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March 21, 2011

How to 葬式

 父が脳出血で突然倒れ、すでに危篤状態であり、もってあと1日という報が入った。
 父は80歳を越えた高齢者であり、ここ数年体調はすぐれず、「長患いはしたくない。死ぬときはポックリといきたい」と常々言っていたので、このまま亡くなれば、まさに望み通りの大往生であり、見事な人生の幕の引き方だな、と一報を聞いてそう思った。

 ただし、そのように亡くなるのはよいとして、亡くなったとき、「大往生でした、はいお終い。」というわけにはいかず、その後から、遺体を埋葬するまでの一連の作業が始まることになる。家族構成上、私が喪主になるので、私がいろいろと仕切りをする立場なのだが、なにしろ突然のことであり、なんの準備もしていないので、なにから手をつけていいのかも分からない。

 ところでこの一年、なぜか私の知人たちに、心疾患,脳疾患等で父親が急死することが続いていた。そのうちの一人は、身内が誰もいないので、たった一人で葬儀、告別式、法要を行い、ずいぶんと大変であったなんての愚痴mailをもらったことがあったので、こういうことに相当詳しいはずであり、mailで相談してみる。
 その返信の最初のほうに書いてあった「ひょっとして私らのまわりは、親父突然死がブーム?」ってな一文が私のツボに入り、つい笑ってしまったのであるが、…笑っている場合ではない。そのあとの本文および、追加でやってきたmailには、いろいろとした注意事項があってそれをじっくりと読んだ。それらの情報は、今回ずいぶんと役に立った。Eさんにこの場をかりてありがとうと言っておこう。まあ、このblogをみている人ではないのだが。

 さて、その日は面会に病院を訪れ、病院傍のホテルに泊まり、集まった家族とどのような葬儀をするかについての相談をして、だいたいの形を決めた。
 そして翌日の土曜日午後に父親は死去。ほとんど苦しみもなく、たぶん自分が死ぬという意識を一度も持つことなく迎えたであろう、安らかな死であった。私も、よろしければ、かくのごとく死にたいと思う、そんなうらやましい死でもあった。

 その後は、通夜、葬儀、出棺、火葬、骨上げ、法要という一連の流れに入る。
 なにしろ少子化、核家族化のご時世、身内の葬式を出すのは始めての経験であるからして、要領のよく分からないところも多々あったが、そこはきちんと葬儀社のプロがサポートしてくれて、なんとか無事に葬式は終了となった。
 土曜日に亡くなったので、日曜通夜、月曜葬儀・出棺・初七日法要と、ぴったりと全日程が連休内におさまり、仕事を持つ親戚の人にもさして迷惑のかからぬ、理想的な日程となった。
 父は気配りするほうの人であったが、これはその最後の気配りであって、喪主としてはたいへん有難いことであった。


 葬式というのは、日常のなかに突如現れる非日常の世界である。
 今回もいろいろと慌てて、不手際なこともあったりはしたが、それでもなんとか正常な流れで進行させ、父を気持ちよくあの世に送り出すことができたとは思う。
 そして葬式のやりかたというのも大体分かったので、これからの教訓として生かせることもできる。

 順当にいけば、次は母親の番であり、それまで私が生きていることが、子としてとても大事な義務なのであろうなあ。
 しみじみと、そう思った。

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Comments

御愁傷様です。ご冥福をお祈りいたします。
喪服を出すたびに、十年程度でやってくることに少しづつ備えていかないとならないなと思っているところです。

ところで、本社総務部へのご連絡はされてましたか?

Posted by: AB | March 23, 2011 11:39 PM

偉大なるお父上の在りし日の面影をしのびつつ、ここににお悔やみ申し上げます。

Posted by: 天ちゃん | March 24, 2011 08:31 AM

>ABさん
お悔やみの言葉、ありがとうございます。
備えあれば憂いなし、なんですけど、こればかりは備える気もならず、だらだらと引き延ばし、結局はドタバタすることになりがちだとは思います。それでもなんとかなると分かったのが今回の収穫でした。
ま、敢えて備えのアドバイスをするとしたら、「親が元気なうちに正面顔写真を撮っておこう」というところです。
それと、親の看取り、通夜、葬儀、出棺の流れは、今まで見えなかったものが見え、知らなかったことを知り、感じなかったことを感じる、貴重な体験でした。この経験のためにも、子は親より長生きしなければなりませんね。
すなわち、最大の備えとは、「親より長生きする」ことでありましょう。

葬儀は親族だけの家族葬で行ったし、熊本市ならいざしらず北九州市でしたので、本社総務部のほうには全部済んでから知らせました。「父、○○病院で3月19日急逝し、故人の遺志により葬儀は親族だけでとりおこないました」ってな文章で。その返事も総務部から来たので、たぶんそれで完結しているはず。
だから定番の「平成○年入社の何某の御尊父様におかれましては云々」のFAXは君の職場には来てないのでは、と思います。

Posted by: 管理人 | March 24, 2011 12:44 PM

>天ちゃんさん
お悔やみの言葉、ありがとうございます。
父は昭和一ケタ世代で、B-29が爆弾を落としまくった大戦を生き残り、日本の荒廃期と、それから再建期を青壮年として迎え、その後は豊かになった日本で悠々自適のリタイアライフを送りました。
日本の一番面白い時代を生き抜き、苦しむこともなく天寿を全うしたわけで、うらやましい人生だったと思います。
そして遺族に「うらやましい人生」だったと思わせてくれたことが、父の最後のありがたい贈り物でありました。

Posted by: 管理人 | March 24, 2011 12:45 PM

 この度は ご愁傷様です。楽しみにしていた、このブログの更新がなかなかされなかったので(お忙しいのかな)と思ってました。
 お父様のご冥福をお祈りします。

Posted by: ホワイトアスパラガス | March 25, 2011 02:33 PM

お悔やみの言葉、ありがとうございます。
じっさい忙しかったです。
人が死ぬと、葬儀・火葬は当然として、そのあとの戸籍抹消とか、保険関係とか、財産関係とか、いろいろな事務作業が付随してきてきます。人が死ぬまではけっこう大変なことは知っていましたが、そのあともさらに大変なことを今回知って勉強になりました。

Posted by: 管理人 | March 25, 2011 11:12 PM

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