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August 18, 2010

その客はビールと鉄火巻きだけで去って行った。(副題:30分ルールについて)

 とある寿司店で、私がのんびりと酒を飲みながら鮨を食っていたところ、中年の女性客が「一人ですけどよろしいですか」と言って入ってきた。
 彼女はビールを一本頼んで、それから鉄火巻きを頼んだ。そして携帯電話を出して、「もしもし、私今寿司屋にいるんだけど、そこ禁煙の店だったのよ。私、タバコなしでは酒飲んでも楽しくないから、30分後に車で迎えに来て」と話し、とりあえずは鉄火をつまみにビールを飲んでいた。しかし30分過ぎても迎えが来ないので、明らかにいらつきながら何回もメールをしていたが、その何回目かのメールでようやく相手がどこかの駐車場に到着したことの確認がとれたみたいで、その後会計を済まして店を出て行った。

 タバコという合法的麻薬の中毒者の悲哀についてはともかくとして、喫煙者は飲食店に入ると、タバコが吸えると脊髄反射的に思っている人が多く、そういう人たちは店に入るとただちにタバコを吸い出す。
 ただ世の中には、禁煙店も少ないながらあるわけで、タバコ・タバコと思いながら店に入ってきたニコチン中毒者が、そこが禁煙店と知ると、ショックを受けるであろうなあとは思う。

 なら、ショックを受けた時点で店を出ればよいとは思うではあるが、…さて、それはマナー的にどこまで許されるのであろうか?

 知らぬ店を訪れるとき、入った瞬間「あ、この店はダメだ」と悟ることはあるし、あるいは席に着いて注文した時に食べたいモノがことごとくネタ切れということもあり、(焼き鳥店でそういうことがままある)、そういうときは、一食を大事にするならば、さっさと店を出て次の店を探すべきなのではあろう。
 ただ、店に入ったと思ったら、一瞥したのちすぐ出てしまう客がいたならば、店の人は不快に思うに決まっているし、失礼な気もする。
 それゆえ気の弱い私は、そういう店でも、ビール一杯と、なにか肴を一品くらい頼むわけであるが、…最初の「この店はダメだ」との判断が間違っていたことはいまだ経験してない。
 そのビールとつまみを片づける時間がたしかにだいたいは30分である。ずいぶんと無駄な時間の使い方であるが、いちおう社会儀礼というものか。

 30分ルールというものが、私以外にも存在していることを知って、少しうれしくなった。

 あ、でも店に入ったとき、タバコの煙がもうもうと立ち込めている店は、その時点で有無を言わさず私は出ていきます。
 あれだけは耐えられない。

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