延岡の新しい橋
今度の大震災で私が感心したのは、日本の土建業の底力である。
あれほどの広範囲の大災害が起きた場合、その地の人にとって最も大事なものは、物資・資材の補給ルートであった。そのルートが機能を回復しない限り、人々は移動の手段も、また生命維持に必要なものの確保もままならない。
しかし地震と津波によって、道路はズタズタに破壊され、瓦礫に埋もれてしまい、あの光景をみると復旧にはどれだけかかるんだろうと誰しも考え込む、悲惨な状態であった。
ところが、余震の続く中でも、重機がどんどん投入され、瓦礫は片づけられていって道がその姿をみせ、そこに整備が入り、短期間のうちに被災地の道路は普通車でも走れるようになった。
その間、幹線道路も復旧が進み、東北道は全線開通し、また新幹線も復旧した。
東北の物流の本幹と支枝はあの大災害から2ヶ月しないうちによみがえったのである。
これって、凄すぎ。
世界でこんなことできる国、日本以外にはないだろうな。
以前目の敵にされていた公共事業は、ずいぶんと費用が減額され、日本の土建業者は相当に規模が縮小していたはずだが、それでもこれほどの実力を保持していたわけだ。
日本という国は、上のほうはちょっと(あるいは、かなり)頼りないところがあるが、現場の者たちの実力はまだまだ十二分に世界に誇れるものがあるといえる。
さて、話は延岡の橋に移る。
延岡中心部、大瀬川にかけられていた橋が老朽化していたので、仮設橋をつくったのち、新しい橋を建築していたが、3年ほどしてやっと完成した。
そのあいだ使われていた仮設橋は、変な橋であり、道路に路側帯がないため、「自転車は車道通行禁止。自転車は歩道を走行のこと」との注意書きの看板が出ていた。これは道路交通法を一方的に無視した注意であり、全くろくでもない橋であった。おかげで、自転車で市内を移動する人間にとっては、この仮設橋はたいへんに不便であった。
そして、新橋は何年たっても完成せず、なんて仕事がのろいんだろう、拙速はいかんにしても、それでも時間がかかり過ぎだろう、日本の土建業も実力ないなあと私は一方的に思っていたのであるが、…じつは実力あったわけである。
ま、それはそれとして、橋はようやくにして完成。
新しい橋は、アスファルトもきれいであり、路面もまっ平らで、なんとも気持ちのよいものである。
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