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October 10, 2010

しまなみアイランドライド2010 水軍200コース

 5時半に車で福山出発。早朝なので交通量は少なく、余裕で6時前に尾道向島に着けると思ったら、尾道大橋に入る道を見つけきれずに尾道市を通り越してしまい、スタート会場の向島運動公園に着いたのは6時10分であった。しかも駐車場は満杯であり、3kmほど離れた駐車場へ案内され、そこで自転車を組み立てて会場に戻ってきたのは6時45分過ぎ。スタート時刻は6時半なので思いっきり遅刻である。
 ただ200km組は6時半出発にはなっているが、全員一斉スタートというわけではなく、足の強い人の集団順に時間をずらせてスタートさせていた。私は6時50分発の足の弱い人たち用の最終組に入ってやっと出発。
 …この最終組、走行速度がたしかにゆっくりであった。先導スタッフ率いる集団走行のなか、たしか先導スタッフは抜いてはいけないとかの大会ルールがあったので、これはどうしたものかと思いながら、集団のなかで段々順を上げるうち、後ろから来たスタッフから「ゼッケンナンバー○○番、先に行ってください」と声をかけられたので、あとは集団を離れマイペースで漕いで行くことになった。
 しかし、あの集団、最初からあのぺースじゃあ、たぶんほとんどの人は完走は無理だったと思う。

 最初の橋を渡って因島に入ってから、アップダウンの多い海岸線の道を行く。瀬戸内海は気候の穏やかなところであるからして、島の削れ具合もほどほどであって、どの坂も50m以下の高さのものばかりであり、ウオーミングアップには丁度よい感じ。それでも坂を登るには膝に力を入れねばならず、出走前から鈍い痛みを感じていた左膝の裏側が痛みを増してきた。自転車というものは、片足でも走行できる構造になっており、なるべく左足に負荷をかけないように、意識して右足重点で坂を登っていくことにした。

【多田羅しまなみ公園 AS】
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 因島、生口島とけっこう坂の多い道を走ってきて、膝に疲労が蓄積している。
 ASではしっかりと休憩をとることにして、膝周囲の筋肉の回復を図る。10~15分くらい休めば、けっこう痛みがやわらぎ、力が戻ってきた。

【ふるさと憩いの家 AS】
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 次のASは「ふるさと憩いの家」なる施設。廃校を利用したものであり、昭和40年代あたりにタイムスリップしたようなレトロな感じがよろしい。廃校のなかで、ぐだ~と寛いでいるサイクリストもいて、たしかにそうしたくなる癒し系の施設であった。
 このASを出てからは大きな坂があり、また膝に負担がかかってくる。右足を多用していたせいだろう、今度は右膝まで痛くなってきた。完走に黄信号が点りだしたなあ。

【よしうみいきいき館】
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 右膝の痛みが強くなったら左足に力を入れ、その後左膝が痛くなったら右足をという感じで、だましだましペダルを回していく。そのうちに100kmを少し過ぎた地点の昼食休憩用のAS「よしうみいきいき館」に到着。
 着いたのが11時15分なので、残りの100kmをあと6時間以内で走れば足切り前にゴールに戻れることになる。完走は本来なら確実だろうが、問題は膝がどこまで持つかである。

【昼食】
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 昼食はいろいろ選べるなか、「鯛飯」にしてみた。鯛飯はともかくとして、味噌汁が塩分多めの味付けのものであり、汗をかいて相当に塩分を消費した者としては、とても美味しく感じられるものであった。

 十分に昼食休憩を取ったのち、四国への橋「来島海峡大橋」を渡っていく。
 6つの橋を渡っていくこのルートにおいて、来島海峡大橋が最も巨大であり、高度も高い。まさに海の上空を飛んでいるような感覚が得られ、爽快な気分にひたれる。

 この橋を走っている途中で、折り返して来たりんりん館チームのAさんとすれ違い、挨拶を交わす。Aさんのバイクは、滅多にないような鮮やかなカマキリ色ゆえ、やはり目立つなあ。

【今治市糸山公園】
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 はるばる来ました、四国は今治市。しかし四国の地は、タッチをする時間くらいしかおれず、四国突端のこの公園が折り返し点であり、ここからまた先渡ったばかりの来島海峡大橋を走ることになる。

 来島海峡大橋を渡ってから、なんだか足の調子がおかしくなってきた。両膝の痛みが強くなってきたのに加え、ペダルがどうにも重たく感じ、ペダルが回ってくれない。ギッコンバッタンという感じでしかペダルを踏めず、こんなに筋力が低下したからには完走赤信号寸前かなあなどとか思いながら、橋を二つこえ、チェックポイントの多々羅しまなみ公園ASに着。
 念のために自転車をチェックすると、あれ! 後輪がゆるゆるの空気圧になっている。これがスローパンクというやつか。空気圧を測るとなんと1気圧であった。よくこんなので走れたな。7気圧まで圧を戻して空気の漏れをみてみるが、空気が漏れる気配はない。
 受付でチェックをして、それから休憩をとったあとタイヤを指で押してみると、まだガチガチに空気は入っている。ゴールまであと40kmくらいだから、なんとか持つかもしれないと思って、スタート。

 そうすると、今までの足の重さがウソのようにペダルが回る、回る。
 自転車の空気圧はとても重要なのである。…しかし私は来島海峡大橋からの40kmくらいをスローパンクの状態で走ってしまったわけで、ただでさえ膝を痛めているのに、さらに余計な筋力を使ってしまったことに対して、なんだか腹が立ってしまった。

 「大事な教訓:自転車の走りが悪くなったとき、体調のせいとすぐに考えず、必ず自転車を調べましょう。」

 生口島からゴールまでは海岸線の平坦な道を進んでいく、足に負担のかからないコース。瀬戸内海の静かな海を眺めながらのライドで、景色もよろしい。私も途中までは快調に漕いでいたのだが、だんだん足が重たくなって、膝も痛んできた。自転車を止めてタイヤを調べたら、また空気圧が落ちている。しょうがないので、携帯ポンプで空気を補充しながら自転車を進めていくうち、次のASの万田発酵社に着いた。

【パンク修理】
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 これはチューブを変えないとどうにもならないと思って交換しようとする。するとメカニックの人が、こういうスローパンクは必ずタイヤに何か刺さっているか異物があるので、それを外さないと、チューブ変えても同じことになりますよとアドバイスしてくれた。それからタイヤを受け取り、丁寧に探ると、とても小さな石片をみつけ、それを取り除き、そしてチューブ交換までしてくれた。
 さすがプロの仕事、じつに手際がいい。ほんとうに助かりました。

【ゴール会場】
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 両膝は痛いものの、残りは20kmを切っており、しかも平坦な道が続く。ようやく完走に青信号が点りだした。
会場前の最後の激坂を、一番のローギアを使って登りつめ、なんとかゴール。
 195kmを走りぬいたのだから疲れているはずだが、膝の痛みのほうばかり気にしながら走ったため、知らずして省エネ走行を実行していたみたいで、たいした疲労感はなかった。それでもやはり195kmという距離は、それを走りぬけた達成感と満足感は大きい。

 会場に着いたのが午後4時20分。9時間半かけてのロングライドであった。
 実走行時間は8時間7分だったので、195kmを平均時速24.0kmで走ったわけだ。まあ、こんなものであろう。

【最後の難関】
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 サイクリングは終了したわけだが、まだ自転車には乗らないといけない。会場から駐車場まで戻る必要があるからだ。
 この帰り道がじつは難関。赤矢印で示した道は10%を越える激坂が続く。痛む膝で、根性だして自転車を漕いで行ったが、サイクリング終了で心が切れていたこともあり、途中でいやになり押して登っていった。
 しまなみアイランドライド、なかなか奥が深い。

【完走プレート】
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 本日は尾道泊。Aさんご夫婦も尾道泊とのことで、完走祝賀会を尾道のLESPOIRというレストランで開く。Aさんは昨夜もこの店を訪れ、たいそう気に入り、完走したら祝杯をあげにまた来ようと思っていたとのこと。
 大量にカロリーを消費したあとなので、ひたすら食って、飲む。フルコース料理を平らげ、そしてビール、シャンパン、ワインを飲んだのち、店から祝賀のプレートが。溌剌とした文字、かわいらしい自転車の絵、チョコレートで描かれたものでなかったらそのまま記念に持って帰りたくなるようなすぐれものだ。

 料理もけっこう本格的なフレンス料理がでてきたし、アットホームな雰囲気もよく、なかなかいい店だったと思う。


 さて、しまなみアイランドライド。
 瀬戸内海の海、そこに浮かぶ島々。それらを結ぶ巨大な橋々。
 晴天のもと、景色はよく、橋も雄大であり、楽しいサイクリングコースであった。サイクリングが終わったあとも美味しい料理と酒を楽しめ、いい思い出となった。
 もう少し距離を伸ばしたコースの企画があったなら、また参加してみたい気になった。

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