読書:びっくり館の殺人 (著)綾辻行人
綾辻行人氏の館シリーズは全部で10作を予定しているそうで、これは8番目のもの。
彼が建てた館では必ず怪しい事件が起きると称される建築家により建築された「びっくり館」で、やはり起きた怪しくも哀しい殺人事件。
奇怪な館に住んでいると、住人にも奇怪な感情が芽生え、そして静かに狂っていく、というわけでもないのだろうが、氏の「館シリーズ」はたいていそういうパターンで話が進む。今回も同様に、傍目からも狂気にとらわれたとしか思えぬ人物の、何故そういうことをやったのか、何故そうなってしまったのか、ということが、語り手の成長とともに謎が解かれて行く構造。
この作は、しかしホラーものの風味が強く、物語の最後は、真の犯人が誰であったかを、オカルト的に解決している。
なにをどう書いてもネタバレにしかならないからこれ以上は書かないけど、ミステリとホラーの融合がうまくできている作品だと思った。
私は館シリーズの愛読者であり、20年以上前から、処女作である「十角館の殺人」より順次読んでいたが、前作の「暗黒館」ばかりは前巻の半分くらい読んだところで、どうしようもない駄作だと勝手に判断し、それ以上読むのをあきらめた。
それゆえ、その次の作品「びっくり館の殺人」は、こちらとしても、おっかなびっくり状態で読んでいたのだが、普通に面白かったので安心した。
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びっくり館の殺人
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