神話的光景と自省
東北沖大地震の災害の凄まじさが報道によって日々明らかになってきている。
その映像では、突然の大津波が海より押し寄せ、街が濁流に飲み込まれ、街そのものが押し流されていく。そして津波のあとも大火が襲い、街は火に包まれて灰塵と化していく。誰しも、この世の終わりとでも思いたくなるような、壮絶にして悲愴な光景。
これらの光景は、民族の記憶、DNAに深く刻まれるに違いないイベントに違いない。そして、これが映像として記録を残すすべを持たない古代で起きたとき、ノアの箱舟の大洪水の物語、あるいは街が業火で滅びるソドムとゴモラの物語などの神話となって、語り継がれてきたのであろう。
その神話的光景を、現時代に報道で知ってしまった私たちは、思い知らされてしまう。
―私たちの住む世界は、なんともろく、なんと不確実なものなのであろうか。
そして、そんな世界に住んでいるからこそ、私たちは日々を誠実に、悔いなく過ごすことに、懸命な努力をしないといけない。
それが、たまたまこの世に生き残り、生きているものの義務のような気がする。
あの大災害の光景を見て、つい真面目にそう思ってしまった。
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Comments
私もそう思います。
日々を精一杯生きたいです。
ブログ 楽しく拝見させて頂いてます
Posted by: キヨシ | March 15, 2011 10:07 PM
災害、まだまだ大変であります。
災害を幸い免れた九州人としては、日常生活を、いつも通り、平穏に過ごしていくことが、結局は世のため、人のためである、などと思っています。
Posted by: 管理人 | March 16, 2011 10:23 PM