬ者のいない庭、龍安寺石庭。
休日だと狭い寺のなかに人がいっぱいとなるのだけど、今日は平日なのでさほど人はおらず、落ち着いて眺めることができた。
庭石の配置はもちろん素晴らしいのだが、背景のアクセントとなる紅葉もまたいい。
龍安寺からはまた坂を登っていき、高雄の神護寺に来たが、高いところにあるゆえ、紅葉はほぼ終了であった。
そのぶん人も少なく、静かである。
高雄あたりは知る人ぞ知る京都という感じで、いい雰囲気のところだと思う。
神護寺に来たので、名物の「かわらけ投げ」に行った。展望台から谷に向けて素焼きの皿を谷投げる、厄除け行為である。
展望台に着くと、一人旅の若い女性が皿を懸命に投げていたが、全く飛ばないので不思議がっていた。そのあとに私が投げたら普通に飛んで行ったので、「どうしたら飛ぶのです?」と聞いてくる。
一つは力なんだけど、もう一つは皿の向きであり、その女性は皿を下向きにして投げていたのでそれを指摘したら、ずいぶんと喜んでいた。
…これって、遠くに飛ばさないといけないというものでもなかったはずではあるが。
神護寺から山を下りて、京都観光のスーパースター金閣寺にと寄る。平日でもやはりここは人が多かった。
金閣寺の写真は池とともに撮るのが定番だが、秋なので紅葉に隠れた奥ゆかしい金閣寺を紹介。
京都の秋は何度も訪れたことがあるが、平地での紅葉は今回が一番ジャストタイミングで、いずこも見事であった。
さて、本日の俵屋は一階の暁翠の間。
ここの庭には楓が一本あり、その紅葉を期待していたが、…まだ緑のままであった。
なにごとも全てがうまくいくはずはなし。
俵屋の夕食は、これを食えば、ああ日本人に生まれて良かったなとしみじみ思える、進取と伝統と、それに調和のあるもの。
和食の名店多き京都でも、頂点近くに位置するものであろう。
俵屋関連で、今年初めて知って驚いた情報は、あのアップルの故スティーブ・ジョブズ氏が、俵屋を愛好してよく泊まっていたとのこと。
言われてみれば、たしかに簡素でありながら奥行き深く、単純でも複雑、分かりやすそうで実はオーナーにしか分からない世界がある、完璧を目指した迷宮みたいな存在は、アップルと俵屋で、見事に合致するもんなあ。
ジョブス氏が好んでいたのもよく理解できる。
そして、ジョブズ氏が特に気に入っていた部屋が暁翠庵だそうで、ということはこのベッドのどちらかにジョブズ氏も寝ていたわけである。
偉人も使っていた、歴史的なベッドなのだ。
私のごときものが使うのは畏れ多きことだが、といって床に寝るわけにもいかないので、このベッドで寝させていただきました。
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