天気がよく、涼しいこともあり、絶好のサイクリング日和である。
10月も半ばを過ぎ、鮎の名所五ヶ瀬川には鮎やなが立っている時期となった。鮎やな場の見物がてら、この前途中まで行った六峰街道へまた行ってみることにする。時間の余裕があれば終点まで行ってみよう。
【大瀬川】

延岡市を発し、まずは大瀬川に沿って山へ向かっていく。
大瀬川にも鮎を求める人が漁を行っている。パワーショベルで魚道を作り、そこを通る鮎を転がし釣りでひっかけるという、けっこう乱暴な漁法にて鮎を収穫しているとのことである。
【ETOランド遠景】

国道218号線に移り山方面に入っていくと、ETOランドの風車が遠景として見えてくる。
案外近そうであるが、…これが近くなかった。
【上水流鮎やな】

本日の目的、上水流鮎やな。
川全体に竹や木で組んだ柵を設営して川幅を狭め、その狭めたところに簾を設けて、産卵のために汽水域に川を下ってくる鮎をそこに集めて捕える仕組み。鮎が大量にいる川でのみ出来る漁法である。
しかし、近年は不景気のせいか、観光名所である鮎やなを訪れる人が減ってきており、例年は3つのやなが五ヶ瀬川に立つというのに、今年はこの川水流の鮎やな一つのみが営業。鮎にとっては有難いことかもしれんが、少々さびしい話。
この鮎やなのあるところに橋がかかっており、それを超えて道なりに進んでいくと北方町の六峰街道の入り口に到る。ただ、その入り口は以前に使ったので、今回は別のルートでETOランドに登る予定とする。
【天馬大橋】

218号線をさらに進んでいくと、山側に登っていくバイパスが現れる。
今回は218号線沿いにある物産館「よっちみろ屋」の近くの道に入ってからETOランドへ向かう予定なのだが、川沿いの道と218号線バイパスは「よっちみろ屋」のあるところで合流することに地図上なっているので、そのまま川沿いの道を進んでいく。しかし進むうち、218号線が川を横切る天馬大橋が見えてきた。ありゃりゃ、あの天馬大橋を過ぎたすぐの所に「よっちみろ屋」はあるのだが、この川沿いの道はそこには着かないぞ。2次元の地図では、これらの道は交わるのに、いざ現実の3次元の世界ではそれは上下に並行して決して交わることはなし。…ということは、この道を行っても「よっちみろ屋」には着かないわけだ。地図に騙されたわい。
【よっちみろ屋】

五ヶ瀬川を超える橋はなかなか見当たらず、結局218号線の干支大橋のあたりまで行ったところに五ヶ瀬川にかかる小さな橋があったので、それを渡って218号線まで登って、「よっちみろ屋」まで戻った。
218号線はあんまり車の通行量の多い国道ではないのだが、「よっちみろ屋」周辺は渋滞しており、店の駐車場は満車状態であった。そんなに人気のある店だったのか。何売ってるんだろ。
【林道】

「よっちみろ屋」を少し過ぎたところで林道に入り、ETOランドへ向かう。この道は、ずいぶんと狭く、車で行くなら軽自動車じゃないと離合も大変に思える。登ったり下ったりするうち、地図上でETOランド方向に伸びている道の分岐に着いたが、どうも変だ。
【分岐点】

【標識拡大図】

この道は地図上はETOランドに行くはずだが、標識にはそのようなことは何も書いていない。標識に書いてある目的地「清水峠集材場」って、ようするにこの山で伐採した木材を積み上げている所なんだろうけど、そこが終点で、そこで行き止まりになっては、そこまでの上り道4kmを行った体力が無駄使いになってしまう。
こういう怪しい道を行く根性と勇気は出ず、ETOランドへ向かう道への標識のある枝道を探し、さらに林道を進んでいくが、枝道はいくらでもあるものの、どれも何の標識もなく、だらだら進むうちに元の上水流やなのところに戻ってしまった。
やれやれである。
そこから坂を登っていって、トンネルを超えるてすぐのところに六峰街道の入り口がある。
【六峰街道入口】

結局、無駄な大回りをしたのちここに来てしまった。
前回走った道をただただ登って行くうち、ETOランドに到着。
【ETOランド】

巨大な風車があり、ゴーカート乗り場もあり、バンガローもあり、芝スキー場もあるという立派なレジャーランドであるが、…人はいない。相変わらずの閑散ぶり。
【中小屋天文台】

六峰街道にはいくつかのランドマークがあり、ETOランドに続く2番目のランドマークがこの天文台。空気の澄んでいるところではあるので、星はよく見えるであろうが、あんまり使われている形跡のない天文台ではあった。
【真弓岳方面】

天文台より西の方角を見る。六峰街道はいくつかの山をこれからも越えていくのだが、奥に見える山がたぶん3つ目のランドマークの真弓岳と思われる。
六峰街道はまだまだ道の半ばであり、終点の五ヶ瀬町まではあと30数キロ残っている。今の時間がすでに午後3時なので、このまま進むと、五ヶ瀬に着くころには日が暮れるのは確実だな。「よっちみろ屋」あたりの時間のロスが痛かった。
暗闇のなかの林道を無理に自転車で進むと、ろくでもない目に会う可能性が高く、(経験者は語る)、本日の六峰街道サイクリングはこのあたりで止めることにする。
帰りは210号線を使って北郷まで下りていった。
さて、次はいつ六峰街道にトライするべきか。日はどんどん短くなっているので、早いうちに再トライする必要はあるのだが…
本日の走行距離:112.3km