夏のサーラカリーナ@福岡市
定番のアンティパスト。全体的に明るめの色彩は夏をイメージしたものか。
真ん中の鯵を刻んだものをパンに載せたものは初めて見るけど、見た目の美しさ通りの美味しさ。
夏といえば冷麺。というわけで、冷製パスタから。
桃とトマトとチーズの冷製パスタという、面白い組み合わせのパスタであるが、桃は甘さ抑え目で、その桃の果汁がよいスープとなって、全体としてうまくまとまっている。
次は通常のパスタ。
毛蟹、ポルチーニ茸、香草、トマトという、なんとも個性派の素材を用いたパスタ。それぞれが喧嘩しかねない素材の選び方に思えるけど、食べてみれば見事なバランス。全てが調和して、互いの味を高めあって、パスタ料理として一体化するという、今井シェフの名人芸が堪能できる逸品。
魚料理は、いずれもそれぞれの素材の良さがダイレクトに伝わってくる調理法。見た目もたいへん美しい。
ここからはワインは赤ワインに。
赤ワインに合うパスタということで、ミートソースを。パスタは手打ちパスタで、もちもちした食感がたいへんよろしい。
肉料理は、梅山豚という豚のロースト焼き。この豚は日本では100頭くらいしか飼育されていない貴重なものであり、肉質がとても密で、そして脂がまた上品にして繊細な味わい。まさに絶品もの。口に入れれば、言葉も出なくなるほとの、ぶっ飛んだ美味さが広がる。
レストランという言葉は、もとは「元気を出させるところ」というふうな意味だったらしいが、サーラカリーナの料理は、まさに食べていると、やる気が元気が自然と出てくる、そんな料理であり、まさにレストランです。
梅雨があけ、夏の季節を迎えた福岡市は、ビルだらけで熱がこもり、とても今の時期は訪れる気のしない街であるが、サーラカリーナは、そういうことなど無視させるほど魅力に富んだ名店だ。
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