7月のシンコ@光洋
6月下旬からはシンコの出る季節となるわけで、鮨屋では、カウンターに座ったとき「シンコありますか?」が挨拶変わりとなる。
光洋をぶらりと訪れ、当然のごとく「シンコありますか」と尋ねるも、「今はキロ5万5千円ですからねえ」とつれない返事。九州で最も早くシンコを出す店だが、今年は、7月の今でもまだ値が落ち着かないか。…って、去年の6月にはキロ5万円くらいのを仕入れていたはずだが。
鮨が次々を握られるなか、お、これが出てきた。
やはり九州で最も早くシンコを出す店。しっかりと仕入れていました。
最初から「ある」と言ってしまうとありがたみが薄れてしまう。フェイントをかけてのサプライズでありました。
シンコって本当にきれいな鮨種だなあ。
そのきれいなシンコは見ためのとおりの、かろやかな香りと爽やかな味が特徴。〆も浅目であり、その特徴をよく生かしている。
さてコハダという魚は、江戸前鮨の象徴であり、江戸前系の鮨屋ではほぼ必ず置かれている。しかし今の時期はコハダよりもシンコのほうの漁に漁師は熱中してしまい、(そりゃ、値段が20倍以上違うわけだから)、そのためこの時期は、全国的にコハダが品薄になる。
光洋も、シンコは仕入れることができたが、いいコハダは仕入れられなかったとのこと。
その代わりのヒカリモノとして、イワシの〆ものが出てきた。
イワシは魚自体の個性がコハダよりも強く、コハダのような「鮨そのもの」という鮨ではないが、それでもたいへん美味しい。
イワシは保存の難しさから、あんまり鮨種にならない魚だけど、これも恒常的にあってほしい鮨種であるな。
終電ぎりぎりの時間まで飲んで食って、シンコも食えて、満足の夜であった。
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