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January 24, 2009

雪の無量塔

 部屋のことも書いておこう。
 無量塔は創業当時からある離れ形式の8棟の旧館と、4棟の新館とから成る。
 両者の雰囲気はまったく異なる。新館は、高級ホテルのスイートといった趣で、細部に手間隙は相当かけているのは分かるし、豪奢感も十分にある。でも、あんまり面白くない。
 断然に面白いのは、旧館の広い部屋のほうである。
 「吉」「藤」「明治」といった、無量塔の旧館を代表する部屋は、無駄にまで天井が高く、また部屋も広大だ。その和風形式の部屋に、多国籍の家具やオブジェが無秩序に置かれ、またなにやらよく分からん抽象画もかけられ、実際に使われていた旧民家を改造したはずなのに、生活感皆無の、「無量塔的」としか称しようのない、不思議な世界が広がっている。
 非日常感ばりばりの部屋なのだ。

 そして、その非日常感を最も感じさせる因子は、やはり部屋の大きさである。馬鹿らしいまでに高く、広い。なにしろ、あまりに大きすぎるために、冬などは暖房をかけても熱がぜんぶ上のほうにこもってしまい部屋がぬくもらないため、天井に大型の扇風機(?)をつけて、空気を攪拌させてなんとか室温を上げているという仕組み。それでも冷え込みのきつい日は、暖を取るためには、結局は囲炉裏のそばで、炭火に手をかざしながら背を丸めて、お茶でもすすっておくしかないという、そういう妙な部屋なのである。

 でも今回泊まったのは、新館の「袍」なので、その突き抜けた馬鹿馬鹿しさを味わえない。ちょっと残念。(空いていたのがこの部屋しかなかったのだ)
 なにしろ「袍」のリビングは通常の暖房装置に加え、床暖房があり、どんなに寒い日でも、床に寝っころがれば、いや寝ころばなくても、座っていれば、身体が下からぬくもります。文明の利器使いすぎ。

【袍リビング】
Room

 部屋のリビングは、お洒落な洋風家具が調和をもって置かれ、趣味のよい人が、実際に使っていてもおかしくない部屋である。旧館の「こんな部屋に住む人はいない」と思えるような非日常感はないなあ。


【雪の庭】
Terrace

 あまり部屋の庭には力を入れていないと思われる無量塔であるが、新館のほうは、庭に少しは気合を入れているみたい。「袍」と隣の「相」にはテラスがあります。椅子とテーブルがあると、庭もしまりよく見えますね。
 本日は運よく、無量塔にはうっすらと雪がつもり、雪の無量塔が楽しめました。

(参考)【晩秋の庭】
Terrace2

 こちらは昨年の晩秋、吹雪の久住に撤退して、無量塔にころがりこんだときのもの。葉は落ちて、テーブルに散らばり、こちらも晩秋のいい風情を出しています。

【ラウンジ庭】
Lounge

 無量塔の部屋の庭はどれもたいしたことはないけど、ラウンジの庭はいいと思う。ラウンジを囲む熊笹の背後に木立が並び、その奥に重厚なTan’s Barの建物が見える。ラウンジ傍には薪が積まれ、あちこちに目立たぬようにいろいろなオブジェが置かれ、唯一目立つオブジェとしてオーナー作の盆栽が置かれているが、本日はなぜか木の根っこが置かれていた。この庭にも雪が積もり、よりいい風景となっていました。

 無量塔は、豪雪地帯の旧家屋を移籍してつくった宿で、やはり雪が似合う宿だと思う。

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