登山:秋の祖母山
紅葉を目当てに、尾平から黒金尾根経由で祖母山に登ってきた。
紅葉のシーズンの休日というに、尾平の駐車場には10台も車は止まっていなかった。
祖母山は魅力高き山であるが、なにしろ登山口にいたる県道7号線がハードルートであって、その難路を使って、わざわざここまで来る人はなかなか増えない。
尾平より眺める祖母山は、ややくすんでいるけど、山の中腹はいい感じの紅葉となっている。
標高600mの川上渓谷は、まだ紅葉は色づきはじめ。
来週末くらいが盛りの時期になると思われる。
標高が800mを越えたくらいから樹々の葉の色が濃くなってきている。
ただ今年の紅葉は、楓や櫨が赤くなりきれていず、全体的に黄色っぽい。
稜線に出て、天狗岩の横の展望所からの眺め。
いくつもアップダウンを繰り返していく登山道の先に、巨大な岩の塊の祖母山が聳えている。迫力ある風景だ。
尾平側を眺めてみれば、色とりどりの紅葉が、大きな錦模様となって山肌を染めている。
本日は午前中は曇り時々雨というあいにくの天気であったが、午後2時過ぎからは晴れで、このように光をたっぷりと吸った樹々の紅葉を楽しむことができた。
そんな時間にこの稜線を歩いているのは私だけであったので、これは本日私一人だけが楽しむことのできた光景である。
祖母山は標高1756m。
さすがに、その高さになるともう樹々はすべて葉を落としていた。
下山は宮原ルートにすることにして、九合目小屋の前を通る。そうすると小屋からトランス系の音楽が聞こえてきた。ならば、小屋番さんがいるのだろうと思い挨拶に寄ってみた。
小屋番さんは冬に備えての工事中であった。
今年の紅葉について聞いてみると、「今年は平地は猛暑であったが山は曇りの日が多くて冷夏であった。そのため樹々が栄養を蓄えることができず、紅葉の染まりは全体的に不良である」とのこと。小屋番さんは祖母山系の生き字引みたいな人であり、夏の終わる時点ですでに現在の紅葉の状況は分かっていたそうだ。
黒金尾根では赤い紅葉をあまり見なかったが、宮原ルートではちらほらと散見できた。こちらのほうが夏は暖かったのかな。
日の暮れる前にさっさと登山口に戻ったが、県道7号線を車で走るうちに日が暮れた。県道7号線は工事中の道が多く、そして細くて、曲がりくねっている。暗いなか、そういう道で離合を繰り返すのは、けっこう互いに技術のいる行為であった。
祖母山登山は、登山よりも、車でのアプローチのほうがよほど難しいよなあ、と毎回思う。
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