綾サイクリング110km
宮崎県はマラソンは盛んであり、有名なイベントがいくつもあるけれど、サイクリングは残念ながら人気がないみたいで、サイクルイベントは年に一回、綾サイクリング(正式名:九州センチュリースポーツin宮崎県大会)しかない。
宮崎県在住のサイクリストとしては、一度は出らんといかんだろうなあと思い、エントリーしてみた。
そしてコースを調べるために主催者の用意したコースマップを見てみたのだが、…ぜんぜん使えんじゃん。
これって土地勘のある人じゃないとどこがどこでどうなっているのか到底理解できないと思う。
それならばと、ルートラボを調べたが、いくつかUPされているコースがどれも微妙に異なっており、どれが正しいのやら分からない。…困ったな。
職場に昨年60km部門に参加した者がいたのでどうやってコースを調べたか尋ねてみると、「道路の要所要所に矢印が書いているのでそれに従っていけばいいですよ。でも、けっこう見落とすから迷いやすいですね。一緒に参加した先輩も間違えました」とのこと。
一昨年参加したAさんによれば、「前方のグループに入っておけば、スタッフのサポートがあるので大丈夫では」とのアドバイス。
まあ、ともかく出たとこ勝負ということにして当日を迎えた。天気はありがたいことに快晴である。
スタートは番号順に10名ずつ出ていく。110km部門は参加者は80名程度であった。
Aさんのアドバイスに従って、なるべく上位グループに入ろうかと思ったが、先頭グループはまさに矢のごとき速さで突っ走っており、あんなのについていくなんて、到底無理である。
なるべく視界に前を行く人が入るようなペースで一人で走っているうち、なんだか私の後ろで集団ができていた。30km/hrくらいのスピードだったが、こんなんでいいんかい、も少しスピードあげないといかんかなあなどと、牽引者の責任を感じつつ思っているうち、第一チェックポイントに到着。
その後もマイペースで進むうち、第2チェックポイント到着。
綾サイクリングは、ASの補給食の豊かさは特筆すべきものであろう。今まで参加したサイクリング大会は、ASには水・塩・ちょっとした果物程度しか置いてなく、そういうものと思っていたけど、綾サイクリングでは3種類のお握り、バナナ、飴玉のたぐいがたくさん置かれており、これはたいしたものだと思った。
コースの要所要所には矢印が石灰で描かれているのだが、この描かれぐあいがなかなか素人チックでよろしい。
綾サイクリングは、スポーツエントリー主催みたいなイベントプロが関与した、サイクリング大会とは異なり、アットホームな手作り感が特徴的であった。
坂を越え、坂を下り、それからまた坂を登り、と坂だらけなのが綾サイクリングであったけど、そのなかで最大の難所が68kmくらいからの「根白坂」。急勾配の坂がいつまでたっても続く大きな登り坂である。
途中で心が折れた人もいて、押して歩いている人を2名みた。
季節は秋であり、道路沿いにはコスモスやケイトウが咲いていて、なかなか美しい。疲れがいやされる光景である。
前方にザックをかついだ人が走っていた。
開会式のときにサイクリング中に心肺停止になった人を見たときの対処を全員の前で説明していた宮崎市の救急指定病院のドクターである。
AEDも今回のサイクリングでは2台用意しています、とも言っていたので、これはすごい、AEDかついで走っているのかと私は思った。それで追い抜いたときに「中身はやっぱりAEDですか」と尋ねたら、「いえいえ、人工呼吸セット(アンビューセット)ですよ」との答え。…うーむ、やはりAEDは無理か。でもアンビューセットだけでもたいしたものである。
綾サイクリングのキモは、やはり広域農道であろう。坂の多いコースのなかでは、ここばかりはフラットでまっすぐな道が続き走りやすく、西のほうには雄大な尾鈴山が聳え、眺めもよろしい。
昨年走った職場の者から、「一か所危険なところがあります。急傾斜の坂を下りたところで直角に曲がらねばならず、うっかりしているとコケます。どこだったか忘れましたが」と聞いていたが、往路で走った時点ですぐここと分かった。
たしかにレース感覚で思いっきりスピードを出している人には、注意すべきポイントであろう。
往きに坂をいっぱい越えたのだから復路も坂がいっぱいあるのは当たり前だが、復路のほうが疲れがたまっているので、やはりきつい。
それでも綾御道橋を越えれば、ゴールはもうすぐである。
ゴール近くもまた登り坂があるが、最後の頑張りで登り切ればようやくゴールである。…疲れた
110kmという中程度の距離のわりには、けっこう疲労感が強かったのは、やはりコースがハードだからだったのであろう。
ルートラボで調べれば距離と獲得標高は分かるけど、コースの本当のきつさは、じっさいに走ってみないと分からないところがある。
カロリーも相当に消費したので、大会主催のバーベキューと、持参のノンアルコールビールでカロリーを補給した。
同じテーブルの人から、「写真をいろいろ撮っていた人ですね」ときかれた。今回のサイクリングではあんまりそういうことやってる人はいなかったので、目立っていたみたい。
その人は鹿児島から来た人で、水泳・マラソン・自転車が趣味であり、先週はランニング大会、今週は綾サイクリング、そして来週はツールドおおすみ、再来週はランニング大会、その次の週は水泳マスター大会に参加するそうだ。「…誰でも同じことを言うと思いますけど、トライアスロン大会に出ると全部いっぺんにできますよ」と私が言うと、トライアスロン大会には当然出るけれど、そんなに大会がないそうである。
しかしまあ、世の中には体力のある人がいるもんだなあ。
バーベキューの小屋の隣は綾北川の河原。
ススキが風にゆれ、これも秋の美しい風景なのであった。
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