読書:極楽おいしい二泊三日 さとなお(著)
ある土地を二泊三日で訪れたとして、食事をする機会は、通常は昼夕朝昼夕朝昼の7回のみ。著者は、その全てで美味しいものを食べたいという情熱をもって今まで旅をしてきたわけだが、そのため込んだノウハウを公開する、一種のガイド本。
著者のさとなおさんはグルメガイド本を、料理評論家ではない、普通の人の立場から書いた草分け的存在であって、そこには小難しい技術的なこと、専門的なことなどは脇に置かれ、何よりも食べる喜び、食べる楽しみが主に書かれていた。そして、そのようなものを専ら第一選択として店を探す私らとしては、たいへん参考になり、また読んでいてとても面白かったわけである。
まあ、さとなおさんが「普通の人」だったかといえば、それはやはり間違いであって、常人外れの多大な好奇心と探求心、それに常人外れの頑丈な胃袋を持つ、尋常ならざる人物であり、今回の著書もその能力がゆえの産物であろう。
著者が訪れた、北は札幌、南は那覇までの全国15ヶ所の市で、日本にはこんなに個性的な地方食があり、また美味しそうな店があるんだなあということを本書は教えてくれる。読んでいるだけで、そこを訪れたくなってしまう。
旅の楽しみとは、食の楽しみであり、食が楽しいことにより、さらに旅は楽しく、また思い出深いものになる。そしてそのことが人生を楽しく、豊かなものにしてくれる。
食、旅、それに人生を楽しむために、ぜひとも一冊持っておきたいガイド本である。
極楽美味しい二泊三日 さとなお(著)
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