映画:ターミネーター
ターミネーター1が封切りになったのはいつの頃であったか?
思い出に出てくる人物が、大学時代の者ばかりなのでもう20数年以上前なのは間違いない。
当時は、映画の評は、新聞・雑誌にはメジャー系統のものしか出ず、マイナー系統のものはキネ旬かスクリーンみたいな映画雑誌にしか載らないのが常であった。いちいちそういう雑誌をチェックするのも面倒なので、マイナー系の良作は見逃されること多き時代であったが、ターミネーター1は相当に面白かったらしく、映画好きの者の口コミが広がっていき、たいした宣伝もしないのに、じわじわ人気を上げていった、そういう映画であった。
(当時、A・シュワルツネッガーはほとんど無名の役者だったのである)
私にも、その口コミが伝わり、ターミネーターってすごく面白い映画らしいということを知った。それでは、ぜひ見に行こうと思い、新聞の映画館の上映日程を調べたら、(ほんと、ネットのある今の時代って便利だ。昔は新聞が圧倒的な情報源だったのです)、なんと熊本市の映画館は、短期間の上映ののち、すでにT1上映を打ち切っていやがった。ではと、他にやってるところはとみると、八代の映画館で上映していた。八代は遠い。それで、映画好きで車を持っている先輩に、「T1という、なんだかすごい映画があるそうですよ。観にいきませんか」というと、そういう面白い映画があるからには、ただちに行こうと話がまとまった。
とりあえず、上映時間を調べるために、その映画館に電話をしたら、…、「新聞には載ってたかもしれませんが、もう打ち切りました」とのショッキングな答え。よほど客の入らない映画だったんでしょうな。
そういうわけで、T1は映画館で観ることが出来ず、私のなかでは伝説の映画となっていた。それでも1年もたつと「ターミネーター」は貸しビデオ屋に登場。それを借りてきて、ビデオプレイヤーを持っている者の家で、映画好きの者を集めての上映会。…昔は、ビデオプレイヤーって高価なものであり、そんなものを個人で持っている者は少数派だったんです。
そこで観たT1。
とても面白かった。
殺しても、殺しても、死ぬことはない、圧倒的強さを持つ、無表情な暗殺者ターミネター。
それに臆することなく立ち向かう、痩せっぽちの勇敢な好漢、カイル・リース。
そして、たんなる臆病なウェイトレスの姉ちゃんであったサラ・コナーが、ターミネーターとの闘いから、誰よりも強く、逞しく成長していく姿。
役者も脚本も映像も素晴らしく、B級ホラー映画にしてはもったいない傑作であった。
誰でもそう思うらしく、やがてターミネーターはシリーズ化され、2作目は傑作として評価され、そして3作目もつくられた。3作目は、あんまり世評は高くなかったみたいだが、脚本の出来はいいし、役者もいい演技をしているし、よく出来た良作であることは間違いなく、私は好きである。
そして、改めて、3部作形式のターミネーター新作がつくられ、T4が上映される。
人類の救世主、ジョン・コナーの物語を、私たちはまた楽しめることになる。
…映画って、自分の記憶の一里塚的役割になることも、いいところだなあと思いつつ、この項を書きました。
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