青森編(1) 函館→(津軽海峡)→大間
北海道から青森までいろいろと行く方法があるが、最短距離である「函館~大間」のフェリーを使って、津軽海峡を渡った。
晴天のもと、フェリーはほとんど揺れることもなく津軽海峡を進み行き、大間へと着。
大間といえばなんといっても全国に名の響いている「マグロの町」である。
それで町なかを散策すれば、「マグロ博物館」のようなものがあるかと思い、自転車でうろついたがそのようなものはまったく見当たらず。どころか、大間の町というはっきりしたものもなく、なにかを見落としたような気がして、大間全体を2周する羽目になったが、やはりなにもなかった。
大間で一番賑わっていたのは、本州最北端である大間崎。観光客がちらほらいたのと、マグロの切り身や、地魚などを売る店がいくつも並んでいた。
マグロよりも大間で印象が強かったのは、昆布であった。
そういう時期らしく、家々の軒先や、あるいは石を敷いた庭に、たくさんの昆布が並べられて干されており、昆布の香りがどこからもしていた。
大間といえば、マグロを食わねばなにをしに居るのかよく分からないゆえ、夕食は「浜寿司」にマグロを食いに行く。
店の前には猫がいて、港町独特のいい味を出している。
マグロが名物とはいえ、マグロばかりが出てくるわけではもちろんなく、また大間でマグロしか獲れないわけでもないので、お任せの寿司では、クロダイ、ホタテ、サーモン、アワビ、トリガイ、イクラ、ウニ、カニ等、地元の新鮮なネタを用いた鮨が出てくる。
どれもなかなかのレベルのものである。
しかし、やはり大間に来れば誰でも、マグロを食いたくなるわけで、マグロの仕入れの量はたいしたものであった。
マグロの多くは東京に行ってしまうのであるが、それでも地元にもちゃんとした量は残っており、仲介の分値段が安くなり、中央よりも安くマグロを食べることができる。ただそれでも2割ほどしか安くはならず、それなりに値の張るものであり、地元の人はあんまり食べないそうだ。それゆえ、浜寿司でマグロを食う人は、観光客が主とのことである。
でもまあ、生の本マグロがこの値段で食べられるなら、コストパフォーマンスはよいと思う、そういう値段であった。
鮨を食ったのちは、近くにある、いかにもうらぶれた雰囲気のスナックで水割りを飲んだ。外観通り、中もたしかにうらぶれており、でもママに言わせれば「大漁のときはそれなりに賑わう」そうだ。
ところでここで初めて知ったのだが、大間はマグロが主産業というわけでもなく、今までは原発建設が大きな産業だったとのこと。1600人からの人間が働いていて、それで周辺の宿、飲食店、スーパー等にも利益が波及していたのだが、あの原発事故の影響で建設はストップしてしまい、工事の人たちは引き揚げてしまい、大間は閑古鳥が鳴いているそうだ。
大震災は、ここでも人々の生活に多大なる影響を与えたわけである。
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