山の中のカレー屋@BEAR(阿蘇郡小国町)
カレー屋と蕎麦屋はけっこう辺鄙な山のなかでも存在しているので、山のなかで見かけてもさほど驚くことはないが、さすがに小国のカレー屋「Bear」だけは、少々常軌を逸した場所にあり、…好みである。
おそらく九州のカレー屋では、この店が最も山の奥に存在している店と思われる。
山奥にありすぎるゆえ、店主を店を建てるさい、山小屋を建てる要領で、みずから建築資材を運んで、そして組み立てた、じつに味のあるハンドメイドの店なのだ。
店には「ファームロードわいた」から分かれた舗装道を、Bearに至る標識に導かれ、山の方向に向かっていく。そして未舗装路に入り、そこの急坂を登っていくのであるが、この道がハードだ。横には沢が流れており、路肩は一部崩れていて、そして道が狭いので下手をすると沢に落ちてしまう危険がある。おそるおそる車を進めていくうち、小高い丘に出て視界が広がり、ようやく山小屋風の店が見える。
手作りの店。建築材は周囲の林の木も使っているみたいで、切り株がいっぱいあります。涌蓋山の山麓にある店なのであるが、北側は林が邪魔して、展望が利かないのがちょいと残念。
店にはテラス席もあり、暖かい日は外で食べるのもいいでしょう。こちらは林が整理され、眺めがいいです。阿蘇小国の雄大な風景が広がっています。
カレーは玉葱と野菜をじっくりと煮込んで、甘味と旨みが広がるもの。スパイスもほどよいぐあいの利き具合で、穏やかな味でまとめています。
店主は福岡市でカレー屋を開いていたのだが、大自然のなかでカレー屋を営みたいと決意し、この山林を買って、店を建て、以前と同じ名前をつけて開店したとのこと。その実行能力ってすごいなあ。
BEARは田舎の店にしては珍しく、夜9時まで営業している。なぜかといえば、周りに明かりがなにもないこの地では、夜になると、漆黒の夜空には満点の星がまたたき、それが絶品だそうだ。「今度は夜にも来てくださいよ」とのことであるが、あのダート道を夜中に車で通るのはいやだなあ。
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BEAR 阿蘇郡小国町北里1308-6-9 TEL 0967-46-6177
開店 11:00 閉店 21:00
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