和食:無量塔@9月
最初から置かれている敷紙には、「しぶあま、どちらもみごと、暁いろ、自然法雨の暁いろ」と書かれている。
柿のことをいってるのだろうけど、なんだか難解である。秋になると大地の恵みを受けて、食材は全て美しく、美味くなるというような意味かとも思ったけど、違うような気もする。
優しめの出汁に、濃厚な味を持つ地鶏、それに根菜の線切りの椀。
椀の主役の地鶏が、味,食感ともくっきりと浮き上がってくる。
八寸は華やかに、伊勢海老の造りと、焼き。豆腐風ポテト、焼無花果、鱧、それに巨峰。大根で作られたぼんぼりが、やわらかに料理を照らしている。
前来たときも思ったけど、ちかごろ外国からの宿泊者も増えてきたようなので、この手の料理はけっこう受けると思う。
煮物は黒豚を角煮ふうに煮て、それを薬膳仕立てにしたもの。
黒豚の脂肪豊かな身が、うまく野菜で調整され、いかにも滋養によろしいという感じになっている。
甘鯛は、和風マヨネーズで山吹色に染め、それに彩り鮮やかなパブリカを散らして、洋風なつくりである。
無量塔での、甘鯛の新しい魅力を演出している。
豊後牛は軽く山葵を和えて焼いている。
それに焼き栗を添えて。いつもながら無量塔の豊後牛は、豊かな味が広がってくる。
9月の無量塔には2度来たけど、それぞれ独自に季節の食材を生かした、楽しくも奥深いものであった。
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