愛知編(3) 名古屋市 忘年会2日目
忘年会2日目の昼食は、名古屋市の創作系料理店「トゥ・ラ・ジョア」にて。
会員制に近い店であり、名古屋では最も予約の困難な部類の店だそうだ。
名古屋市在住の食の大御所のような人が今回の忘年会の主催者であったので、そのおかげで我々一行がこの店を経験でき、ありがたいことである。
トゥ・ラ・ジョアはいちおうフレンチに分類される店なのだが、実質的には大阪のカハラみたいな、自在な創作系の店のようであった。
その日のメニューを、メニュー表から書き写すと、
・源助大根と鮑の椀物
・トラ河豚のスープ
・海老芋のウニ風味
・下仁田葱と真鱈白子のオーブン焼
・カニ真丈の甲羅蒸
・すだち牛のビーツソース
・Mのサラダ
・帆立貝ご飯
・ブッシュドノエル
調理も素材も過剰なくらいに手間暇かけているのだけど、フランス料理にありがちな、出来た料理もその流れで「過剰なもの」になる、ということはまったくなく、どの料理も見事にバランスが取れており、スマートかつクールな料理であった。
同じ創作系の「カハラ」がホームランバッターが次々と出てくる打線とすれば、この店はイチロークラスの巧打者がずらりと並ぶ感じである。
写真で紹介している料理は、海老芋に辛味風味のウニを芯に入れて、茹でたものに、ウニを和えて、アラレで食感にアクセントをつけたもの。
相当な試行錯誤を経て、完成された料理なのだろうけど、複雑にして、深く、鮮やかな味にただただ陶酔するのみ。そして見た目も、写真のごとく、優美である。
トゥ・ラ・ジョアは、ミシュラン言うところの三つ星店、まさに「そのためだけに旅行して訪れる価値のある店」である。
これは来年も来なくては、と、主催者の予約に便乗して、私も来年の同時期に訪れることにした。
忘年会2日目の夕食は、名古屋を離れ、京都の割烹「桜田」にて。
その時間で、自転車で京都市に行くのは無理なので、新幹線で訪れることにする。
新幹線だと、名古屋から京都までなんて、あっという間だな。
2011年忘年会は、「柳家」「トゥ・ラ・ジョア」と個性の強い店を2軒訪れたのち、京料理の伝統の粋のような店「桜田」で〆となる。
桜田は数多い京料理の名店のなかでも、スタンダードに近い、本流の京料理を出してくれる店である。
いい素材を仕入れ、それを引き立てさせるような、切り方、煮方、蒸し方、焼き方で、シンプルながらも精緻な計算で成り立つ料理の数々。
長い歴史のある京都でしか味わえない、「日本人の究極の家庭料理」を堪能しました。
写真は虎魚の椀もの。
研ぎ澄まされた出汁が、くっきりと具材の味を際立たさせ、立体的に迫る山水画のごとき世界。和食の世界の奥深さというものを教えてくれます。
京料理、そして桜田の真骨頂。
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