期日前投票に行く(1) 衆院選選挙についての雑感
8月30日は選挙日なのであるが、用事があって投票に行けないので市役所に期日前投票に行く。
投票はその行為が棄権であれ投票であれ国民の義務と思っているが、休日であっても、仕事があったり、旅行にでかけたりで、なかなか投票に行けないことが多く、この期日前投票の制度は、忙しい社会人にとってはとても有難い制度だと思っている。
というか、早くオンラインで投票できるようにしろよ、とか思わぬでもない。
さて、今回の衆院選挙は民主党の大勝が確実視されて、各メディアで大々的に報道されている。
とりあえず、民主党に魅力があるかどうかはともかくとして、自民党に国民が愛想をつかして、政権交代を求める気分が横溢しているのは間違いない。メディアによる民主党300議席越えの報道って、私にはとても信じられぬけど、民主党が次の与党になることは間違いないことといえよう。
民主政治は、(1)政権交代を流血騒ぎを起こすことなく行えること、(2)民衆が政治に参加できること、の特長を持つ。(1)は素晴らしい利点だが、問題は(2)である。
選挙によって生じた政権は、当然のことながら国民が選んだものであり、ならば国民はそれに責任を持たねばならない。今度、民主党が政権をとったならば、そこで生じたことは、鳩山氏や小沢氏や管氏に責任を取れと言って済ませるものじゃないです。ひどい目にあったしても、それは私ら国民も責任を持たないといけない。民主政治はその意味で残酷だ。
選挙前だから、民主党の悪口を書くわけにはいかないし、もしかしたら民主党が政権をとって素晴らしい政治を行ってくれる可能性もないわけではないが(笑)、あんな泡のようなマニュフェストを恥じらいもせず出せる政党を、さて国民はどう判断するのか。メディアの言うとおりに、300議席を超える大勝になるのか。
今回の総選挙で、自民党は歴史的敗退におちいるそうで、党は四散し、解党せざると得なくなるそうだ。
そうなると麻生氏は、50年の歴史を誇った自民党最後の総裁ということになる。
麻生氏の政権時代をみるに、これほどメディアからぼろくそに言われた人もいないし、部下にも恵まれなかった(まあ、これは選んだ本人が悪いとも言えるが)人もいないが、客観的にみれば、麻生氏は有能であったことは間違いない。
私もこの人がここまで逞しく、芯の強い人とは思いもしなかった。周囲の雑音を抑え、特にあの経済危機をなんとか乗り切れた手腕は、評価せざるを得ないであろう。
ほんとのところ私は日本の今後の行きかたは、小泉構造路線でやるしかなかったと信じているが、それを反故にした麻生氏のやり方には、まったく感心しない。
ただしここまで舵を切ってしまった以上、政治的には継続しかない。そして、政治は継続がなにより大事なのである。
せっかく、うまくいきだした麻生氏の路線がここで御破算になり、またあの「失われた10年」が始まるかとなると、今度の選挙は、ちょっとばかり憂鬱になってしまう。
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