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August 27, 2010

現代のサンジェルマン伯爵たち

 東京足立区の111歳の老人が実はミイラであったという事件から、全国で超高齢者の実在をチェックする作業が進められている。
 これは長寿大国日本の威信が問われるような事態であるが、じつのところ厚生労働省は我が国の100歳以上の人間の存在について、その信頼性に疑問を持っていたらしく、はなから彼らを平均年齢の統計に入れてなかったそうだ。

 昨今流れるニュースをみていると、その厚生労働省の判断は正しかったようで、日本の「死んでいるはずだけど、戸籍上生きている人」の年齢は毎日のように更新を続け、ついには200歳を突破した。日本の戸籍制度は大化の改新まで遡れるので、うまく(?)いけば1400歳なんて人もそのうち見つかるかもしれない。


 超長寿な人で有名な人といえば、やはりサンジェルマン伯爵。一応実在の人物で、フランスのルイ王朝で錬金術師として活躍した人である。この人は謎めいた生活を送っていたのだが、死んだとされたあとも、彼を見たという人は現在まであとを絶たず、今もどこかで怪しいことをやりながら生きているという説がある。サンジェルマン伯爵は、不老不死の象徴としてたぶん世界で最も有名な人物であろう。

 我が国ではやはり八百比丘尼か。不老不死の妙薬「人魚の肉」を誤って食べてしまった八百比丘尼は、永遠の若さを手に入れたのだが、誰と暮らしても連れが先立たれてしまうことに絶望し、尼として俗世と縁を切った生活をすることになる。長寿がかならずしも幸せをもたらすとは限らない哀しい話。

 さて、本邦における似非サンジェルマン伯爵が摘発されることばかりが報道される記事において、ちょいとばかり面白い記事を読んだ。
 高知市でも、100歳以上の老人の存在の確認作業を行っていた。住民課職員がいちいちその人たちの家を訪ねるのは大変な作業であるが、高地市では役所の各部門の連携が良いみたいで、厚生分野の履歴を調べることにより、100歳以上の人の実在を絞ることができた。
まず戸籍上100歳以上の人で、医療保険を使っていない人が13人いた。その13人のうち、介護保険も使っていない人が2人いた。100歳過ぎで、持病も障碍もなく、医療福祉を受けずに生活している人は稀である。当然あやしいわけで、担当者はその2人を訪ねたところ、案の定一名は既に亡くなっていた。しかし、もう一人の方はちゃんと実在していた。なんの医療福祉も受けずに生活しているわけであるからして、さぞかし元気で矍鑠とした老人であったろう。
 似非サンジェルマン伯爵ばかりが報道されるなかにあって、この記事だけは、痛快なものを感じました。

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