和食:無量塔の春
九重登山を終えて、ワンパターンのごとく無量塔へと。
本日宿泊した部屋は、「西の別荘」。一軒の古民家を東と西に分けた別荘のうちの一つ。
無量塔では「別荘」と名付けられた部屋は、無駄とまで言える広さが特徴なのだが、「西の別荘」は、主室はこのこじんまりとした部屋が一つのみという例外的なもの。ただし二階が広々と、また丈の高いつくりになっており、2つの寝台を置いた大きな寝室が二つある。寝室のほうが、主室より豪華であり、また特徴的という面白いつくり。
オーナーは無量塔という宿をつくるとき、最初にできたこの二つの別荘に泊まり、延々と構想を練っていたそうだが、こういう妙な部屋にこもって立てた構想ゆえ、唯一無二のユニークな宿が出来上がったのであろうか。
夕食は紫扉洞と名付けられた食事処にて。
2月の料理は、「無量塔の春」と名付けられた早春をイメージしたもの。
地鶏とタラの芽を利休揚げにしたものをメインに、春の野菜を添えて。
利休揚げのゴマの鮮烈な香りが印象的。ゴマが良すぎて、なんだかゴマ料理を食っている気分になってしまった。
椀物はアワビと根菜の、のっぺ汁。
出汁は田舎風であり、いかにも由布院の鄙びた感じがして、のどかな、春を告げる料理という感じがするところが面白い。
八寸の造りは、関サバ。こういうプリプリモチモチ系のサバは、「鮨匠のむら」の屋久島首折サバにかなうものはないと思っていたが、それに匹敵する旨さ。さすが無量塔の関サバ。それに、芽キャベツ、蓮根揚げ、水仙大根、花トマト、水イカ、等々、色とりどりの肴が添えられ、色彩的にも美しい。
美味い料理を肴に、酒を飲み、登山で疲れた身体を癒しつつ、無量塔の夜を楽しむ。
そして、柔らかな湯質の温泉にたっぷりつかったのち、ぐっすり眠って、体力を回復させて翌朝をむかえる。
由布岳は海が近いために湿気の多い風が吹きつけるので、寒い時期には山頂付近は、霧氷で真っ白に染まり、登山道はその氷で満ちるのであるが、本日は寒さが足りないようで、霧氷はほとんどなし。
昨日欲求不満気味の登山をした身としては、霧氷があれば由布岳に登ろうと思っていたが、残念ながらこれでは登る気が起きない。
2月にしては、なんともしまらない週末の日々であった。
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