不思議物件@豆めき用ピーナッツ
【落花生】
2月3日は、あたりまえのことながら節分の日である。
「鬼は外、福は内」との掛け声とともに、豆を撒くという、季節感あふれる行事を行う日ということになっているが、…それって、普遍的やってるものなのかいな。
あれは小学生の授業の一環か、あるいは神社の商業的行事としてやるか、くらいかしか、やっているのを見たことがない。
社会人が勤める職場で、各年度ごとに豆まきをやっている姿など想像できないし、一般的な家庭でも、毎年豆まきやってる家ってのは、珍しいと思う。
不肖私も豆撒きは小学生のときにしかしたことはない。
あの頃は、宿題を忘れたとか、忘れ物が多いとかの生徒を、鬼役にして、他の生徒が豆を鬼役の小学生に目掛けて投げて、鬼を教室の外に追い出すという、そういう豆撒きをやっていた。
今考えるに、かなり過激で、かなり残酷であると思えるが、昔はそういうことを平気でやっていたのです。今じゃ考えられないでしょうけど。
そんな時代もあったのです。よかったのか、悪かったのか知らないが。(たぶん、悪かった)
それはともかくとして、2月3日の節分の日に、職場の休憩所の机に、青鬼の面をつけた落花生の袋があった。
これは職場で豆まきをしろとの総務からのお達しなのかな。
でも、落花生?
落花生で豆まきをしろというのか。それはおかしい。こんなものを鬼にぶつけても痛くもないし、それゆえ、鬼は外とか言われても、鬼は出て行かないぞ。
それで、私は、落花生などまくこともせず、ぽりぽりとお茶あてにして、食っていたのであるが、…つい、心に思ったことがある。
落花生とは、いちおう豆だ。もしかして、これをまくのが豆まきの正解かもしれない。私はガキの頃の豆まきしか経験がないから、豆まきの豆は、大豆とばかり思ってたけど、それは地方の風習で、豆まきは、「落花生」が正解かもしれないのだ。
今は、ネットという便利なものがあるので、さっそくGogleで検索。
「Google豆まき・画像」
やっぱり、豆は大豆だよなあ。配られた落花生はなにかの間違いに違いない。
それで、私の心の中では、一件落着した問題だったのだが、PCでガチャガチャやってる傍で、見習いのF君が、やってきた。
F君は宮崎生まれ、宮崎育ちの、完璧な宮崎人である。
念のため、聞いてみる。
(私 )「宮崎は、節分の豆撒きは何を投げるんだい」
(F君)「落花生ですよ。もちろん皮付きの」
(私 )「(ガーン) …ふーん」
(妙な結論は出たので、ここでおしまいのはず)
(F君)「……………………………………………………?
先輩、言いっぱなしはないっすよ。いったいなんなんですか?」
(私 )「いや、宮崎で豆撒きが落花生でやってることがわかればいいんだ。
おれのところは、生の大豆投げていたんで」
(F君)「ええ? 大豆なんか投げているんですか? それじゃ投げたあと食えないでしょ。落花生なら、投げたって、あとで拾って皮むいて食べるわけだから」
どうやら、宮崎では落花生を豆撒きで投げるのが、定例となっているみたいです。
そしてその理由を知ると、じゅうぶんに納得できます。
宮崎人は優しいから、鬼を傷つけることない柔らかい豆を投げ、さらにその豆を回収して食っていたわけです。
「不思議物件」。全然不思議ではないわけでした。不思議物件の奥は深い。まだまだ勉強しなくては。
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