寿司:鮨処成田@名古屋市中区
名古屋の老舗寿司店「成田」は早瀬圭一氏著の「鮨を極める」に載っていたことから、5年ほど前に訪れたことがあり、名古屋出張のついでに再訪してみた。
カウンターに着くと、「おひさしぶりです。遠いところからありがとうございます」と二代目から挨拶される。…いつものことながら、こういう客商売の人たちの記憶力ってすごいなあと感心する。人の顔と名前をまったく覚える能力あるいは意思のない私としては、学ばねばとか思ってしまう。
適当に肴、鮨を頼む。
白身は平目にサヨリ、それに鯛。子持ちシャコに車海老、赤貝等々。
「成田」の名物は、まずはこのコノワタの茶碗蒸し。
コノワタは下手に蒸すなり煮るなりするとやたらにコノワタ臭くなってしまうのだけど、この茶碗蒸しはコノワタの個性を出しながらも、香りを上品にまとめ、全体として澄んだ潮の香りを感じさせる逸品である。
もうひとつの名物は、穴子の蒸し鮨。
ほっかほっかに蒸された穴子の鮨は、すぐに食べると口のなかで湯気を上げながら美味さを広げていく、面白い食味の鮨。
鮨はネタによって店主と二代目が握りわける。
店主の握りは名古屋流(?)で丸みのある俵型であり、二代目は江戸前流の地紙型。いずれも上手な握り方で、口のなかにいれるとふんわりとほどけていく。
このコハダは二代目の握り。流れるような形が美しい。コハダはきっちりとしまっており酢と塩の加減がいい塩梅。
二代目は「すきやばし次郎」で修業をして、その途中で家を手伝うことになり、店主のもとでさらに精進を続けている。寿司職人して、既にいっぱしの腕前となっているが、「親父には学ぶことが多いです。親父にはまだまだ頑張ってもらわねば困ります」とのこと。
「成田」は名古屋と東京の良いところを組みわせた美味しい鮨を楽しめる店です。
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