虹伝説
午後にずいぶんと近くて、そして低い位置に虹がかかっていた。
虹は普通は遥かの彼方の空にかかっているものなので、このように歩いていけば、手に触れることも可能そうな距離に虹を見るなんて、珍しいことに思える。
そして虹を良く見れば、虹はきちんと大地に足をつけている。
はて、虹って大地には根元をつけていないはずなんだが。
…それがなにからの知識からだったかといえば、「虹伝説」という有名な絵本からの知識だったな。
虹が大好物の小鬼たちが、住んでいた森の虹を食べつくしてしまったので、虹の生まれる谷に旅へと出る。小鬼たちがやってきたことを知った虹は、大自然の助けを借りて小鬼たちを退ける。そして用心のために、それから二度と虹は大地に足をつけることはなくなった、という話であった。
ま、あくまで絵本の話だったので、実際には、こういう低い位置にできる虹はちゃんと大地に足をつけていたわけだ。
足をつけている虹では、その根元には宝が埋まっているという話もあったが、根元まで行くと、その人の目からは虹は消えてしまうというのが、身も蓋もない物理的解答である。
それはともかくとして、虹をみながら「虹伝説」を思いだしていると、「虹伝説」を組曲にした高中正義のギターの音もよみがえってきた。
いい曲であったが、もう30年近い前の曲なんだよなあ。月日のたつのは早いなあとあらためて年末に思う。
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