八ちゃんラーメン@福岡市薬院
週末は出張にて博多へ。
夜遅くに着いたので、博多ではまっとうな寿司屋などは開いているわけもなく、(東京は夜遅くまでやってるまっとうな寿司屋がけっこうあって、助かるんだけど)、それではラーメンでも食ってみることにする。寿司とラーメンでは違いが大きいような気もするが、いいんです。10時過ぎると、なぜか寿司かラーメンしか食う気がしなくなるだよなあ。こういう人って、けっこういるのでは。そうでないと深夜営業のラーメン屋と寿司屋の数の多さが説明できない。
博多といえば豚骨ラーメンということになり、一風堂や一蘭が有名だけど、これらは全国にチェーン店を展開する店でもあり、せっかく博多に来たからには、博多でしか食べられない豚骨ラーメンを食いたい。博多でしか食べられない豚骨ラーメンで一番有名な店といえば、「元祖長浜ラーメン」ということになるだろうけど、あれは、私ごときの普通の人間は、一回食えばもう十分に堪能できます。
そういうわけで、薬院の「八ちゃんラーメン」を選択枝として第一にあげる。あの濃厚ラーメンは、他にはない独自性をもち、そして不味くはないから。それでホテルに荷物を置いたのち、薬院へ行く。以前は八ちゃんラーメン前には、お化け屋敷の提灯妖怪のような、ボロボロな提灯が置かれていたのであるが、いつしか代替わりしたようで、あれよりましな提灯が置かれていた。たぶん以前のものは、長年の風雨に負け、骨だらけになってしまい、引退したんでしょう。
八ちゃんラーメンは人気店であり、行列は覚悟していたが、運よく訪れたときはあいていてあっさりと入ることができた。でも、そのあとは店外で行列ができていたが。
八ちゃんラーメンの特徴は、なによりも、この濃厚なスープにある。スープそのものが油で満たされており、極端なことを言えば、サラダオイルに豚骨味をつけたかのごとき油まみれの、とろとろした、こってり味のスープが、ラーメンの主人公だ。麺は、スープを吸い上げる脇役に徹しており、固めに注文しても、柔らかめのソーメンのごとき麺が供され、それが油たっぷりのスープとからみあって、柔らかでかつぬるぬるした食感で咽をくぐっていく。この食感の楽しみが、じつは八ちゃんラーメンの醍醐味であろう。
濃ゆい。濃ゆい世界のラーメンなのである。
これが美味いかといえば、諸手をあげて賛成というわけにはいかないが、独自・独特の領域に達したラーメンであることは間違いない。好き嫌いは別にして、博多薬院に来たときには、一度は訪れていいラーメン屋だと思う。夜遅くしかやっていないので、簡単には訪れられないけど。
とか思いながら、ラーメンを食す。ラーメン食ったのち、さてスープをどうするか。
昔は、底に残った濃厚な豚骨の出しガラが見えるまで、スープを飲み干していたのだが、今となってはとても無理だ。
中年族にはきついラーメンといえる。じっさい、店内には若者が多かったし、胃袋に元気のある世代に向いているラーメンとはいえる。もっとも、果敢にスープ全部平らげる中年族もいることはいたので、個人の努力(何の?)があれば、麺・スープ全てを楽しめることは可能です。
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八ちゃんラーメン 福岡市中央区白金1丁目1−27 TEL 092-521-1834
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