山の中のカレー屋@カフェ・プルニエ(南阿蘇)
私は山にでかけることが多いのだけど、人あまり来るはずもない山奥にぽつんと料理屋をみつけ、なんでこんなところに料理屋があるのだろうと不思議に思うことが多々ある。そして、その料理屋は、たいていは「蕎麦屋」か「カレー屋」かに決まっている。
蕎麦屋は、良質な水が豊潤に必要な職種であり、またマニアな客もつきやすいことから、山奥でも営業が成り立つことは理解できるけど、カレー屋については、山奥で営業するメリットがいまだによく分からない。その理由を知るため、というわけでもないのだが、山のなかでカレー屋をみつけると、ついつい寄ってしまうことが多い。(ようは私はカレーが好きなのです)
今回は、阿蘇町南阿蘇のカレー屋、カフェ・プルニエに行ってみた。
俵山トンネルに抜ける県道28号線を少しばかり山側に入ったところに店はある。目印は、バス停様の看板。
少々とぼけた感じの、味のあるいい看板だけど、問題はここから先。
小さな川沿いに、店に続くコンクリの道があるのだけど、この道の幅が狭い。大型車だと、ぎりぎりに感じてしまう狭さ。そして狭いうえにカーブしている道なので、妙なミスをして道から車輪が外れないかと、運転していてヒヤヒヤしてしまう。この感覚、なんか記憶があると思い、すぐに久留米の「沈下橋」を通ったときのことを思い出した。
久留米の、あの美しくも、おそろしい橋を思い出しながら、店へ続く道を通り、あっさりと店の前に到着。
なんとも不思議なセンスのある入り口。この店に寄る人しか見ることない入り口のはずだが、それにしては、けっこうな手間がかかっていると思う。
メニューによれば、この店のカレーはグリーンカレーをベースにアレンジされたものということ。通常のグリーンカレーに用いる青唐辛子や緑系の香草は入ってなく、緑色ではない。ココナッツベースのルーに、いろいろなカレースパイスが入って、この店独自の、まろやかななかに、きりっとスパイスが立つ、「甘いようで辛い」カレーとなっている。甘・辛のアクセントがよく効いていて、ゆったりと落ち着いて食べるべきカレーですね。
阿蘇盆地では、北側の阿蘇谷より、南側の南郷谷のほうが景色がいいと思う。こちらのほうが、外輪山と内輪山の幅が狭く、阿蘇五岳の立ち上がりがより迫力を持ってみることができる。
カフェ・プルニエでは、その南郷谷に正対してテラスが設置され、形よき阿蘇五岳が真正面に見られます。
この抜群の眺めを見ながら、ゆったりとカレーを食べ、コーヒーを飲む。そういう優雅な時間を過ごすためだけのためにも、この店に寄る価値はあるでしょう。
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