中九州ぐるりとサイクリング(1日目):延岡→竹田→長湯→由布院
金土日と3日間休みなのであるが、なんの予定も立てておらず、何をしようかなと思っていた。
ところでクランク軸が故障していたEPSが今週に修理完了。そして天気予報をみると休日の3日間とも晴天だ。これは自転車で3日間のロングライディングをする絶好の機会である。
というわけで、9月初めに自転車のパンクで途中断念した中九州サイクリングを、距離を伸ばしたかたちで改めてretryすることにした。
三国街道と名付けられている国道326号線を延岡から大分に向けて進んでいく。
本日は風が強く、この路線は向かい風だったので漕ぐのに力がいったが、自転車の調子は良好であり、すぐに県境へと着。
県境からはずっと登りが続くなか、最初の名所は北川ダムにかかる「唄げんか大橋」。ワイヤを傘状に張った、なかなか面白い形の橋である。
三国街道はトンネルの多い道で、坂を登りながらトンネルを次々に越えていく。宮崎側からみて最後のトンネルが峠にあたり、そこからはずっと下り道。その下り道が終わりに近づくころに、特徴的な、赤く塗られたスロープ橋にたどりつく。ここまで来れば、三重町はもうすぐである。
三重町に着いてから竹田までの国道502号線は、フラット基調の走りやすい道である。
昼食は「道の駅きよかわ」にて。
竹田からは、山を越え、そしてまた山を越えというルートを通るので、それに備えてエネルギーをとっておかねばならない。
というわけで、消化のいいうどんとカロリー補給の海老天との組み合わせの天ぷらうどんを頼んだ。
…私の知っている天ぷらうどんとは、海老天が一本か二本入っているうどんのはずなのに、ここでは天ぷら盛り合わせのごときうどんがでてきた。出てきたからには、ぜんぶ食ったんだけど、油ものの過剰なうどんであり、このあとのサイクリングでは、こいつがずいぶんと胃にもたれ、かなり苦しい思いをした。
竹田市の57号線での交差点。
ここより少しばかり東側に57号線を戻り、県道47号線に入った。
県道47号線で長湯温泉を目指す。
この道は竹田からずっとゆるい登りが続く。路面の状態はよく、眺めもよく、サイクリングにはお勧めの道である。
この直入町の看板があるところが、47号線の峠に当たる。
ここからは長湯温泉まで、ずっと下り道である。
延岡から100kmほど走ったところで長湯温泉に着。
奥に見える洋風な建物が「御前湯」。この手の大型温泉施設には珍しく、ここは源泉掛け流しのたいへん気持ちよい温泉が楽しめる。
けっこうな距離も走ったし、かなりの標高も登ったので、本日は名湯の地長湯温泉で一泊という気分にもなったが、宿を由布院にとっているので、ここから続く山道をまだまだ進まねばならない。
長湯から由布院方面へは、小さな標識がいろいろ出ているので、それに従って行こう。この四叉路が長湯での交通の要所みたいなところで、ここを間違えねば問題なく由布院に行ける。
長湯からはずっと登りが続き、ひと山越えたところからずっと下り。その下りの底が、黒岳への分岐の交差点。黒岳側に行くと、名所男池にと出る。
由布院方向へは、ここからまた登りの始まりとなる。
延岡側から数えて越えた峠は3つで、この観音トンネルが4つめの峠になる。
登った標高は余裕で2000mをこえているだろう。さすがに峠はもう結構という気分になるが、とりあえずは今回のサイクリングではこの峠が、峠の最後である。
観音トンネルから湯平温泉までは、少々荒れ気味の道路をずっと下っていき、湯平温泉に着。石畳が印象的な、静かな温泉街である。
ここからしばし走ると、幹線道路の国道210号線に出る。
今までの道からすると、ウソみたいにフラットな道が続く210号線を走っていき、やがて急カーブを曲がると、いきなり由布岳がぽっかりと正面に見える。
ようやく由布院盆地に到着である。
由布岳はどこから見ても美しい姿の山であるが、由布院駅前から見ると、由布院の街並みと由布岳を一緒にとらえることができ、由布岳という盟主を仰ぐ由布院という街の形がよく分かる。
今回のサイクリングでは、登り坂があと一つ残っている。
由布院盆地から無量塔への急坂であり、15%を越える劇坂である。最後まで、楽はさせてくれない。
無量塔は宿に至る道のどこかにカメラを置いているみたいで、宿泊客の車がそこに写るとただちに連絡がいくようであり、宿玄関前に車が着くときにはすでに宿スタッフの出迎えがある、というのがルーチンだ。
さすがに自転車で無量塔に来る客も滅多にいないだろうから、今回は迎えはないだろうなあと思っていたら、無量塔に着くと、ちゃんと迎えが出ていた。
…不思議だ。
今回宿泊したのは、西の別荘。
玄関が非常に広く、自転車は楽々置ける。
ここは4名まで泊まれる部屋であるが、自転車4台も余裕で置ける。自転車好きの家族連れがサイクリングがてら無量塔に来るときは、西の別荘がお勧めである。
サイクリング後は、ひとっ風呂浴びてそれから生ビールというのが本道であろうが、今回はかなり汗をかいたサイクリングであり、身体がまずはビールを欲している。それでなにはともあれ生ビールを頼み、ごくごくと飲み干す。生ビールはただちに身体の隅々までいきわたり、生ビールのありがたさを教えてくれるのであった。
この楽しさのためだけでも、サイクリングはやめられない。
生ビールを飲んだあと、ひとごごち着いたころ、携帯に明日泊まる予定の南阿蘇の宿から電話が入った。その宿は辺鄙なところにあるので、宿の車での迎えがいるかどうかの問い合わせであった。
「たぶん自力で行けると思いますけど、途中でくたばっているかもしれません。その時は電話連絡しますので、お迎えをお願いします」と答えておく。
熊本駅とか、熊本空港からの送迎を、お迎えと考えている宿側としては、理解に苦しむ応答であったとは思うが、それ以上の説明も面倒なので、それだけ伝えておいた。
(…しかし、翌日宿に着くと、宿側はしっかりと私が自転車で来ることを予想していた。たいしたものだ)
明日は今日ほどの高さは登らなくて済むはずだが、それでも牧戸峠、阿蘇登山道と、大きな峠を二つ越えて南阿蘇まで行かねばならない。
しっかりと御飯を食い、さっさと寝て、明日に備えることにする。
…………………………………
本日の走行距離: 135.2km
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Comments
兄貴、スゲ~な
私の来月参加予定のツールド湯平のコース
も走ったのね
Posted by: 清 | September 28, 2010 08:09 PM
ツールド湯平のコースをwebでみてみたら、かなりのハードルートですね。そのルートを一部だけ走った私の経験からしても、かなり過酷なサイクリングになると思います。
でも、それを耐え抜いてゴールに着けば、十分すぎるほどの満足が待っていることと思います。
Posted by: 管理人 | September 28, 2010 08:22 PM