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January 2009の記事

January 31, 2009

サシバ林道~金御岳公園~天ヶ峯林道

 近頃寒い日が続いていたが、本日は気温が上昇し、4月上旬なみの気温。天気もよく、ぽかぽかの小春日和。ぶらりと金御岳に上ってみることにする。
 金御岳は都城盆地を形成する南側の山脈のうち、西の端のほうに位置しており、照明塔が立っていることから、目立つ山である。秋にはサシバという渡り鳥が群れをなして、この山のうえを乱舞するそうで、そのことでも有名だ。

 金御岳はなぜかたくさんの道路がつくられ、それらがすべて山頂近傍に続いている。とくにサシバ林道は2車線の立派な舗装路であり、まさかサシバ見物にそんな立派な道路を作ったはずもなく、しかし林業用にしてはそんなに立派な植林がされている山とも思えず、存在意義が不明。

 ま、自転車漕ぐには快適な道なので、深いことは考えず、サシバ林道~金御岳公園~天ケ峯林道のお気楽コースを行くことにする。

【サシバ林道入り口】
Forest_road_sashiba_3

 鼻切峠を少し下りたところに、林道への分岐点がある。堂々たる道路で、この入り口を見逃すことはない。

【サシバ林道】
Forest_road_sashiba2

 入り口からしばらくは緩やかな坂であるが、中腹より勾配が増す。10%は軽く越えている。カンビアーゴはグライドと違って、前のギアが2枚しかないので、一番ローに入れても結構力がいる。つまりグライドは、激坂を上るときは、ギアを一番ローにすると、速度はカタツムリのごとく、足はハムスターのごとくで、筋力をさほど使わずともなんとか坂を上っていったのだが、カンビアーゴは楽はさせてくれない。立ちこぎも使いながら、ひーひー言いながら懸命にペダルを漕ぎ、なんとか坂の頂点に着。速度はグライドと比べると、段違いの速さだったが、きついっす。3枚ギア注文しようかな。(←筋力鍛えろよ、自分)

【金御岳公園】
Summit_park

 先のサシバ林道は金御岳山頂と同じくらいの高さのところまで達するが、そこを下りてきて、金御岳公園に到着。ちょっとした売店があり、駐車上、トイレなどもある。都城盆地の展望台として有名。都城盆地と霧島が見渡せます。

【天ヶ峯林道の入り口】
Forest_road_amagamine

 帰りは公園から坂を少々登り返して、天ヶ峯林道経由で、109号線へと出る。天ヶ峯林道はサシバ林道のように登り一辺倒の道ではなく、アップダウンのある道。
 写真のごとき標識のあるところで、平地の道に入り、そこを道なりに行くと109号線に出ます。

 本日の走行距離 32.3km

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January 30, 2009

1月の一心鮨光洋

 今年初めて光洋にて食事。
 まずは、つまみから。
 ここはつまみのなかにトロの握りを出してくるのが定番だが、今日はなんだか、ゆったりと見せびらかすように柵を切り、自信満々といった風情で出してくる。これはすごい大トロなんだろうかと思って食べてみた。…たしかに質は高いが、たまげるほどのものではないなあ。
 聞けば、光洋がついに藤田水産のマグロの大トロを仕入れることが出来るようになったとのこと。ならば、これはその大トロか。藤田水産に自社の大トロを卸してよいと認められたわけで、それは店にとって大変名誉なことであるが、同時に店にとってはずいぶん負担のかかる話ではあるな。大トロって、東京でさえ、高すぎて本来の値段では出せず、店にとっては赤字になるネタなのに、まして宮崎では、その赤字になる東京なみの値段でも出せるわけもなく、経済的に覚悟のいることと思われる。
 若き店主の意気やよし。宮崎でマグロ文化を根付かせるためにもがんばってもらいたいものだ。客もサポートするゆえ。

 面白かったつまみをUP.。
【茹で団扇海老 このこ和え】
Fan

 店主がときどき出す実験的つまみ。
 個性が強くて、つければなんでも同じような味になってしまいそうな、このこであるが、ここで出てきてこのこは強いながらも非常に上品な味で、茹で海老の味を邪魔しない、ぎりぎりの味付けとなっている。
でも、別々に食べても、どちらも十分に美味いから、あえて和えなくとも思う。

【白魚卵とじ】
Whitebite

 宍道湖で獲れた白魚だそうだ。シャキシャキした食感の野菜、ほろ苦い白魚、豊かな味の卵、春の訪れを感じさせる料理。見た目も、材料もいいけど、出汁の旨みが前面に出すぎていて、バランスが微妙に悪いような。

 握りは、水イカ、コハダ、車海老、タラの白子、黒鯛、穴子など。
 いつものごとく、白シャリと赤シャリをタネによって使い分け、食味華やかな鮨である。

【穴子】
Conger

 穴子は今日は巻物の穴キュウで。穴子はもちろん、海苔の味もよいです。

 美味い鮨を食い、酒5合ほど飲んで、気持ちよく酔っ払う。
 今年も光洋でばりばり鮨を食おう。

【光洋の業務用車】
Car

 帰りは小雨が降っていたのと、私が最後の客だったので、駅まで送ってくれるという。御好意に甘え、業務用車にて駅へ。
 この車で仕入れをしてるんですね。ちょっと面白い体験。

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January 29, 2009

焼肉@薩貴亭(都城市牟田町)

 若いものが美味しいものを食べに連れて行ってくれと言う。美味しいものとは何か?と聞くと「焼肉」とのこと。
…焼肉ですか。ま、若いうちしか焼肉は、ばくばく食べられない料理だし、若いものにつきあい焼肉を食いに行くことにする。こういう機会でもないと、私もあえて焼肉は食わないし。

 煙もうもう、部屋は油だらけという、伝統的焼肉屋は遠慮して、「薩貴亭」に行く。
 ここは、清潔かつすっきりした作りの店で、見た目、和食屋でもおかしくない。

【焼肉コース】
Roast_meat

Roast_meat2_2

 タン、ハラミ、カルビ、鶏肉、豚バラなど。肉は上質なものを使っている。
 たれは4種類くらいで、焼肉にあわせて、それぞれ使いわけるみたい。

 焼肉といえば、生ビールと決まっていると思うけど、若いのは2人とも、「スコール」「カルピス」で焼肉を食べている。アルコールを飲めないのは仕方ないとして、焼肉にそれはないぜ、せめてウーロン茶くらいにしたら、とオヤジは思うのであった。
 しかし、アルコール飲まずとも、騒いで、盛り上がれる人たちって、私は妙に感心してしまう。美味いもの食うと、それだけでハイになれるということなのかな?

薩貴亭

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January 28, 2009

創作料理魚や@都城市広原町

 1月末という変な時期に送別会。宴会は「創作料理魚や」にて。

Raw_fish_dish

Dish2


 たくさんの種類の料理が出てくる。刺身盛り合わせ、春巻き、チキン南蛮、卵焼き、麻婆豆腐、牛肉のタタキ、おでん、巻き寿司など。創作料理というより、多国籍料理という感じだな。
 味付けは、若者向けみたい。ビールがよく進む料理で、飲み放題にまかせ、みなさんどんどんビールを空けていく。

 肝心の送別会は、送別者が感きわまって、涙を流すという進行。幹事のがんばりもあって、いい送別会だったと思う。
 その後は、カラオケに流れ、そこでもたくさん飲みました。

創作料理魚や

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January 26, 2009

書評:ローマ亡き後の地中海世界(上) 塩野七生 著

 この本の巻末に、イタリア全土の海沿いの地に設置された「サラセンの塔」と名づけられた塔の写真が収められている。

【サラセンの塔:Vernazza】
Vernazza

 美しい紺碧の海、地中海に岬が伸び、その岬の突端に堅牢な石造りの塔が建てられている。この塔は、眼前に広がる絶景を楽しむための展望台でも、航海の安全を守る灯台でもない。地中海の対岸アフリカから船を漕いで襲来して来る海賊達を一刻も早く見つけ、逃げ出す時間を稼ぐための監視塔であった。
 ローマ帝国滅亡後の地中海は、交易や漁獲の場ではなく、海賊どもが暗躍する場と化していたのである。海賊どもは富・財産を奪うだけでなく、人間も拉致し、奴隷として売り飛ばしてしまう、恐怖の存在であった。
 中世時代、沿岸の人にとって、地中海はローマ帝国時代とまったく異なる意味を持つものとなっていた。この写真で見るあまりにも美しい紺碧の海が、中世では、自分たちに不幸をもたらす魑魅魍魎どもの跋扈する地と成り果ててしまったのである。

 ローマ帝国時代、沿岸の地が繁栄を誇った地中海世界のこの零落は、なぜ起きたのか?

 著者は様々な要因を挙げている。
 海賊しか産業のない北アフリカの貧しさ、他の宗教の信徒は敵であり人間でさえないという一神教の独善性、政治の機能不全。
 そして著者がアウグストゥス統治時代のローマ帝国の話を巻頭に持ってきていることから分かるように、最も重大な要因は、政治の機能不全であった。
 ヨーロッパの様々な国は、国という組織に最も求められる「自国民の安全確保」という仕事を行っていない。本来なら地中海を安全にする義務を負うべき、神聖ローマ帝国もビザンチン帝国も、権謀術数、税の収奪、国家間の争いには力を入れるが、肝心の自国民保護には、なんら有効な手立てをうっていない。このような、政治が機能しない国では、国民は安心して生活することなど不可能であった。

 政治が機能しなくなった中世の地中海世界で、しかし、海賊に対して、国に頼らず市民たちで人質を取り戻す運動を行ったグループがあった。国境を越えて連帯してグループを作り、武力によらず海賊の地の長と交渉し、奴隷を買い戻して故郷に返す、「救出修道会」「救出騎士団」である。
 一章を設けて述べられる、彼らの超人的、献身的活躍は、人間の強さ,崇高さをよく示していて、感動的である。もっとも彼らの運動は、「奴隷は金になる」という意識を海賊に与え、海賊行為をさらに活発化させてしまったという負の面もあった。

 上巻最後で書かれているように、地中海から海賊を駆逐できたのは、ヨーロッパの国の政治が機能するようになった19世紀半ばのことである。それまで、地中海は無法の地であったのだ。
 この本を読んで、「国」が「国」として機能することの大事さがよく理解できた。
 (もっとも、塩野氏は「ローマ人の物語」でそのことをずっと述べていたわけだが。)

 本書を読み終え、巻末の「サラセンの塔」の写真を見る。
 魔の押し寄せる海を前にする危険な土地。そんなところにしがみついて生きていくしか生きるすべのなかった人たちが住む街がある。街は岬へ続き、岬の果には、祈りを捧げるかのごとき石の塔が立っている。恐怖を包埋する広大な海に対して、それは、あまりに小さく、弱々しい存在。しかし、国家が守ってくれない人々にとっては、このようなものしか頼れるものはなかったのだ。
 サラセンの塔を見るとき、中世という時代の、暗さ、哀しさが、ひしひしと伝わってくる。

ローマ亡き後の地中海世界(上) 塩野七生著


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January 25, 2009

山の中のカレー屋@カフェ・プルニエ(南阿蘇)

 私は山にでかけることが多いのだけど、人あまり来るはずもない山奥にぽつんと料理屋をみつけ、なんでこんなところに料理屋があるのだろうと不思議に思うことが多々ある。そして、その料理屋は、たいていは「蕎麦屋」か「カレー屋」かに決まっている。
 蕎麦屋は、良質な水が豊潤に必要な職種であり、またマニアな客もつきやすいことから、山奥でも営業が成り立つことは理解できるけど、カレー屋については、山奥で営業するメリットがいまだによく分からない。その理由を知るため、というわけでもないのだが、山のなかでカレー屋をみつけると、ついつい寄ってしまうことが多い。(ようは私はカレーが好きなのです)

 今回は、阿蘇町南阿蘇のカレー屋、カフェ・プルニエに行ってみた。

 俵山トンネルに抜ける県道28号線を少しばかり山側に入ったところに店はある。目印は、バス停様の看板。

【カフェ・プルニエ 看板】
Signboard

 少々とぼけた感じの、味のあるいい看板だけど、問題はここから先。
 小さな川沿いに、店に続くコンクリの道があるのだけど、この道の幅が狭い。大型車だと、ぎりぎりに感じてしまう狭さ。そして狭いうえにカーブしている道なので、妙なミスをして道から車輪が外れないかと、運転していてヒヤヒヤしてしまう。この感覚、なんか記憶があると思い、すぐに久留米の「沈下橋」を通ったときのことを思い出した。

参考【久留米 沈下橋 側面】
Bridge_under_the_water_1

参考【久留米 沈下橋 正面】
Bridge_under_the_water2


久留米の、あの美しくも、おそろしい橋を思い出しながら、店へ続く道を通り、あっさりと店の前に到着。

【カフェ・プルニエ入り口】
Entrance

 なんとも不思議なセンスのある入り口。この店に寄る人しか見ることない入り口のはずだが、それにしては、けっこうな手間がかかっていると思う。


【カレー】プルニエカレー(辛口)
Curry

 メニューによれば、この店のカレーはグリーンカレーをベースにアレンジされたものということ。通常のグリーンカレーに用いる青唐辛子や緑系の香草は入ってなく、緑色ではない。ココナッツベースのルーに、いろいろなカレースパイスが入って、この店独自の、まろやかななかに、きりっとスパイスが立つ、「甘いようで辛い」カレーとなっている。甘・辛のアクセントがよく効いていて、ゆったりと落ち着いて食べるべきカレーですね。

【テラスからの展望】
View

 阿蘇盆地では、北側の阿蘇谷より、南側の南郷谷のほうが景色がいいと思う。こちらのほうが、外輪山と内輪山の幅が狭く、阿蘇五岳の立ち上がりがより迫力を持ってみることができる。
 カフェ・プルニエでは、その南郷谷に正対してテラスが設置され、形よき阿蘇五岳が真正面に見られます。
この抜群の眺めを見ながら、ゆったりとカレーを食べ、コーヒーを飲む。そういう優雅な時間を過ごすためだけのためにも、この店に寄る価値はあるでしょう。

 カフェ・プルニエ

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January 24, 2009

凍れる久住山

 1月24日から25日にかけて、九州北部に大寒波が到来し、大雪が降るという予想だ。これは久住は雪まみれの雪山と化しているであろう。久住山は木がない山なので、大雪が積もると、プリンみたいな美しい純白の山となる。これは楽しみだ、わくわくしながら九重牧ノ戸登山口に向かう。
 しかし、どうも変だ。大寒波襲撃はたしかだが、道路上に肝心の雪が少ない。チェーンを巻く必要もなく、登山口駐車場に到着。

 いちおう登山道には雪があったので、アイゼンをはめて登っていくが、たいした雪の量ではない。アイゼンが雪を突き刺して、下のコンクリートに当たってしまう。上に登れば、雪は期待できるかなと思ったけど、ずっとこんな調子で、雪はせいぜい5cmくらいしか地表を覆っていなかった。
 でも、寒いことは寒い。沓掛山の温度計はマイナス10度を指していた。おかげで、土は凍り、雪の薄いところでも道はカチカチ。雪山というより、氷の山であった。

【霧氷】
Hoarfrost

 これは立派な霧氷。
 強風が常に当たっているので、風のかたちをした霧氷となっている。

【西千里からの眺望】
Mt_hosho


 牧ノ戸登山道では、ここから見る久住山の眺めがいちばん立派です。
 左手に星生山、右手に久住山が、両翼を張って聳え、雄大な景色となっています。

【久住山】
Mtkuju


 星生崎から見る久住山。大雪が積もったときは、巨大なプリンと化しているんだけど、今日のは岩もチラホラ見えており、出来の悪いかき氷のような山となっている。
 たんたんと登り、山頂より、それなりに一面白色に染まった九重の山々を眺め、下山。

 ニュースを見ると福岡は大雪が降り、交通機関も乱れて大変であったとのこと。
 しかしながら、大分までは雪はやってこず、今回の久住山はまだ雪山になりきれていなかった。
 2月に期待するとするか。

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会席料理@無量塔(由布院)

 久住登山を終え、登山口に到着。午後からの登山であったので、牧ノ戸登山口にたどりついた頃はちょうと夕日が山に落ちるころであった。それから、やまなみハイウェイを通り由布院へと向かう。日も暮れて、暗いなかでの無量塔着。道沿いに並ぶ灯篭に明かりが灯され、それが点々と並び、きれいであった。
 荷物を車から出していると、宿の人が駐車場まで迎えに来てくれる。いつもいつも日が暮れてやってくる変な客ですみません。

 なにはともあれ風呂に入る。無量塔の部屋風呂は、広々としたつくりになっており、ゆったりしたスペースのなかで、手足を思いっきり伸ばしてリラックスできる。湯質も単純泉でやわらかく、山登りと寒さで疲れた身には、心身ともに癒してくれる優しい湯だ。じんわりと、芯から、身体がぬくもってきて、疲労がどこかに溶けて消えていってしまった。気持ちいい。この気持ちよさを感じるとき、冬山に登ってよかったなあとしみじみ思ったりする。(←無量塔の風呂をほめなさいって)

 風呂ののちは夕食。泊まった部屋は「袍」なので部屋食である。料理のうちのいくつかを。

【先付け】 海老、牛蒡、タラの芽などの揚げ物
Fry_dish

 最初はこの皿から。まずは器の落ち着いた色に、赤・黄・緑の食材の華やかな色が映える趣向がよろしい。見た目の印象とおり、海老のプリプリ感、牛蒡のシャキシャキ感、ほろ苦いタラの芽のさくっとした食感、いずれ訪れる「春」の溌刺さを感じさせる料理でした。

【八寸】
Hassun

 1月下旬といえ、まだ1月。睦月の八寸は、稲穂と水引を演出に用い、造りとともに御節風酒肴が供され、正月風。初めてみるけど、新趣向なんでしょうね。去年の1月の八寸は、以下のごときものだっし。まあ、こちらも、ピンクの花びらが利いていて、正月ふうめでたさは感じるとはいえるけど。

(参考)【昨年の八寸】
Hassunn2


【鍋】
Raibowtraut_in_pot

 具材は虹鱒。これを京都風(?)に白味噌と酒粕仕立てで鍋に。
 白味噌の上品な甘さと、酒粕の旨みがよく調和して、大人しめの味の虹鱒をうまく支えている。野菜の味は相変わらず力強い。

【焼きもの】
Beef_etc

 定番の牛肉五葷もろみ焼きに加え、地鶏焼、根菜焼き、芽キャベツ。
 鶏肉が入ってきたのは新機軸だな。鍋で地鶏が出なくなったので、その代わりというわけなのだろうか?


 無量塔の料理は、2~3年前までは、良質な素材、高度な技術を用いながら、出てくるのは見た目も味付けも「田舎料理」ばかりという、「高級田舎料理」とでも称すべく、一種特異な料理であり、面白かった。
 しかし、無量塔併設のレストラン「アルテジオ」の料理人の影響とか、あるいは秋桜の元料理長新江氏の影響とか、あるいは客人の要請の多さからとか、あるいは、というかこれが最もな理由だろうけど、木村料理長の元々の志向ゆえか、ここ2・3年料理が、創作系会席料理に変化してきている。
 旅館の創作系料理は、原価と技術のせいで、たいていは「なんちゃって創作系料理」になってしまうのだが、無量塔の木村氏は実力のある人なので、華やかで、広がりがあり、愉しい、(時々すべることはあるが)、見事な料理を出している。九州の旅館の料理では、ここがトップじゃないのかなあ。
 似たような料金で「なんちゃって創作系料理」を出す宿を、2軒ほど知っているけど、そこの料理長は無量塔に一度飯を食いに来てもらいたいものだ。どこの宿とかはいわないけど。

 ゆったりしたペースで、飲んで、食っていると、3時間かかり、10時半に。
 Tan’s Barのラストオーダーぎりぎりの時間である。あわてて、Barに出かけることにする。

……………………………………………………
無量塔 
無量塔料理長

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雪の無量塔

 部屋のことも書いておこう。
 無量塔は創業当時からある離れ形式の8棟の旧館と、4棟の新館とから成る。
 両者の雰囲気はまったく異なる。新館は、高級ホテルのスイートといった趣で、細部に手間隙は相当かけているのは分かるし、豪奢感も十分にある。でも、あんまり面白くない。
 断然に面白いのは、旧館の広い部屋のほうである。
 「吉」「藤」「明治」といった、無量塔の旧館を代表する部屋は、無駄にまで天井が高く、また部屋も広大だ。その和風形式の部屋に、多国籍の家具やオブジェが無秩序に置かれ、またなにやらよく分からん抽象画もかけられ、実際に使われていた旧民家を改造したはずなのに、生活感皆無の、「無量塔的」としか称しようのない、不思議な世界が広がっている。
 非日常感ばりばりの部屋なのだ。

 そして、その非日常感を最も感じさせる因子は、やはり部屋の大きさである。馬鹿らしいまでに高く、広い。なにしろ、あまりに大きすぎるために、冬などは暖房をかけても熱がぜんぶ上のほうにこもってしまい部屋がぬくもらないため、天井に大型の扇風機(?)をつけて、空気を攪拌させてなんとか室温を上げているという仕組み。それでも冷え込みのきつい日は、暖を取るためには、結局は囲炉裏のそばで、炭火に手をかざしながら背を丸めて、お茶でもすすっておくしかないという、そういう妙な部屋なのである。

 でも今回泊まったのは、新館の「袍」なので、その突き抜けた馬鹿馬鹿しさを味わえない。ちょっと残念。(空いていたのがこの部屋しかなかったのだ)
 なにしろ「袍」のリビングは通常の暖房装置に加え、床暖房があり、どんなに寒い日でも、床に寝っころがれば、いや寝ころばなくても、座っていれば、身体が下からぬくもります。文明の利器使いすぎ。

【袍リビング】
Room

 部屋のリビングは、お洒落な洋風家具が調和をもって置かれ、趣味のよい人が、実際に使っていてもおかしくない部屋である。旧館の「こんな部屋に住む人はいない」と思えるような非日常感はないなあ。


【雪の庭】
Terrace

 あまり部屋の庭には力を入れていないと思われる無量塔であるが、新館のほうは、庭に少しは気合を入れているみたい。「袍」と隣の「相」にはテラスがあります。椅子とテーブルがあると、庭もしまりよく見えますね。
 本日は運よく、無量塔にはうっすらと雪がつもり、雪の無量塔が楽しめました。

(参考)【晩秋の庭】
Terrace2

 こちらは昨年の晩秋、吹雪の久住に撤退して、無量塔にころがりこんだときのもの。葉は落ちて、テーブルに散らばり、こちらも晩秋のいい風情を出しています。

【ラウンジ庭】
Lounge

 無量塔の部屋の庭はどれもたいしたことはないけど、ラウンジの庭はいいと思う。ラウンジを囲む熊笹の背後に木立が並び、その奥に重厚なTan’s Barの建物が見える。ラウンジ傍には薪が積まれ、あちこちに目立たぬようにいろいろなオブジェが置かれ、唯一目立つオブジェとしてオーナー作の盆栽が置かれているが、本日はなぜか木の根っこが置かれていた。この庭にも雪が積もり、よりいい風景となっていました。

 無量塔は、豪雪地帯の旧家屋を移籍してつくった宿で、やはり雪が似合う宿だと思う。

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January 18, 2009

イタリア料理@トラットリア・デル・チェーロ(福岡市薬院)

 福岡市のイタリア料理といえば、ワンパターンのごとく「サーラ・カリーナ」ばかり私は利用している。ここしか知らないというわけではなく、5~6年前に福岡市の主だったイタリア料理店を食べ歩き、最も気に入った店であったから通いつめているわけだが、いつもいつもというのも、私のイタリア料理に対する感性の幅が広がらないため、たまには違った店に行ってみることにする。
 「トラットリア・デル・チェーロ」は3年ほど前に薬院に開店した店で、それよりめきめきと評価を上げ、すでに福岡市のトップレベルの店の一つに数えられるようになっている。ま、メディアの評価はともかくとして、この店は福岡在住の食通のH氏が勧めている店で、H氏の舌は信頼できるゆえ、初めての店では常に感じる一抹の不安もなしに食事に臨むことになる。

 ランチを、チェーロセットにて。
 アラカルト方式で、コースを組み立てるものである。

【前菜1】 温野菜 アンチョビソース
Boiled_vegetable_2


【前菜2】 鵞鳥のフォアグラのテリーヌ
Terrine_2

 前菜には店の個性の全てが現れているというけれど、見た目の彩りの良さがまずよいですね。うまく調和が取れており、鮮やかではあるが、出すぎてもいない。味については、穏やかで、とんがったところもなく、普通に美味しい。

【パスタ1】
Tagliolin

【パスタ2】
Pasta


 手打ちの生パスタのもちもち、つるつるした食感が素晴らしい。味付けもこれも穏やかで、素材の良さを引き立てている。

【魚料理】 的鯛焼き 香草添え
John_dory


 的鯛そのものも良いが、焼き方もほどよく、野菜との調和もとれている。確かに技術を感じる一皿。

【肉料理】 羆のステーキ ハープソース
Brown_bear_steak


 これは面白い。ジビエといえ食材になるとは思いがたい羆を、食材の見極めにおいて信頼おける猟師から直接仕入れて、料理にしている。熊肉は独自の臭みがあるけれど、ほどよい温度で出されると、それが独自の香りとなり、ハープの香りに対抗できている。噛み応えある熊肉は、かみしめるたび「上質の熊」としか言いようのない味が広がる。この料理、温度が下がるとだんだんと「ケモノの肉」の味と食感に化けてくるので、最良のタイミングで出てくるわけであり、テーブルに出ればさっさと食べる必要あり。瞬間芸のごとき料理です。


 野菜、魚、肉ともいいものを使っています。技術も当然確かです。
 そして、料理の全体として、温和,柔和というところにうまくまとめていると思います。ようするに作り手の、もてなし、あたたかさを感じる料理です。
 家庭的というべきか、料理自慢の母親が、一族の集まるハレの日に、存分に腕をふるって出してくれた料理、そういう印象を受けました。そして、イタリア料理とは、本来そのような料理なのでしょう。
 店の名前にある「トラットリア」の意味が十分に納得できる、料理、空間、サービスでした。

 坂井シェフはサーラ・カリーナで10年ほど勤めたのち、本場イタリアの料理店で修業して、今の料理の方向性に目覚め、日夜、美味しいイタリア料理を作ることに研鑽を重ねている人です。
 福岡市の貴重なイタリア料理店であり、季節ごとに楽しみたくなる店です。

 トラットリア・デ・チェーロ (Trattoria Del Cielo)
 http://members3.jcom.home.ne.jp/trattoria_del_cielo/

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January 17, 2009

陣が岡(曽於市財部町)

 陣が岡は、「道の駅たからべ」の観光案内看板に、とても見晴らしのいい丘ですとの紹介があったことから気になっていたので、天気のよい本日行ってみることにする。

 県道482号線は財部駅を2kmくらい過ぎたころから登り坂となる。だらだらと坂を登っていき、右手に鉄塔を立てた白鹿岳が見えるころ、ようやく平坦な坂となる。財部中学校を過ぎると、右手に個性ある木造の交番が見え、そこを越えしばらくすると、陣が岡への入り口を示す標識が現れる。
【味のある交番】
Police_box

【陣が岡公園入り口】
Entrance_to_battle_hill

 陣が岡は標高430m。ここまでの県道でけっこうな高さを登っているので、この入り口より登る距離はたいしたことはない。しかし10%を越える傾斜の坂をいくゆえ、足には負担がかかる。

【陣が岡公園】
Summit_park

【陣が岡公園からの眺め】
Mt_cherry_islet

 白鹿岳からの眺め同様に、桜島、霧島がよく見える。
 眺めはたしかによいが、高度があまりない丘ゆえ、あっさりと登れてしまい、さほど満足感が得られないのが難。それゆえ、この風景も少々ありがたみに乏しいな。

 帰るとき、トラブル発生。サドルの締めがゆるかったらしく、いきなりどんと一番下のポジションに下がってしまった。元に戻そうとするも、アーレンキーで締める仕様になっており、アーレンキーは持ってきていなかったので、戻しようがない。しょうがなく、そのポジションで乗り続けたけど、いわゆるママチャリ乗りとなってしまい、足が妙に疲れてしまった。

本日の走行距離 41km

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January 15, 2009

鬼神 朝青龍

 平成21年の初場所は横綱朝青龍の進退のかかった場所として注目を集めている。
 まとめニュースでみる限り、朝青龍は懸命の頑張りを見せており、それなりに絵になる姿です。

 しかし、本来の朝青龍って、頑張るとか頑張らないとかの存在でなく、唯一絶対、土俵を支配する神のごとき存在であったんですよ。それこそ数年前までは。まあ、そういう絶対的存在が、本来の「横綱」なんでしょうけど。

 思いおこすに、平成16年の九州場所。
 たまたま福岡にでかける用事があったので、午後は九州場所で相撲を見ることにした。かつて相撲人気のあったころの九州本場所は、館内客がいっぱいだったのに、若貴時代が過ぎたのちは、相撲界は冬の時代になっており、客も少なく、4人かけの桝席なんて個人でも取れる状況。ゆったりした桝席で相撲を見物する。

 幕内に入る。
 適度に弱いけど素晴らしい人気者の高見盛の入場くらいしか盛り上がらない流れののち、花道より朝青龍が現れる。

 すごい存在感。本物のアスリート、勝負の鬼、徹底して己を高めたのみが纏うオーラを発散して、朝青龍は堂々と花道を歩いたのち、土俵脇に座る。朝青龍が現れてからは、すべては朝青龍のみに観客の注意がいき、土俵上の相撲は、朝青龍のための前座に化けてしまう。
 そして、朝青龍が土俵に立ったのち、圧勝したのは、予定調和的現象であった。

 世の中には、「本物」がいます。
 本物の発するオーラの前には、誰もが、世のなかに確かに存在する、独立した価値を持つ「圧倒的存在」を認めざるを得ない。

 そのようなものは滅多にあるわけもなく、そして今の朝青龍には、4年前のあの凄みはすでにない。しかし、あの私が見たときの鬼神そのものの朝青龍と比べると、抜け殻のように思える朝青龍でさえ、今の普通の力士は相手にならないわけで、やはり朝青龍という力士の力は、とんでもないものがある。朝青龍すごい。そして、かつての神のごとき朝青龍はもっとすごい。


 人生は思い出が大事であり、全盛期の鬼神のごとき朝青龍をナマで見られたことは、私の幸運なる思い出です。

【平成16年 九州場所の朝青龍】
Asashoryu

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January 14, 2009

不思議物件@猫塚公園(北郷町坂元)

【猫塚公園看板】
Cat_grave_mound_park_sign

 33号線の田野と南郷への分かれ道手前に、「猫塚公園」の看板がある。
 猫塚公園のシンボルマークらしい、木製の展望台は遠くから見えている。動物を模した特徴ある形なので、遠めによく目立。木馬なのかなあと思ってたけど、この看板を見て「猫」だったんだと判明。
 でも「猫塚」という名前はけっこう凄い。
 猫塚というからには猫の墓なんだろうけど、猫をここに集めて葬った歴史があるのだろうか。それとも猫の形をした丘という意味かな。でも猫には見えないので、やっぱり墓なんでしょうね。それでモニュメントとして猫形の展望台を置いた、というところか。そう思うと、猫の展望台、ちょっと不気味。

【木製展望台】
Cat_platform

 この公園、どうにも不思議物件のにおいがぷんぷんするので、自転車を停めて、探索してみた。

【神社】
Cat_mound_shrine

 丘の上は広場となっており、南側には神社がある。看板によれば、恵比寿様、霧島様などを祀っているとのこと。弘法大師の名前もあったけど、神社には祀らんだろうからなにかの間違いに思える。
 鳥居の奥に本体の祠があるが、その大事なものの前に電柱が立っているというアバウトかつバチ当たりなつくり。まさか電柱もついでに祀っているというオチ?

【展望台・水道蛇口(赤丸で囲っている)】
Water_fauset

 北側は猫型の展望台であり、その途中に水道の蛇口がある。周囲にこれより高いところはないので、飾りのものかと思って、ひねってみるとちゃんと水が出る。給水塔どこにあるんだ?
 神社参拝の手水用にしては、あまりに即物的概観ゆえ、そうも思えず、なんの使い道がある水道なのか不思議に思う。

 しかし展望台に行くと、それなりに答えを発見。展望台の一階は炭火焼小屋となっている。ここでバーベキューをやれるように水道を引いているであろう。

【猫塚館】
House_cat_mound

 丘の頂上を少し下ったところに、黒猫がこちらをじっと見ている絵つきの、弓道場あり。この地はたぶん弓道が盛んと思われるが、なにもこんな不便なところに作らずともよいであろうに。弓もそれなりに重量あるから、丘に持って上げるのも大変なはず。

【坂元地区展望】
View_from_mound

 展望台に登ると、一面よく見えます。
 西側には町が広がり、東側は川が流れている。のどかな田園風景だ。
 春なんかはこういう風景を眺めながら、ぼんやりと過ごすのも心地よいだろうけど、あいにく今日は寒く、さっさと降りた。

 全体的になにがなんやらよく分からない公園であったが、こういう不思議物件的公園をつくる土地の風土って、私は好きである。

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January 13, 2009

地鶏@地頭鶏gen(都城駅前)

 宮崎名物地鶏焼きは、じつは鶏の種類、味付け、焼き方などによって千差万別の、それぞれがまったく違う料理となっており、とても「宮崎名物地鶏焼き」と、ひとくくりにして分類できるような料理ではない。
 それゆえ、他県の人が宮崎を訪れたさい、「美味い地鶏焼きを出す店を案内してくれ」と言われても、あまりに種類が多種に分かれるため、その人の好みがどういうものか分からないかぎり、自信をもって案内などできない。だから、そういう案内の要求があると私は困惑してしまう。

 とはいえ、都城市には、面白い地鶏焼きの店が多いことも事実であり、都城に来たときは一度は訪れるべきと思う。問題は、それがその人に当たりであるか、外れであるかなんだな。

 今後も地鶏屋の案内は請われるであろうが、私自身、都城の地鶏焼きについては、頭で整理があんまりついていない。それゆえ、地鶏屋案内をするにあたっての、自分にとっての一助として、整理を兼ねて、当blogでときおり都城の地鶏屋を紹介してみたいと思う。

 まずは、「地頭鶏gen」。先日訪れた店なので、blog用に写真を撮りました。

【地鶏腿塩焼き】
Wild_chicken

 他県(あるいは宮崎県)の人は、地鶏を「固いもの」と思い込んでいることが多いけど、本来の宮崎地鶏、とりわけ地頭鶏(じとっこ)は歯ごたえはあれど、空港土産あるいはコンビニで売っている真空パックの鶏炭火焼のようなコリコリした固さはない。(あれはあれで美味いけど)。地鶏は、歯で噛んで、弾力を感じたのちぷっつんと肉の中に歯が入り、そこからジューシーな鶏の肉汁が染み出て広がる、そういう食感を持つ。それだけで、鶏肉の美味さが感じられる食材なのだ。だから、巷間伝わる、炭火でガンガン真っ黒に焼いて、焼け焦げの匂いと味を加える「宮崎地鶏炭火焼」の料理法は、地頭鶏に対しては論外である。そんなことをしては養鶏業者が泣くか、あるいは怒る。地鶏は、単純に塩を振りかけ、ミディアム~レアで焼くのが、一番美味く食べる調理法となる。この店は、ミディアムだけど、レアでも美味しそう。

 じつのところ、地頭鶏を出している店は、地鶏の本場都城でも少なく、この店は希少価値があります。世間がイメージする地鶏の炭火焼とは異なる料理ですが、純粋に鶏肉の美味さを味わいたい人にはお勧めの店です。

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January 12, 2009

宮崎市~都城市(国道10号線)

 宮崎市から都城に向かう一般道は、国道10号線と国道269号線がある。どちらも車の交通量が多く自転車で通りたくなるような道ではないが、距離を考えると、もっとも使いやすい道。(だから国道になってるのだろうけど)
 本日は西から強い風が吹き荒れており(もろに向かい風だ)、あんまり自転車には乗っていたくない気候。なるべく短時間で済ますべく、国道を選ぶことにする。269号線は昨日通ったばかりなので、10号線を選択。

 さて、今日は天気は抜群にいいのだけど、西からの風が強い、強い。どう強いかというと、ペダルを踏んでも、自転車が進まないのだよな、手をぬくと止まってしまうのだ、まじな話。道の形態から、このギアで、この力で、と覚えていた経験がまったく通じない。このろくでもない向かい風を根性で押さえ込み、なんとか進んでいく。

 10号線は高岡で都城へ向かい90度曲がるけど、ここから(当然)風の向きが変り、それからはぐっと楽になった。
 そして分かったのだけど、この自転車すごい。
 平地では回せば回すほどスピードが出る。しかも疲労がたまらずに。サイコン積んでないから分からないけど、30km巡航なんて余裕じゃないのと思ってしまう。(グライドは私には25kmでした) それから坂道も、信じられぬ容易さで登っていく。ちょっとした坂などは、ハイギアのまま速度も落とさず簡単に登っていく。
 これって、ペテンじゃないの?
 今までのおれのジャイアント・グライドの苦労はなんだったか。
 自転車にとって、「軽さ」がいかに大事か思い知ってしまった。
またバランスもいいね。ぜんぜん自転車がぶれない。ペダルが勝手に回ってくれて、真っ直ぐ進んでいく。
 カンビアーゴおそるべし。
 …でも、こんな高性能のバイクに乗っている、楽をしそうだな。グライドと組み合わせて、乗らないと、ぜったいに怠慢な自転車乗りになってしまう予感がする。

【峠】
1st_pass

 国道10号線はあんまり高低差はないけど、この峠が宮崎側からの最初の峠。たいした高さはなし。さすが10号線というだけあって、車(自転車にも)に優しいつくりになっています。

【アイショップ】
Imart

 ここまで来ると見覚えあり。
 前に国見峠を探しに自転車で来たときに、熊野神社に行く道の前の店として、地図で確認したところです。ここから先は楽な道だったな。
 ここ以後は、グライドからすると、冗談みたいなスピードを出して、快適に飛ばして家に到着。

 さてカンビアーゴ、最初に乗ったときは、あまりに軽く、華奢であり、まるで玩具のように感じられ、大丈夫かなと思ってしまったが、走ってみると、その華奢感はまったく払底されました。剛性がしっかりしており、十分に力強い。
 乗り心地はグライドより悪いけど、走行能,登攀能では比較にならないポテンシャルを持っていました。その他のことでは、ギアの調子が悪く、走行中よく外れ、しまいにはチェーンも外れ、直したりしました。初期設定をきちんとしないといけないらしく、家に帰ったのち、自転車屋店主と相談し、ギアのケーブルを調節するとなんとかまともに作動するようになりました。後輪10速チェンジという繊細なギアであって、自転車が慣れるまで、微妙な調節が必要なようです。

 本日の走行距離 たぶん53kmくらい

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COLNAGO Cambiagoがやってきた

 一昨日、昨日と、なかなか充実したサイクリングを楽しんだ。
 本日は寒気団が直撃し、かつ風も強いことから、サイクリングする気はなく、デスクワークに精を出す予定であった。
 しかし、朝に電話があった。昨年末に、自転車を注文していた店から、「本日自転車が届いたから、メンテナンスしておきます」とのことである。

 私のblogの写真に載っている自転車は、「GIANT GLIDE R3」である。このクロスバイクは、ホームセンターで容易に手に入る「なんちゃってクロスバイク」ではなく、初級者用とはいえ、紛うことなき本物のクロスバイクだ。

 なぜ私がクロスバイクを買ったかといえば、愛用のママチャリに限界を感じていたからである。つまり、ママチャリは都城市内では移動するのにまったく問題がないのだが、少々遠く(高速バス乗り口とか、地方の地鶏屋とか)に行くときには、ママチャリでは体力的にきついので、中距離用のバイクが欲しくなって、それで買ったのである。

 近くの自転車屋に行き、高性能の自転車を望むと、まずはクロスバイク、ジャイアントのescape R3を勧められた。でも、自転車初心者にとっては、エスケイプはあまりにもタイヤが細い。簡単にパンクしそうなので、もっとタイヤの太いグライドを選択したのである。こちらは、サスペンションもついており、乗り心地はよいであろう。

 そして乗ったグライドは、走る、走る。ママチャリとは比べ物にならない走り方。
 ガソリンで動く自動車と違い、自転車は、力の限りどこでも行ける、「地の果への旅」を得られるデバイスとして、私は夢中になったのである。

 ただしグライドは、「乗り心地の良さ、頑丈さ」は十分に満足が得られるものであったが、欠点があった。重たいのである。乗ってるときはまったく気づかなかったが、以前、高千穂河原に行ったさい、疲れ果て、自転車を押して登ったとき初めて知った。「こいつ、重い」。
 もちろん頑丈さは大事で、悪路にはグライドは問題なしに突っ込める強さを持っており、どこでも行ける利点を持っている。しかし登り道を行くときには、致命的(というほどでもないか)にまで重たいことを知ってしまったのだ。

 私は山登りが趣味の人間であり、自転車も当然ヒルクライムが好きだ。身体を鍛え重い自転車でヒルクライムを楽しむという選択も当然あるかもしれないが、またたぶんママチャリでヒルクライムを楽しんでいる鉄人が世には相当数いることも容易に予想できるけど、私のごときオヤジバイク乗りは、年齢的に身体を鍛えるだけでは越えられない一線にもう来ているのだ。それゆえ、身体は当然鍛えるけど、自転車も高性能にして、坂登りを容易に楽しくしたい。
 それで、新車をGetすることにした。

 私がクロスバイクに乗り始めたのは平成20年の9月であり、その頃本屋で売っていた疋田智さん(有名なツーキニスト)の著書「クロスバイク図解マニュアル」でいろいろ自転車を勉強させてもらった。そのなかで最強のクロスバイクとして、TREK 7.9FXというのが載っており、次はこれだと思った。なんといってもフルカーボンだ。それで宮崎市の「りんりん館」に買いに行く。ちなみに「りんりん館」を選んだのは、職場の自転車好きで宮崎市にずっと住んでいたF君が「りんりん館」で自転車を買って「いい店ですよ」と言ったそれだけの理由である。

 で、昨年末「りんりん館」に行き、「TREK 7.9FXをください」と言ったら、「すみません、うちはTREKは扱っていないんですよ」とのこと。では他のメーカーで高性能のクロスバイクはないですか、と聞くと、イタリア製のものをいくつも紹介してくれる。どれが一番お勧めですかと尋ねると、COLNAGO Cambiagoとのこと。「これはうちで扱っているのがおかしいほどの超高級車なんですよ」と言う。フルカーボンですかと聞くと、アルミ+カーボンのハイブリッドとのこと。う~む、フルカーボンのTREXを買う予定であったが、フルカーボンでない(よくはしらんないメーカーの)コルナゴですか。でもプロが勧めるのだから、これでいいかと注文。

 私の軸がしっかりしていないから、こういうものを買うと心に決めたはずの車種がいつも化けてしまいます。20年近く前自動車を買いにいったさい、パルサーGTIを買うつもりであったのに、パルサーのセダンに化けたり、買い替えのスカイラインも色が変わってしまったりと、そんな経験ばかりだ。要は、「買いたいものと、売りたいものの、せめぎあいのバランス」なんでしょうね。まあ、被害はないからいいのだけど。

 とりあえず、店主お勧めのコルナゴを買い、来るのは1月下旬とのことであったが、ずいぶんと早い到着。
 本日は寒いし、風も強いし、でも晴天なんだよな。
 天気のいい週末は貴重であるから、今日、取りに行くべきだと思い、宮崎市に向かう。

 ほんとのところ、車で行って、自転車ばらして積み込んで持って帰っていいのだろうけど、たかが宮崎→都城の距離。車で取りに行くと、店主に笑われそうな気がする。もちろん、笑うわけはないだろうけど、いやだな。私は、見栄っ張りなのである。
 それゆえ、バスで宮崎市に行き、カレーを食って腹ごしらえし、りんりん館で自転車を調整してもらって受け取ったのち、逆風のなか、国道10号線に出る。

【店内のCOLNAGO Cambiago】
Colnago

【ちゃんと、「さわらないでネ」の紙あり。この店でCambiagoがあるのも珍しいのかも】
Colnago2


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カレー@パパのカレー家さん(宮崎市)

【橘通り看板】
Tachibana_street

橘通りに妙に目を引く看板があったので前から気になっていたが、サイクリング前の腹ごしらえにでもと思い来店。

 カレーは幾種類もあり、宮崎名物の地鶏カレーとか、この店名物らしい焼カレー(ドリアみたいなもの)がメニューに載っているけど、オーソドックスにビーフカレーを注文。辛さの指定はなく、一定のようです。

【ビーフカレー】
Curry

 スパイスはほどほどの強さ、それと玉ねぎの甘さが中和して、食べやすい、やわらかなカレーソースとなっている。欧風でもなく、インド風でもなく、独自の中庸さを保っています。「パパのカレー家さん」という名前の通り、家庭風の味付けですね。もちろん、家庭で出せる味ではなく、専門店の味であります。
 個性は強くなく、食べやすさ、一般的カレーの美味しさを前面に出したカレーであり、安心して食べられるカレー。
 「カレー」という料理は、追求すればきりがなく、極端なものが好きな人(←おれだ)にはものたりないかもしれないけど、腹が減って、普通にカレーを食べたいとき、寄る価値は十分にあるカレーだと思います。

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January 11, 2009

新矢立トンネル~北郷町~大戸野越

 今日は少しばかり遠出をすることにする。三股町から新矢立トンネル経由で北郷町に抜け、そこから北進、大戸野越を越えて田野に下り、そこからは国道269号線に入って戻るというコースを設定。大きな峠が二つあり、それなりに坂登りを楽しめそうなコースである。

 33号線を進んでいき、長田峡,椎八重公園,しゃくなげの森などの観光スポットを横目でみながら矢立峠へ向かう。これらの公園、春には花盛りできれいでしょうな。その時期に公園を訪れてみよう。しゃくなげの森を過ぎたくらいで矢立峠が見えてくる。
【矢立峠 遠景】
Shinyatate_pass

 けっこうな高さがあるが、トンネルがあるのであそこまで登らずともよい。文明のありがたさよ。しゃくなげの森を過ぎての川沿いの道はそれなりに傾斜のあるだらだら坂で、結構体力を要する。テレビ塔を何本も建てた鰐塚山が見えるころ、川をよぎって新矢立トンネルにとりつく登り道に入る。
【新矢立トンネルへの道】
Mt_waniduka


 この登り道は下からみると傾斜が強いけど、いざ走ってみるとさほどの傾斜はなく、あっさりと最高点の新矢立トンネルにたどり着く。
【新矢立トンネル】
Shinyatate_tunnel

 このトンネル、照明が何箇所か切れているところがあり、その間は真っ暗で、視界が悪くなる。サイドには歩道しかなく、トンネルの距離が長いこともあり、自転車で車道を走ると恐怖を感じる。車が一台トンネルに入ると音が全体に響き、車がどこから来ているのやら分からなくなる。この怖いトンネルを抜けると、下り坂。道幅は広く、よく整備されておりじつに快適な道路だ。一気に広渡ダムまで下っていく。ダムを右手に見ながらどんどん下っていくと、日南と田野の分岐点があり、田野へ向かう。この分岐点手前には「猫塚公園」という、突っ込みどころの多い公園があり、これは別稿にて紹介することにする。
【田野・日南分岐点】
Branch_road


【間違いの道】
Sloping_road

 しばし行くと、広域農道がある。この道ではないはずだが、木製の看板に「←田野」と書いており、新しいバイパスのように思える。標識(?)に従い、この坂を登っていく。しかし、ずっと進めると大きな橋があり、その手前に「都城→」の標識がある。あれっと思って進めると、なんと元の33号線に出てしまった。仕方なく引き返す。時間ももったいないが、坂を登って下ってまた登った体力がもったいない。

 元の分岐点に戻り、田野に向かって走る。大戸野の街の公民館のあるところから、大戸野峠が見える。まだまだ遠いな。
【大戸野越遠景】
Otono_town

 この峠を越える28号線は、ライダーに人気があるらしく、重量感あふれる4ストの大型バイクや、若者が乗っているらしい2ストのスポーツタイプのバイクが、次々にかっとんで行く。その横、ローギアでハムスターのごとくペダルを回しながら、よれよれと坂を登っていく中年自転車、彼らにはどう見えるのだろう? さすがに馬鹿とは思わないだろうが、邪魔とは思うだろうなあ。

 飫肥杉が山容を埋める景観が左に見えるころ、坂の傾斜もゆるくなり、ようやくにして大戸野越に到着。ここがハイライトで、もうこれ以上のきつい峠はないはず。ここからは道路脇に電光掲示板がいくつもあり、路面凍結注意の文字とともに、本日の気温がのっている。3℃だそうだ。寒いはずだよ。
【大戸野越】
Otono_pass

 峠を下りきると、国道269号線に合流。ここからは楽なはずと思ったが、269号線はけっこうアップダウンがあり、それなりにハードな道であった。なかなか楽はさせてくれません。季節名物の大根干しなどを眺めながら、自転車を進めて行く。
【大根干し】
Dried_radish

 山之口道の駅の手前の峠を越えたころ、もう下り道なので楽になると思ったが、なんだか身体全体にやる気がなく、ペダルが漕げない。筋肉痛はまったくなく、筋肉が疲労しているわけではない。これは糖分不足だ、と思い、うまい具合にすぐ近くにあった道の駅で、チロルチョコの詰め合わせを買い、むさぼり食う。(携帯食は食いつくしていたのだ)ひとごごちついたのち出発。現金なもので、ペダルが回る、回る。人間の身体って、チロルチョコ5個程度で十分にエネルギーが補給できるんだから、エネルギー効率よくできていますな。道の駅を越えたのちは、道は平坦であり、容易なサイクリングとなった。

 本日の走行距離 95.3km

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January 10, 2009

鳶ヶ岡林道

 宮崎鹿児島県境近くの鼻切峠からは、少し下ったところに金御岳へ行くサシバ林道が西に延びており、東には鳶ヶ岡林道なる道が伸びている。サシバ林道はよく登るが、たぶん「鳶ヶ岡」なる山へ行く鳶ヶ岡林道は、Google地図でみると途中で切れており、得体のしれない道ゆえ、行くのは躊躇していた。しかし、とりあえずは行ってみないと、どういう道なのか分からないので、偵察がてら行ってみることにした。

【鼻切峠 林道始点】
Forestry_road_of_mt_kite

 ここからは標高200mほどずっと登りである。山は造成林と雑木林のモザイクで、雑木林の部分が葉が落ちており、都城盆地の展望が開けている。坂は急だが、なんだか楽だ。今日は風が強く、上手いぐあいに西からの風なので、風が身体を押してくれるのである。いわゆる追い風参考記録。これで風が普通の風だったらもっと有り難かったけど、寒気団のせいでかなり冷たい風。自転車漕いでいるあいだ、汗が出るくらいに体温上がってるはずなのに、寒かった。
 最初の峠みたいのところで登りは一段落し、それからはアップダウンを繰り返し、2つほど山を越えたのち、鳶ヶ岡らしき鉄塔を立てた山が見える。

【鳶ヶ岡】
Mt_kite

【記念碑】
Monument

 記念碑があるところが、林道の最高点のようである。鳶ヶ岡山頂に至るらしい階段が、記念碑の前にあるので、自転車を停めて登ってみる。山頂に着くと、柵に囲まれ鉄塔が立っている。ずっと見えていたこの鉄塔は携帯電話の電波塔かと思っていたけど、「雨量計測」という看板が立っていました。鳶ヶ岡林道は横にずっと電柱が立っていて電線引いているけど、このためだけに電線引いてるのかい、雨量計測、意外に大事なんだなあと感心。

【鳶ヶ岡山頂】
Steel_tower


 ここを過ぎて少し下ったのち、またアップダウンあり。山を2つほど越えたのち、本格的な下り道に入る。結構な距離があり、おれはこんなに登ってきたのかと思う。

【終点】
End_of_the_line

 林道はどこともつかぬちゃんとした道に合流。「鳶ヶ岡林道」の標識もないため、こっちからは入りにくいですね。この合流した道を突っ切って、道なりに進むと、「大谷バス停」が横にある県道12号線に出る。ここをさらに進むと、「トミーパルコゴルフ場」です。

 都城盆地の南側の山の稜線近くには、長い距離の林道がありました。車もほとんど通らぬ道で、展望もそれなりに良く、サイクリングに適した道だと思う。
 なかなか楽しかった。すごく寒かったけど。

 本日の走行距離 29.1km

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January 09, 2009

寿司@ささぐり(都城市大王町)

 ささぐりに寿司を食いに行く。
 今年の寿司の食い初めだな。
 戸を開け入ると、客は私のみ。今年は不景気というが、週末というのにこの状況は、たしかに不景気のせいなのかな? でも、1月2日から貸切の宴会があったそうで、たまたまだったらしい。

適当にお好みで頼む。

【コハダ】
Shad

 コハダ自体の味は弱いけど、しっかりと〆られて、力強い寿司となっている。コハダも上手く調理されて、シャリの形とあわせ、美しい寿司になっています。

【ヅケマグロ】
Tuna

 ここの赤身はヅケで食べたいな。
 ヅケられて、旨みが増した寿司です。ねっとりとした食感が上出来。

【穴子】
Conger

 柔らかく調理された穴子に、ふんわりと握られたシャリがよく合い、きちんとした穴子の寿司になっています。

 ちなみに2貫ずつ写真に写っているのは、ネタごとに2貫出るというわけでなく、私が2貫を頼んだのである。写真に出していないが、他のネタのものは一貫ずつ頼みました。
 ネタはこの地で供されるものとしては良質のものでしょうし、なにより仕事が丁寧であり、正統的、真っ当な寿司が出てきます。
 地方でもこういう誠実につくられた寿司が食べられるのはありがたいことと思います。

 そうだ。
 この店は茶碗蒸しも、いいです。
 卵の美味しさを、薄味の出汁と、じっくりと蒸した調理法で演出したもの。寿司のみならず、料理の技術の高い店です。

【茶碗蒸し】
Egg_custard_steamed_in_teacup


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January 08, 2009

B型インフルエンザがやってきた

 工場長が悪寒でダウンし、病院で調べるとインフルエンザB型陽性とのこと。
 B型インフルエンザ流行ってるのか? 1日前には、工房企画室長がやはりインフルエンザB型でダウンし、自宅療養になっていたぞ。
 誰か、あるいは何者かが、当工房にB型インフルエンザを持ち込んだのは間違いない。

 見た目ふらふらで、熱にうなされたような表情で仕事する工場長を見ると、仕事はもうやめて、家で休んでくださいよと言うしかない。しかし、仕事熱心な工場長は、ふらふらな状態でありながら意地でも頑張る。

 …さすがに夜には帰ったが。

 なんとなくインフルエンザは免疫力の弱い子供や若年層の病気と思っていたが、壮年の人もかかるわけだ。
 ただし、インフルエンザウイルスは、うじゃうじゃいるだろうに、感染するのは一部の人のみ。

 感染する理由は、結局ウイルスに負けるせいであろう。
 だいたい、当工房で今のところ感染したのは2名のみ。その二人は、年末から激務をずっと続けていた人である。その生活が体力、気力、…はともかく、免疫力を低下させたのは間違いない。

 免疫力。大事な力であるが、社会情勢が多く関与して、個人の力で改善しがたいのが残念。激しく働かざるをえない人から、インフルエンザにかかるようじゃ、世は末なり。

 まあ、世が末でも終わりでもどうでもいいが、職場にインフルエンザウイルスが蔓延しているのは間違いないようだから、なんとか感染せずに、この1週間を乗り切りたい。

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January 07, 2009

七草粥@小料理屋味家

 1月7日は七草粥の日である。
 家庭では食ったことないけど、季節を大事にする店などではこの時期よく出ます。
 本日は味家へ。
 〆は七草粥でお願いしますと、最初に言う。
 七草粥、「せり、なづな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」という語呂がいいせいか、春の七草は覚えやすく、料理としてもポピュラーになっている。
 七草粥を作るにあたって、いちいち七草を集めるのは大変だろうけど、1月7日になると、有名な料理だけあってセットで七草を売っているので、容易に材料を集められるそうである。

 本日のみのメニューだけあって、七草粥は人気ある。
 しかし、七草、その大半が雑草なのであって、店主が売店でセットを買って来たというのを聞いて、「ハコベラなんて道にいくらでも生えている。あれを集めてウサギの餌にするのがおれの仕事だった」とか言う人がいる。そりゃいつの話だ、との突っ込みに、「小学生の時だから、50年以上前だ」との述懐。
 みなの討議の結論では、今では、食える雑草をそれなりの量集めるのには、すごい苦労がいるそうだ。見つける手間とか、汚染してないかのチェックとかで。
 すずな、すずしろを除いては、今でも雑草ばかりな七草ではあれど、それを個人ですべて集めるのは大変なんですね。

Spring_seven_herb_boiled_rice


 そういう雑談を聞きながらの、七草粥。
 七草だけでは、味と香りが弱かったとのことで、豆を加えての七草+1粥。
豆の味が強すぎて、「雑草入り豆御飯」の味しかしないんですけど。
 …ま、いいか。味はともあれ、七草粥は縁起ものだから、1月に食うことに意義があるのです。

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January 04, 2009

御節料理@俵屋旅館

 部屋「寿」の天井は網代天井になっており、小さな木片が美しい模様に組まれてたいへんに趣がある。しかし木片は温度に敏感であり、大きさが温度により微妙に変るせいで、エアコンで暖房をつけている時期は、少しの温度の変化で、ミシッミシッという軋んだ音が天井より響いてくる。鶯張りの廊下みたいなもので、天井を物の怪が定期的に歩いているような印象を受ける。古都らしいといえば古都らしい演出の音を聞きながら、御節料理を食べる。

 まずは仲居さんの運んできた御屠蘇をぐいっと飲み、本年の無病息災を祈る。
 あとはビールを頼み、御屠蘇に続け、朝から酒を飲む。御節ってどう考えても、酒のつまみだもんなあ。

【鯛尾頭付 松を添えて】
Tawaraya_brem


 「尾頭付き鯛」と称すなら、やっぱりこのサイズは欲しいです。
 体長30cmほどの立派な鯛に、鮮やかな緑の松を添えて。見てくれのみ立派ということは勿論なく、火の通し方、塩加減抜群。骨だけになるまで徹底的に貪らせていただきます。

【御節料理】
Tawaraya_osechi

 ほんとうに華やかな御節料理です。高度な調理技術でつくられた、赤、白、黄色、黒、肌色、緑、色とりどりの料理が膳の上に並べられ、一年の始まりを喜びを持って迎えさせてくれる、まさに迎春の膳。
 この極上の御節を肴に、酒を飲む。
 昨夜に続き、日本人に生まれ、日本の正月を俵屋で過ごすことの喜びを感じました。

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土産@鯖寿司(鯖街道花折)

 京都土産は甘いものでは生八橋、生ものでは鯖寿司を選ぶことが多い。
 とくに鯖寿司は、他の地方で普通に手に入るものとは、京都ではレベルの違うものが得られる。鯖の身の分厚さから違い、当然に脂ののりも、昆布の旨みのしみ方も、違う。さすがにこれを食えば、空弁の鯖寿司なんて食えなくなってしまいます。

 京都の鯖寿司は、「いづう」が有名だけど、ちょっとばかり鯖本体の味が弱いので、私はもっぱら「鯖街道花折」の鯖寿司を好んでいる。鯖そのものは、「朽木旭屋」のほうがいいかなと思うときもあるけど、鯖と米と昆布のバランスが、花折のほうが私の好みなのだ。

 土産用に一本と、自分で帰りの新幹線のなかで食べる一本を買うことにする。

【花折 京都市役所前駅店】
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【鯖寿司】
Mackerel_susi3_2

【鯖寿司 中身】
Mackerel_susi2_2

 窓の外を高速で流れる景色を眺めつつ、酒を飲みながら、鯖寿司を食う。
 汽車旅の醍醐味であるが、…山陽新幹線はトンネルが多すぎ、眺めがよろしくないのが難。

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January 03, 2009

浄瑠璃寺(京都府木津川市)

 正月中になにかイベントをやっている寺はないだろうかと調べたところ、浄瑠璃寺で「吉祥天」の公開がやっているとのことで行ってみることにする。もっとも私に吉祥天に対しなんらかのまっとうな知識があるわけもなく、相当な昔に、性格の悪い美少女が活躍する「吉祥天女」なる漫画でのみ、吉祥天女の名を知っているだけで、あの悪役美少女のモデル(たぶん)となっている神なので、さぞかし美しかろうと思い、一度は見てみる気になったのだ。

 その浄瑠璃寺、交通の便の悪いところにある。
 近鉄奈良駅を降りて加茂駅行のバスに乗ったが、寺直行のバスの本数は少なく、多くは浄瑠璃寺の近くらしい「浄瑠璃口」にしか停まらず、しばらくはその手のバスしか来ない。「浄瑠璃寺」と名前のついているバス停だから、とにかくそこに行けば歩けばすぐだろうと、バスでそこまで行き降りた。

【標識】
Road_sign_to_temple_2

 降りてすぐ標識がある。「浄瑠璃寺へ3km」だって。
 3kmなら歩いて行けない距離でないので、まったく姿の見えない浄瑠璃寺へ向かい歩くことにする。途中で不思議物件発見。

【不思議物件】
Pinwheel_house

 「竹小屋」なる名前がついているが、どこにも竹は使われていない。前に据えられた、まったく回りそうにない風車がチャーミングだ。
 いったい何に使われている小屋なのだろう?

 この小屋を少し過ぎてから、道は登りとなる。浄瑠璃寺は山の上にある、山寺のようだ。
 夏の時期なら汗だくになってとても登る気のしない道を、寒い風の吹く気候に助けられ、約30分で目的地着。

【三重の塔】
Threestoried_pagoda

 辺鄙な地にかかわらず、ここには国宝がある。まずは三重の塔。平安時代作というから、800年以上倒れずに建ち続けた、根性のある塔だ。
 以前山口の瑠璃光寺に行ったさい、そこの五重の塔を案内してもらったとき、「日本で唯一、無料で見られる国宝です」との説明を受けたことがあるけど、ここにもあるじゃん。

【庭・本堂】
Main_hall_of_temple

 阿弥陀如来像がいっぱいある寺ゆえ、この庭は浄土の世界を表現したものなのだろうか?
 こじんまりとしたなか、まとまりのある、そして静かな庭です。京都の寺と違って、奈良の寺は(って、いちおうここは京都に属するけど)閑静でいいです。新緑の時期、紅葉の時期、ここでだらだらとした時間を過ごしたいと思った。

 目的の吉祥天は本堂の中。本堂内は参観料がいります。300円だったか。9体の阿弥陀仏がずらりと鎮座しているさまは、独特の迫力があります。よくこんな鄙びた山の小寺に、値の張るであろう仏は9体も集めたものだ。たぶん、昔はもっと大きな寺だったのであろう。吉祥天は、暗がりのなか、美しさはよく分からなかった。でもパンフレットの写真を見ると、鮮やかな色がまだ残っている、唐風美女の、艶やかな神像でありました。

 浄瑠璃寺を存分に満喫して、帰りはバスに乗り、加茂駅に着。やっぱりバスだと早い。

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正月3日@俵屋旅館(京都市)

【俵屋玄関 正月バージョン】
Tawaaraya_entrance

 伏見稲荷の参拝を終え、今日の宿「俵屋」へ。
 この宿は入り口から入ったときの客を迎える雰囲気が独特であり、温かさ、優しさがふんわりとじっくりと感じられる。まるで長年過ごしていた古里の家にひさしぶりに帰るときのような感覚を与えてくれる、ほんとうに日本的情緒豊かな応対だ。ただし、去年から少しばかり雰囲気が違っている。べつに悪くなったというわけでなく、長年勤めていた下足番の人が退職して別の人が担当するようになり、かもしだす温かさのオーラが微妙に変ったのであり、それがちょっと私には慣れない。まあ、こうやって宿は変化し、進歩していくのでしょう。

Tawaraya_room


 正月なので、床の間の月次は柳。柳がくるりと円をかいている。意味はよく分からないが、いかにもめでたそうな意匠である。飾られた打ち出の小槌ふうな俵の置物、注連飾り、華やかな掛け軸とあわせて、床の間はめでたさいっぱいの空間となっている。

 つやつやに磨かれた槙の風呂で、なめらかな湯あたりの風呂で疲れをいやし、さて食事。

Tawaraya_dinner


 俵屋の料理は、素材と調理にかけては日本でもトップレベルのものでしょう。そして、ものすごい手間をかけているのに、それがまったく目立たず自然なかたちで料理として出てくるのも特徴だ。ただし今回は正月だけあって、いつもよりはやや派手目。めでたい系の料理でした。
 料理の味はいつも通り、間然するところなき、完成されたもの。とくに腕ものの素晴らしさ。水、出汁、具、それらが絶妙にバランスをとって、「京の椀物」の凄さを示している。

 完成度の高い部屋、美味い料理、温かな接客。
 いい宿です。こういう宿に正月に泊まると、日本人に生まれてよかったなあなどと思うなり。

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土産@柊家

 土産を配るのが趣味の私であるが、私とて土産をもらうこともある。
 そして土産をもらえば、それはそれでうれしい。あたりまえのことながら。

 今回は「柊家」で土産をもらった。
 「俵屋」の土産は和三盆の菓子「福俵」と決まっているけど、柊家はいつも違っている記憶がある。違っている記憶はあれど、さてなんであったか、なにしろその類のものはすぐどこかへ消えるので、持ってもいないし、覚えてもいない。
 このブログは私の備忘録であるゆえ、どこかへ消えうせるまえにUPしておこう。

【大きなつづらと小さなつづら】
Hiiragiya_chopsticks

【中身】
Hiiragiya_cow

中身はこんなもの。夫婦箸と干支にちなんだ牛の楊枝立て。正月らしくていいですね。
…使い道は、ないが。

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御節料理@柊家旅館

 御節料理は、むか~しは家庭料理の代表的なものであった。少なくとも私の意識では。
 しかし御節料理は、大人数の人が集まって、日持ちがしてかつ飽きの来ない料理を、多くの種類、大量に作るのが基本であり、核家族化の進んだ今の時代、家庭料理としては無理のあるものとなっていると思われる。

 私の家でも、20年以上も前から、御節も作らなくなったし、餅つきもしなくなった。しなくなった契機は明らかで、祖父の死が原因である。あれ以来、親戚が集まることも少なくなった。

 まあ、親戚一同で作っていた御節が美味いものとは子供心には思わなかったので、(だいたい御節料理の内容は子供向きではないの通例だ。あれは、今思うに酒のツマミがほとんどだから)、御節料理にはたいした興味もなく過ごしてきたが、年を経て酒が飲めるようになると、正月特定の酒の肴御節には興味を持つ。そして、一回美味い御節を経験してからら、これは日本人として、ぜひとも正月に食うべきものという意識を持つようになった。

 今の時代は、通販というものがあるので、容易に美味い御節をGETはできるが、なるべくなら正月は一流の旅館で、美味い御節それに雑煮を食いたい。
 それゆえ、正月はなにはともあれ料理の美味い宿に泊まるようにしている。
 平成21年は昨年に引き続き京都で正月を過ごす。
 まず一日目は柊家で御節。

【御節料理 鯛・黒豆・田作り・数の子】
Hiragiya_osechi1


【御節料理 いろいろ】
Hiiragiya_osechi2


柊家の料理は華やかというイメージがあるけれど、意外と地味。たぶん京都の地元の御節を主体とした、家族料理的なもの
鯛も小鯛で少々めでたさに欠けるか。
味付けも地味であり、でもいかにも京都の家族料理という感じであり、京都で正月を過ごす実感を味わえます。

【雑煮】
Hiiragiya_zoni

雑煮は京都名物の白味噌仕立て。
これそのものとしては美味いのでしょうけど、(もちろん美味いけど)、九州人としては、澄まし仕立てのほうが好きだな。

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January 02, 2009

Bar@ホテルオークラ(京都市)

 柊家で食事を終えたのち、寒いなかオークラのBarに出かけ、ギムレットを飲む。京都で洛中に泊まったときの定番のコース。

【ギムレット 夜景 漬物】
Gimlet

 オークラのBarでカクテルを頼むと、ツマミに漬物が出てくる。漬物名物の地、さすがに京都ならではの特色を持つBarだ。(もちろん漬物目当てで行ってるわけではない)
 高層階から京の夜景を望みながらのカクテル。眺めはよいし好きではあるが、難をいえば向きが悪い。このBarの向きは東側で、鴨川は見えるものの、夜景の明かりは中心部に比べると少ない。昼間は鴨川とそこの遊ぶ鳥が見え、風情はあるだろうが、ここはBarだ。高層階にあるBarなんて夜景が自慢になるに決まっているのに、窓の向き、もっと明かりが見えるほうになんでしなかったんだろう? 
 いつ行っても不思議に思う。まあ、私はカクテルがメインの目的で、そしてカクテル美味いからどうでもいいけど。

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正月2日@柊家旅館(京都市)

 地下鉄東西線京都市役所前駅の地上への出口からすぐのところに柊家はあるが、宿にとだり着いたときにはもう暗くなっていた。

Hiiragiya_board

 柊家玄関には注連縄が飾られ、それが古そうな「旅館柊家」の看板と組みあわさっていい味を出している。入る前にこれは写真だと思い、荷物からデジカメを出し撮影。そして、戸を開けるべく手をかけようとすると、いきなり戸が開いた。まさか自動ドア? と一瞬思ったのち、「いらっしゃませ、○○さんですね」との男衆の声。予定より遅れて訪れた私を待ち構えてみたいで、しかも私が写真を撮り終えるまで待って、ちょうといいタイミングで戸を開けてくれたようです。どうも面倒をかけさせてしまいました。

Hiiragiya_room12


 部屋に着き、仲居さんが来られたのち、大女将が挨拶に訪れた。
 柊家では、この大女将が現れると、いつも圧倒されてしまう。穏やかでいながら華やか、凛とした品格のなかに感じる優しさ、静かな佇まいななかにしっかりと立つ逞しさ。それらすべてを背景にして、客をもてなす歓待の心がしっかりと伝わってきます。柊家旅館の歴史は京都有数のものだけど、その流れで、ここまでの人間国宝的な女将が育ってのでしょうねえ。
 柊家旅館は大女将が旅館の経営に関しても、また精神的なものに関しても大きな支柱となっていると思われます。大女将健在なうちは、柊家旅館は一流の旅館として存在し続けるでしょう。

 今日泊まったのは12号室。大女将の話では、柊家のなかでも最も古い歴史のある部屋のうちの一つとのこと。(でも狭い。柊家の部屋を上中下で格分けするなら、中と下の間くらいのランクの部屋だろう)
 私は、空いてる部屋のうち値段の高い順に決めるという大雑把な部屋選びをしているゆえ(というか1月2日で空いている部屋はここしか無かったので選択の余地なし)、どういう部屋なのかは、行って初めて知るということをいつものパターンとしている。
 部屋をうろちょろして驚いた。
 風呂がない。
 この値段帯の宿で、風呂がないとは…。でも去年の正月に泊まった「吉田山荘」は部屋に風呂どころかトイレもなかったから、それよりはトイレがあるぶんいいか。しかもこのトイレは戸を開けると便器の蓋が上がるという、100年以上の歴史を持つ部屋にしては近代的仕組み。これにも驚いた。
 それはさておき、柊家旅館は各部屋にいい風呂を持っているのに、それに加えやたらに立派な家族風呂を持っていたのを疑問に思っていたけど、ここで疑問氷解。風呂のない部屋があるのですね。ということは、風呂付の部屋で家族風呂を予約するのは、ちょいといかんかったか。特に新館のほうの風呂って、家族風呂より広いから、家族風呂使う意味は乏しいもんな。

 というわけで、風呂は家族風呂。ステンドグラスのきれいな名物風呂で、寒さで冷たくなっていた身体をぬくめなおし、食事。

Japanese_lobster


 柊家の食事は、華やかさが特徴です。
 京都という華のなる地で、華のある料理を食べてくださいというもてなしの心を、存分に感じる料理。味付も芯がしっかりしていて、それから美味さが広がるという、万人に受けやすい分かりやすい料理。この分かりやすさがポイントで、京都の料理はちょいと分かりにくいところがありがちなのに、その分かりにくさを抑え、京都風の味をつくっているところがここの料理の凄さです。
 今回も堪能させていただきました。

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初詣@神柱神社

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 初詣は、元旦が疲労困憊だったゆえ外に出る気力もなく、翌2日に行くことになる。
 「神柱神社」へと出かける。ここは鳥居下の茅の輪くぐりが売りの神社であり、年明けなどは、この輪の前にずらりと人が行列をなすという光景が見られる。
 2日といえどその行列が見られるかなと期待したのだけど、やはりくぐりたい人は1月1日のうちにくぐっているらしく、本日は閑散としていた。残念。

 とりあえず写真を撮る。
 写真を撮ったのち参拝。ここはたしか伊勢神宮の分家みたいなところなので、天照大神が本神であろう。 日本の元の神様なので、本年の日本国の平安を祈願する。

 神社の裏の駐車場には、アメリカの国旗をつけたハーレーの大型二輪がたくさん駐車していた。周りには革ジャン着用のライダー達多数。
 自転車で宮崎の辺鄙なところを走っていると、この国旗付きハーレーにはよく会うので、けっこう宮崎で活発に活動しているグループみたいである。正月は神社詣でに精を出しているのであろうか。

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土産@梅ヶ枝餅(神柱神社・都城市)

初詣に出ると、神社前に並ぶ屋台で梅ヶ枝餅を売っている。

Plum_branch_rice_cake1

 梅ヶ枝餅は、九州北部では縁日によく見かけるものだけど、南九州ではひさしぶりに見た気がする。
梅ヶ枝餅は、サクッとした焼餅の皮の歯ざわりと、そのあと広がる甘い餡子の味が印象的な食い物であったな。ガキの頃食べて美味いと思った記憶あり。今となっては、敢えて食べる気はしないが、懐かしさに近寄ってみる。そうすると、餅生地を焼くにおいが香ばしい。
 初詣のお土産としては、これはナイスチョイスな気がしてきたので、買って帰ることにする。

 さて持って帰って写真を撮る。
Plum_branch_rice_cake2

 う~ん。包みを開くと印象が変るな。サランラップに包まれた梅ヶ枝餅って、形が妙に整ってしまい、なんか饅頭みたいになってる。これじゃあ、あの食感は飛んでしまってるな。香りも落ちてそう。
 これ、美味いんかいな?

 まあ、自分が食うわけでもないので、深くは考えないでおこう。

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土産@チーズ饅頭(宮崎空港)

Gift


 これから京都の旅館に行くので、宿に渡す土産を用意しないといけない。
 南九州なら土産屋の大御所「蒸気屋」で、適当な土産をGetすればいいのだが、本日はドタバタしていたので蒸気屋に行く余裕がない。空港で土産を探さねばならない。

 改めて思うに、宮崎名物って何があるのだろう?
 マンゴーが有名だが、これをぶらさげて行くのは変だよな。同じく、釜揚げうどん,チキン南蛮,地鶏炭火焼きも、土産には向いていない。そうなると、全国を旅する航空会社CAが全国に宣伝してくれた「チーズ饅頭」が、無難に適切ということになる。

 というわけで、空港でチーズ饅頭を探す。
 いくらでもあります。とくに東国原知事の似顔絵が入ったのが、一番売れ筋みたいで、どの店にも山と積まれている。これは、なんというか、「私は美味しくありませんよ」というオーラがぷんぷんと私個人には感じられる種類のものではある。ただし、こういうものは渡したとき、「ああ、宮崎県知事が売り込んでいる土産なんですね」とか、話をつなげるネタにはなりやすく、土産としてはよく出来ている気がする。それゆえこれを選んでもいいのだが、いかにも俗っぽい。

 これから訪れる京都の宿「柊家」「俵屋」は、かなり格の高い宿であり、そういう宿は当然客を見る目も厳しいであろうから、安易な土産を持っていくと、「この客はぜんぜん通ではないな」と思われそうだ。そして、このチーズ饅頭はまさしく「安易」な土産であり、かなり危険な選択。

 …しかし、よく考えると私はもともと「通」じゃないんだから、通でないと見破られても、なんら被害はないよなあ。背伸びして、他の通の客と同様の凄い土産を持っていく必要は、ぜんぜんなし。

 そういうわけで、東国原知事似顔絵入りチーズ饅頭を京都に持っていくことにする

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January 01, 2009

初日の出

 朝刊を読むと宮崎市の日の出は7時15分と書いている。
 都城は宮崎市より少し西にあるので、少し日の出は遅れるであろうが、そんなに時差はなかろうと7時12分に、すでに白み始めている外に出る。
 今朝は見事な晴天で、東の山々の際がすでに明るくなっている。その山の際に雲が流れてくると、太陽に照らされ、いっそう明るくなる。すわ日の出かと思うも、雲の移動とともに明かりは弱くなる。こういうことが続くうち、30分を越える。都城盆地の東側の山はけっこう標高があるので、どうも海から太陽が出る宮崎市とは、相当な日の出の時差があるみたいだ。
 そのうち、背の高いマンションやホテルの壁に日が当たりだすと、ようやく真打登場。山から姿を見せた小さな光点が、どんどんと大きさを増し、光の力が増してくる。ついに全貌を見せると、今まで山の影に眠っていた都城盆地が、いっせいに明かりを浴び、目を覚ましたような生気を発しだす。大きなマジックのような光景だ。

 太陽って偉大だ。

 私も初日の出を見て、エネルギーをもらった。しばらくはこのエネルギーを使わせてもらい、空元気を維持してみよう。

【初日】
Sunrise


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さえない元旦

 大晦日から持ち越してきた案件が解決できず、1日から出勤してきた工場長の助けをかりて午後にはなんとか目途が見えてきた。午後か。ほんとはもう京都に向かっていないといけない時刻なんだけど。
 工場長は、「今日から京都だろ、間に合うのか?」と温かい言葉をかけてくれるが、あとを丸投げするには、わたくし的には納得のいかない状況だったので、今日京都に行くのはあきらめる。正月を3泊4日、京都で過ごす予定が崩れてしまった。1日・2日は、柊家で連泊のはずだったが、一泊のみか。やれやれ。

 そういうわけでの、さえない元旦。

【雑煮】
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 雑煮は職員食堂のもの。餅に、白菜、人参、おやし、鶏肉など。
 そこそこ美味い。

【御節】
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New_year_foods2
New_year_foods3


 御節は豪華に三段重ね。
 イオンの通販で配送してもらったものである。
 いかにも美味しくなさそうな伊勢海老が、主役となっておさまっている。
 箸を少しばかりつけて、正月気分を味わう。
 …う~ん。やっぱりさえん。

 夕刻にやっと一段落つき、新年の訪れを祝うために、豪華な生ハム「クラッテロ・ディ・ジベッロ」を取り出し、これを肴にビールを飲む。今日は疲れきっていたみたいで、速攻で爆睡。

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