寿司:5月の光洋
連休のなか、行縢山で春の山を楽しんだのちは、連休気分のついでにと、光洋で寿司を食うことにする。
最初はサバの稚魚のオイル漬け。初めて見るツマミである。
元々は漁師料理みたいなもので、店に出ることはないそうだが、これは美味いものなので現場に独占させておくのは勿体ないとのことでの新製品。
まあ、美味いといえば美味いのだが、この手のものは「イワシのオイル漬け」という完成品があるので、あれと比べると、なにかが足りないということが分かるなあ。
でも、こういうチャレンジ精神は、良しである。
スズキは1週間寝かせたもので、独自の熟成の技術によるもの。
たしかに独特のねっとり感がおもしろい。
旬は外れたガザミであるが、このサイズのものは身がたっぷりつまっているのもあるので、それを選択してのもの。
内子がたっぷりであり、身も蟹の香り濃厚。
東北の赤貝が獲れなくなってしまっているので、全国の寿司店は赤貝の入手が大変なのだろうが、光洋では長崎産のものを使用。
赤貝は鮨のネタとして、姿がばっちり決まっている、まさに鮨のためにあるような貝である。
食べれば、口のなかに海そのものが広がってくる。
マイワシも鮨としての手当の難しい魚だが、これはほどよい加減のもの。
サワラは鮨ネタにするには、鮮度が貴重であり、仕入れが大変であるはずだが、近年寿司店でけっこう見かけるネタになってきた。
このサワラもなかなかのネタ質。脂もよくのっている。
鮨はこのほかにも、カマスが秀逸であった。
ふわふわ加減に握られて手渡しだったので、写真には撮っていないが、今はなき長崎の名店「とら寿司」の名物だったそうで、「とら寿司」をリスペクトする店主が自分流にアレンジしてのもの。このようにして、鮨の技は継承されていくのでありましょう。
デザートは宮崎名物マンゴー。なめらかでつややかな食感と、上品な甘さがよろしい。
本日は北陸から宮崎に旅行に来た人が隣であった。
魚の美味しい北陸から来て、昼に光洋に来たところ、おいしかったので夜にも来たとのことである。…あの和食の名店の数多くある北陸で舌を鍛えた人が二度も来るとは、光洋もたいしたものである。
しかし、せっかくの旅行地で、二度連続で来るほど宮崎で光洋が抜きんでた店というわけでもなかろうから、他にも肉・鶏・魚等、いろいろな種類の美味しい店がありますよとか話そうと思ったが、ここで食べている人に他店を紹介するのも失礼な話なのでやめておいた。
まあ、光洋もいい店なので、旅行者相手に、いつものごとく滑り気味の店主のギャクに、私が相の手を入れて、光洋は楽しい店ですよとのアピールもやっていたが、…へんな常連のいる店だと思われた可能性のほうが高いなあ。
ま、いいか。(←よくないって)
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Comments
オイルサーディンは缶を開けたら下が見えなくなくらいコショウを振りかけて食べるのが好きですが、サバのオイル漬けではどうでしょうね?
Posted by: AB | May 15, 2011 02:21 PM
サバ缶って味噌か水煮以外にあるんかいな、と思って検索したら、オイル缶も細々と売ってますね。
イワシは完成している料理だから何やっても美味いと思うけど、サバはどうなんだろうねえ。
ちなみに私もオイルサーディンのコショウ(一味のことだよね?)かけは大好きです。
Posted by: 湯平 | May 15, 2011 11:19 PM