喜泉→Bar麦家
夏になったので鱧の椀物が食いたくなり、喜泉へと。
喜泉は一月ほど前に場所を変えており、より繁華街側へと移動していた。
鱧に蓴菜までは定番として、あと一品が店主の考えどころ。
今回のあと一品は、宮崎名物の佐土原茄子であり、これがずいぶんと味の濃厚な茄子である。澄んだ出汁に、茄子が暴れるような、味の元気の良さが特徴的。そして鱧の骨切りも、たしかな技術を楽しめる。
これがまた新鮮な食味の料理であった。
鰹は手当のよさとヅケの効き具合で、つるつる滑らかな食感であり、ずいぶんと上品な味に仕上がっている。言われなければ、鰹と気付かないような料理だ。
造り、珍味、焼き物もそれぞれたいへんよろしく、やはり喜泉の和食は美味い。
さて、喜泉ではけっこうな量を飲んだわけだが、喜泉は場所が変更したことにより、飲み街のなかになっている。すると目の前にBar麦家があるわけで、ついつい寄ってみた。
たぶん、と思って店の人に聞いたら、やはり喜泉が移動してから、喜泉での食後に寄る客が増えたとのこと。
喜泉では珍味として「フグの卵巣糠漬」が出た。酒によく合う肴であるが、あまりに酒に合いすぎて飲み過ぎてしまいそうになったので、一切れ残して土産にしてもらった。これをアテにと赤ワインを頼んだのであるが、マダムはけげんな顔。「ぜったいに合わないと思いますよ」と言うけど、とりあえずは試してみます。
…なんというか、たしかに絶望的に合わなかった。
フグの卵巣糠漬は断念し、マダムの手作りのツマミで、ふつうに美味しく赤ワインを飲みました。
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