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January 13, 2010

株主にも責任があるとはいうけれど (JAL上場廃止報道についての雑感)

 昨年からずっと日航が危ない、倒産寸前という話は出てはいたが、日本のナショナルフラッグシップである大企業が、まさか倒産する羽目にはならぬまい、必ず国が支援するに決まっている、というふうに私は思っていた。
 世間一般の考え方もそうであり、昨年末にはいったん暴落した日航株はのちに持ち直している。

 ところが年が明けて事態は急転回し、日航は法的整理に入り、そのまさかの上場廃止に追い込まれ、株が紙くずになろうとしている。

 企業の経営には株主にも責任があるのであり、日航経営がここまでの惨状に到る経過を株主は黙視していたわけだから、当然その責任をとって、株が無価値になるのも受容しないといけない、というわけなのだが、…日航については、それってちょっと違うんでないという気がする。

 人が株を買う理由はいろいろあり、例えば企業支援のためという志の高い人もいれば、普通に株値上昇を期しての金儲け目的の人もいるし、定期預金代わりの配当目当ての人もいて、…じつにあらゆる目的で人は株を買っている。

 そのなかで日航の株って、配当は長年ゼロだったし、爆上げが期待できるような企業でもなく、お金に関しては魅力はあんまりない株であった。にも関わらず、日航の株を買った人が何を目的としていたといえば、航空券が半額になる株主優待券であるに決まっており、実際に38万人の個人株主がこれを目当てに日航株を保持していたという。

 優待券は使わねば役に立たず、そして使うことは航空券を購入することであり、ゆえに日航株主は、日航の経営を支える優良な顧客であったことは間違いない。たとえ株主総会には出席しなくとも、日航の経営をサポートし続けた立派な株主であり、経営責任をとらせるのは、どう考えてもおかしく思うなあ。

 私は日航株は保有していないけど、とても他人事には思えない。
 というのは旅行好きの人は、優待券目当てに航空会社や鉄道会社の株を保持していることが多く、私もそれ目当てでANAの株を保有しているからだ。

 JALもANAも日本全国似たような路線の飛行機を飛ばしているので、どちらの株を買ってもいいのだろうけど、(ANAはだいたいJALの2倍の値段をしていた違いはあるが)、私がANAの株を買ったのは、ただ単に北アルプスの立山・後立山連峰に登るときに使っていた「福岡・富山便」が、ANAしかなかったからという理由による。この路線がなかったら同じ値段でより多くの株を買えるJALの株を買ってしまっていた可能性が高い。危ないところであった。
 「福岡・富山便」は不採算路線であったらしく、数年前に廃止になってしまったが、この路線があったことで私は数百万円の損をせずに済んだわけで、私にとっては紛うことなき「幸運の便」であった。

 今はなき「福岡・富山便」に満腔の感謝を捧げ、この項を終えることにする。

 (…しかしこの航空界大不況のなか、いつまでもANAが健在とも思えないんだよなあ。といって敢えて売る気もしないし。株ってじつに難しい)

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