若松風景 -軍艦防波堤-
北九州若松区は洞海湾と響灘に囲まれた半島状の形態をしており、その海に向かいどこもかしこも埋め立てがされていて、人工的な海岸線を持っている。
その埋め立て地のうち最大規模のものが響き灘埋め立て地である。
響灘埋め立ち地へは、この響灘大橋を越えていく。
その先の海岸線にはずらりと風車が立てられ、海風に吹かれ周り続けている。
大橋を越えて、最初の交差点を右に曲がり、海岸を突き当たると、若松名所「軍艦防波堤」がある。
ここにある船の残骸は、軍艦である。
先の大戦で、連合艦隊中生き残った船は、敗戦後使い道がなくなってしまった。そのうちの駆逐艦3隻が北九州の防波のために、自沈させられたのである。
それは「柳」「冬月」「涼月」の3隻であり、とくに「冬月」「涼月」は戦艦大和の沖縄特攻のときに護衛についた艦であり、あの米軍航空隊の絨毯攻撃のなか、奇跡的に生き残った艦である。
「冬月」「涼月」は埋没して、姿を見ることはできないが、「柳」はまだ錆だらけの船体が残っていて、コンクリに固められた姿を見ることができる。
70年以上も前、消滅してしまった連合艦隊のなか、いまだ響灘の波を受け止めて現役で働いている艦が、この若松にあるのである。
若松北東部は人工的な埋め立て地なので、道路も計画的に作られており、真っ直ぐで広い道が通っている。
見晴もよく、自転車で走っていて、たいへん気持ちのよい道なので、北九州サイクルツアーにもこの道を使えばよかったのに、と思う。
まあ、その場合は戸畑に抜けるのに、自転車専用道である若戸大橋を通らねばならないのがネックになるだろうけど。
「風景」カテゴリの記事
- 和食:きじの松田屋@菊池市(2016.08.27)
- 宮崎の6月の花(2015.06.20)
- 和食:祇園にしかわ@京都市(2014.04.04)
- 京都の夜桜:清水寺(2014.04.04)
- 桜源郷、花立公園(2014.03.30)
The comments to this entry are closed.
Comments
こんにちは。
「風月」ではなく
「冬月」ではないでしょうか?
Posted by: みっち | January 21, 2017 04:47 PM
御指摘ありがとうございます。
さっそく訂正させていただきました。
Posted by: 湯平 | February 14, 2017 08:46 PM