祖母山写真館
祖母山の山頂下の長ハシゴについて、いったいいつ頃からこれはあったのだろうと、祖母山の写真を10年くらい前のから調べたが、…よく分からなかった。
しかし、その代わりというわけでないが、いろいろと面白い写真が見つかり、懐かしさを覚えた。
せっかくなので、それらのうちのいくつかを紹介。
祖母山から日の出を見るとき、一年に春分と秋分のときだけ、向かいの傾山の峰の合間から日が登るのを見ることができる。峰の合間に挟まった太陽は、ダイヤモンドのごとき形に光り輝くので、「ダイヤモンド傾」と名付けられている。
これはその時の、日の出前の風景。日の登る方向を導くかのように、高く一本の光の帯が雲に走っている。
そして、日がついに登り、ダイヤモンド傾の登場。
その瞬間、これを待ちわびていた人たちの歓声があがる。
これを見るためだけでも祖母山に登って泊まる価値のある、そんな美しい風景。
祖母山は霧が出やすいことから、祖母山山頂や、その近くのブロッケン岩に、ブロッケン現象が起きやすいことで知られている。
…そのわりには、私は見たことは一回しかない。
これはその時のもので、祖母山山頂で、登山者が霧に光円と自分の姿の映るブロッケン現象を見て喜んでいるところ。
風穴登山道に山羊が出没していたことがあった。
こういうものが野生で祖母山に生息しているわけはなく、誰か不心得者が、飼っていた山羊を祖母山に捨てたらしかった。
人に飼われていた山羊らしく、ずいぶんと人慣れしており、こちらが近付いても、逃げることなく、好奇心豊かそうな目で、私を見ていた。
このような家畜が山にずっといると、野生獣たちに寄生虫や病気などをばらまく危険があったため、自衛隊などの助けを借りて、山羊はお縄頂戴となった。そのあと山羊たちがどうなったかは、私は知らない。
祖母山にいたる県道を山奥深く走っていると、上岩戸にもの凄い高さを持つ巨大な建築物が現れる。なにしろ何もないような山奥に、いきなりこのようなものが現れるので、「これはいったい何なんだ」と誰しも不思議に思う物件であった。
その形をよく観察すれば橋脚以外のなにものでもないので、橋を造っている途中なのだろうけど、人の非常に少ない地で、こんな巨大な橋の需要がほんとにあるのだろうか、ほんとに造るのかなあと思っていたら、11年の長い歳月をかけて橋は完成した。
いざ完成すると、橋脚だけ見たときほどの巨大さは感じられないが、それでもこの橋は林道橋として、高さ・長さとも日本一という、使う人の需要に比べると、ずいぶんとオーバースペックな橋が出来上がった。
これ、橋はすごく立派なんだけど、それに続く道が、上りも下りも、交通量の少ない狭い県道であり、…なんか変なんだよなあ。
…まだまだあるので、いずれ写真館(その2)をUPする予定。
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Comments
祖母山の山羊の話、聞いたことがあります。
写真を見ると、意外に、丸々と肥ってますね^^;
山羊にとっては、成育に適した環境だったのでしょうか・・?
祖母山のハシゴの件ですが、
そんなにあちこちで話題になってたんですね。
てっきり、何かに使ったけれど、不要になったので置き去りにしているのかと・・(笑)
記事を拝見して、参考になりました。
Posted by: しゅぷ~る | May 21, 2011 06:50 PM
祖母山の山羊、「山の羊」とは書くものの、山のなかで見ると違和感バリバリでした。私は最初見たとき、「カモシカのアルビノ?」なんてものを考えましたが、近づいても逃げないし、よくよく見ると山羊以外のなにものでもありませんでした。風穴登山道は天然林が豊かなところだったから、エサも豊富だったようです。
小屋番さんが捕まえようとしたのですが、相手もいちおうケモノであり、捕まえようとすると逃げるに決まっているので、集団での捕獲となりました。
祖母山山頂直下のハシゴも目立つものであり、検索すると、今年の祖母山登山記事によく出ており、いろいろな感想があって面白いです。
「変なものがあるぞ」と、いちいち検証に行く者は極めて少数派ではありましょうが。
Posted by: 湯平 | May 22, 2011 11:19 PM