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November 13, 2009

寿司:鮨屋時蔵@熊本市

 半年ぶりに熊本市に出たついでに、夜は時蔵にて鮨を。
 熊本の寿司屋はツマミが豊富で、鮨は料理の〆として出てくる寿司割烹的な店が多いのだけど、時蔵は鮨が主体のタイプの店である。鮨も独自の工夫に満ちたものばかりで、鮨にこだわりのある店だ。

【カンパチ】
1

【〆鯖】
2mackerel

 鮨が主体とか書きながら、まずはツマミから紹介。
 時蔵ではツマミはたいてい寿司種に少しばかり手を加えたものが出される。
 活きのよいカンパチの刺身には香り豊かなアサツキを散らして、〆鯖は酢で〆たうえにさらに昆布で〆て。いずれも良い酒の肴となる。

【白身】
4tilefish

 ツマミが数点出たのちに、鮨となる。
 時蔵の鮨は創作系のものであり、いずれもそれぞれに味がつけられ、醤油をつけて食べるものは原則出てこない。
 この白身は大葉をはさんで、煮キリを塗って。

【皮剥】
3kawahagi

 カワハギは肝を隠し味に使っています。カワハギの身の淡い味に、濃厚な肝の味がからみ、カワハギという魚の魅力を存分に引き出している。

【牡丹海老】
5shrinmp

 牡丹海老は、海老味噌を和えて。牡丹海老の甘い味がほろ苦い味噌が加わることにより、ずいぶんと賑やかな味わいとなり、面白い味の広がりが楽しめる。

【サザエ】
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 サザエは殻から出して、それを炙って。
 焼きサザエの香ばしさと、コリコリした食感が、うまくシャリにあっている。

【トロのヅケ炙り】
6toro

 時蔵の自慢の一品。脂のよくのったトロをヅケて味を整え、それを炙ることにより、さらに旨みを凝縮させて供される。マグロのトロの豊かな味を存分に楽しめる鮨。


 いずれの鮨も、素材がとびきっり良いというわけでもないのだが、ほどほどに良い素材を、店独自の工夫を重層的に加え、その結果、ここでしか食べられないようなユニークで愉しく、そして美味しい鮨が出されている。店主いわく時蔵の鮨は、江戸前ならぬ「肥後前の鮨」とのこと。
 そのとおりに、熊本を訪れた鮨好きの人で、熊本でしか食べられないような鮨を食べたいと思ったときは、この店は第一候補に挙げられるべき店であろう。

 なお、店の正式名称「二代目正六鮨屋時蔵」の「二代目」は、ロン毛の店主が二代目ということから付けられており、けっこう長い歴史のある店なのである。立地の良さと、コストパフォーマンスの良さから、熊本市内でも屈指の人気寿司店であり、だいたいいつも満員なので、予約は必須であります。

……………………………………………
二代目正六鮨屋時蔵:熊本市上通町4-11 
          TEL 096-326-7771

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