June 09, 2018

登山:九千部岳のヤマボウシ@雲仙

【ヤマボウシ:Wikipediaより】
Yamaboushi

 初夏を告げる花ヤマボウシは、白く大きな花弁が特徴的な美しい花である。ヤマボウシは、庭樹、街路樹などによく用いられており、さほどめずらしいものではない。
 しかしながら、ヤマボウシの大群落となると、そうめったにあるものではなく、そして花の時期を迎えたとき、山肌一面のヤマボウシが一挙に咲き誇っている姿は、圧巻とでもいうべき自然の迫力を見せてくれるそうで、その風景が雲仙九千部岳で見られるということで、行ってみた。

【吹越登山口】
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 まず雲仙は吹越の登山口駐車場に車を止める。
 初めて登る山であり、今回、登山ルートは「山と渓谷社 長崎県の山 旧版」を使って検討したのだが、そこに載っているのは「こんなルート使っとられるか」というものだったので、それをアレンジして自転車を使って、吹越からは田代原キャンプ場まで下り、そこから九千部岳に登って、吹越に戻るルートを設定した。

【田代原キャンプ場】
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 田代原キャンプ場まで自転車で行き、その登山口から登山開始。
 そしてキャンプ場の案内板を見た時点で、ここを使えば普通に周回ルートで登れることが分かった。いちいち自転車を使う必要はなかった。
 まあ、そういうことは山レコとかで、webで事前に調べれば分かることだが、今回は標準的な登山本のみで済ませていたわけで、いろいろ反省。

【登山道】
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 登山道は、田代原牧場横の柵に沿ってのもの。そのうち、登山道は林間の苔むす石段に入り、高度をかせいでいく。

【ヤマボウシ】
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 高度を増していくと、やがてヤマボウシが現れて来る。
 白く咲いていることは分かるが、ヤマボウシは背の高い花なので、下から見るとあまりその風情が分からない。

【山頂から】
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 そして、山頂に着くと、山肌一面咲き乱れているヤマボウシを見ることができる。
 普賢岳の方向を見ると、そこにもヤマボウシがいっせいに咲いている。
 ここでしか見られてない壮大であり、美しい光景なんだけど、……白い花の群落の魅力って、それを写真で表現するのは難しい。
 この、息をのむような、素晴らしい風景は、やはり自らの目で見て真の魅力が分かる、というもの。

【田代原牧場】
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 山頂近くの岩場から、田代原牧場を見る。
 この風景も、また牧歌的な良さがある。

【吹越】
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 山頂からは吹越へと戻る。
 この周辺のヤマボウシも、また見事なものだ。
 山頂からの眺めは格別ではあるけれど、九千部岳に登らなくとも、ここでもまたヤマボウシの魅力は十分に知ることができると思う。

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June 03, 2018

登山:由布岳@ミヤマキリシマ

【由布岳】
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 日曜日は、九重から湯布院に移動。
 由布岳に正面登山口より登る。
 今年の由布岳も九重同様にミヤマキリシマがよく咲いているとのことで、それを期待しながらの登山である。

【マタエ前】
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 由布岳の特徴的なジグザグの登山道を、湯布院の町を眺めながら登っていき、ようやく道の傾斜がきつくなってきたころ、時期を迎えたミヤマキリシマが見えて来る。

【障子戸】
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 由布岳のミヤマキリシマは、西峰の東側斜面が一番美しいので、それを目当てに御鉢巡りへGo。
 登山者でにぎわう時期、最初の難所「障子戸」は渋滞することが多いけど、今回は幸いながら人は少なかった。

【西峰東斜面】
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 西峰を過ぎ、東斜面を眺める。
 ちょうどミヤマキリシマの旬のようで、満開のミヤマキリシマを見ることができた。

【岩稜帯】
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 登山道はいったん下がって、それから御鉢の岩稜帯に入る。

【西峰東斜面】
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 岩稜帯から東斜面を振り返ると、ここからの眺めもまた見事なものである。

【西峰東斜面】
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 岩稜帯を過ぎ、剣の峰まで登って、そこから見る東斜面。

【御鉢】
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 急傾斜をのぼりつめても、まだ登山道は難所続きである。
 ゴールの東峰が見えるが、こちらの方面はあまりミヤマキリシマは咲いていない。

【東峰から】
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 東峰に着き、湯布院盆地を望む。
 その奥には九重の山並みも見える。
 今日は山開きなので、相当な人のにぎわいであろう。

【障子戸】
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 西峰方向をながめると、障子戸は渋滞中であった。
 早めに登ってよかった。

 今年のミヤマキリシマは、霧島、九重、由布岳とどこも当たりであった。
 5年ほど前の惨状からずいぶんと回復したことに感心する。
 これからも、このように咲き乱れてくれればよいのだが。

Yuhu


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June 02, 2018

登山:三俣山~北大船~平治岳

 九州は梅雨入りしたけど、平日は雨、週末は晴れという、良いパターンとなっており、6月最初の週末は土日とも好天の予報。
 それでは、先週に引き続き、ミヤマキリシマ咲き乱れる九重に行ってみよう。

【大曲先の駐車場】
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 長者原の駐車場に午前7時半に着くと、あの広い駐車場は満車であった。ならば500mほどの先のパーキングエリアに行こうかなと思ったが、今回は大曲の近くの道路管理会社の駐車場が登山者用に臨時開放していたのを来る途中に見たので、それを使ってみるかと大曲方向へとUターン。
 そこに車を止めて、大曲から三俣山を目指した。

【登山道から】
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 大曲から林道に出ると、星生山と硫黄山の山肌に染まるミヤマキリシマがまず目に入る。
 九重のなかでは最も土壌の酸性濃度が高いところだろうから、ミヤマキシリマしか生えないような環境となっていて、独自の美しさがある。
 ここを一回は通りたいけど、20年くらい前からずっと通行禁止である。

【すがもり越】
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 すがもり越から三俣山に登る。
 ミヤマキリシマはいい咲き具合だ。

【中岳方面】
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 昇っている途中に、中岳方面を見る。
 山肌が崩れ、砂礫が露出したようなところに、ミヤマキリシマのみが咲いている。

【三俣山西面】
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 三俣山の山稜に出ると、本峰西面のミヤマキリシマがお出迎え。
 いきなり、目の前に、赤紫色の壁が出現するわけで、誰もがこのとき歓声をあげる。

【三俣山本峰】
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 高度を上げ、1700m付近ではまだミヤマキリシマは咲き始めくらい。
 山頂近傍はあと1週間~10日はかかるようだ。

【大鍋】
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 山頂から大鍋を望む。
 一面の新緑がなかなかよろしい。
 しかし、やはりその奥の、山頂がミヤマキリシマのピンクに染まった平治岳の姿のほうに目が奪われてしまう。

【南峰から】
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 本峰から南峰へ行き、それから坊がつるまで下りて行く。

【坊がつる】
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 午前の時点で、すでに坊がつるには多くのテントが設置されていた。
 それにしても、これらのテント、新しいものが多い。テントって、耐久品なので、自立式じゃない昔の古いタイプのテントがまだまだあっても良さそうなものだが、ほんとみなくなった。

【段原】
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 段原に出ると、北大船のミヤマキリシマが美しい。
 先週でほぼピークと思っていたが、まだ十分残っていた。

【北大船】
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 北大船の登山道は、ミヤマキリシマのなかを行く。
 ピンクに染まった、夢幻的な道。

【平治岳】
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 北大船の登山道から見下ろす平治岳。
 今年の平治岳は、異常なくらいに花のつきが良く、山頂に乗っかった大量のミヤマキリシマが、山肌を伝わってドドドと滑り落ちているような、ミヤマキリシマの製造工場のような、一種異様な姿となっている。

【大戸越】
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 登山者でにぎわう大戸越にいったん下り、これから本日のメインの平治岳登山である。

【登山道】
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 青い空のもと、満開のミヤマキリシマが、威圧的なまでに美しい。

【平治岳南峰】
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 この時期を代表する、九重の風景。
 九重+ミヤマキリシマで画像検索すると、必ずこの構図の写真がずらずらと出て来る。
 赤紫に染まった山頂、その奥には坊がつると、それから存在感ある三俣山。
 ……それにしても、ここまで山頂一面が鮮やかに染まった平治岳って、じつは初めて見た。平治岳がその持てる実力の全てを発揮した、という迫力ある風景であった。

【平治岳本峰】
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 平治岳本峰の斜面もまた見事なミヤマキリシマの染まり具合。

【平治岳本峰から】
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 本峰からの眺めもまた、南峰に負けず劣らず素晴らしい。
 平治岳で存分にミヤマキリシマを堪能し、それから下山。

【雨ヶ池】
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 坊がつるからは雨ヶ池コースで長者原をめざす。
 明日が九重の山開きなので、それに備えて坊がつるでテン泊する用意をした登山者に何人も出会う。
 午後の時点で坊がつるにはテントはたくさん立っており、これからも増えるわけで、今夜の坊がつるは大賑わいである。
 そして、長者原へは、何度も平治~北大船を振り返りながらの登山。
 やがて雨ヶ池に着き、またその方面を眺める。
 例年になく美しく染まった平治岳の姿も、この雨ヶ池で見おさめである。

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May 27, 2018

登山:大船山(南尾根)~立中山

【大船山南西尾根(段原からの眺め】
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 昨日に引き続き、本日も九重登山。今回はミヤマキリシマの名所、立中山を目指す。
 立中山は、以前くたみわかれから登ってそれから大船山に登ったのち、入山公廟から池窪に下ったら、元の登山口に戻るまで、延々と舗装路を歩く羽目になり閉口したことがある。(地図でみて、牧道を使えばショートカットになると思っていたら、その牧道が進入禁止になっていた、というリサーチ不足のせいでもあったのだが)
 そしてそのとき、大船山には南西方向に立派な尾根が伸びているので、そこに登山道があれば普通にくたみわかれに下りられるのに、なんでないのだろうと不思議には思っていた。
 今回、立中山に登るにあたり、ヤマレコで調べてみると、やはりその尾根には登山道は数本もあった。まあ、ないはずはないんだよな。そしてその登山道のうち、写真に写っている尾根の後ろ側にある南尾根ルートが今回の登りに使うと便利そうなので、それを使って、くたみわかれからの大船山・立中山を行く周回登山をすることにした。

【登山口】
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 くたみわかれへの登山口は、レゾネイトクラブくじゅう前のここになる。
 登山口ともなんとも書いていないので、知らない人にはわからない。

【南尾根登山道】
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 鍋割峠への登山道を離れ、南尾根のルートに入る。
 しばらくは谷筋に沿っての登りである。

【杉林】
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 登山道はいったん開けた杉林に出る。
 地形から、どう考えても、ここに立派な造成林があるのはおかしいので、一種のミステリースポットではある。
 地図でみると、東南側にこちらに向けて伸びている林道はあるが、それは傾斜が強くなっているあたりでストップしており、距離的にここの林とは関係がない。
 いかなる技術を用いて、この杉林の造成は為されたのであろう? 不思議だ。

【南尾根登山道】
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 杉林を過ぎ、標高1200mあたりから急傾斜となり、どんどん高度を稼いでいく。
 その傾斜がゆるんだころから、登山道は沢筋みたいなところに入り、苔むした岩の転がる道を行く。なかなか風情がある。

【展望台?】
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 南尾根ルートは展望台ルートとも称されおり、どこかに展望台があるはずである。
 この登山道はずっと視界が開けないけど、そのなか、尾根筋にいったん出たとき、ちょっとした高台があり、そこは視界も開けていたので、ここが展望台かな?と思った。そこから大船山を樹の間から望む。
 まだ距離があるな。

【怪岩】
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 さらに登って行くと、だんだんと樹木の背が低くなり、山頂に近づいているのが分かる。
 そして景色が開けると、この奇怪な形をした岩がいきなり登場。
 急傾斜に、無茶なバランスで屹立しており、どう考えてもその存在に無理がある。だいたい2年前の大地震で九重の山麓はいたるところ崩壊したわけだが、なぜこの岩が崩落せずに、ここに踏みとどまっているのか、一種の奇跡である。

 そしてここは標高も高く、視界を邪魔するものもないので、もしかしたらこの岩こそ、「展望台」ではないかという気もした。
 しかしながら、これに登るには、技術とかより、蛮勇とか、無思慮とか、そういう登山とあまり関係ない、どころか無駄な要素が必要になり、つまりは「展望台」ではないと私は結論づけた。

 ちなみに南尾根登山道は、このいかにも落ちてきそうな岩の前を通って、裏側に回り込むので、そこが一番心臓に悪かった。

【展望】
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 展望台ではないと結論はつけたが、この近傍からは坊がつる方面への展望が開けており、素晴らしい景色を楽しめる。
 そして本日の目的地の立中山は、みごとにミヤマキリシマに染まっている。

【登山道 山頂手前】
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 やがて登山道は、山頂手前のミヤマキリシマの群落のなかに出る。
 残念ながら、ミヤマキリシマのほとんどの株は、まだ蕾であり、旬であれば赤紫に染まる絶景は見ることはできなかった。

【大船山山頂から】
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 山頂直下で岳麓寺からの登山道と合流し、それから山頂へ。
 ここから観る、北大船から平治岳までのミヤマキリシマの咲き具合は見事なものであった。
 今がちょうど旬となっていた。

【段原】
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 段原から北大船を観ると、あらためて見事なミヤマキリシマを近くで楽しむことができる。

【段原】
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 大船方向を振り返ると、見ての通り、ミヤマキリシマはまだ早い。
 太陽の当たりかたと、標高によって、開花の時期はずいぶんと異なることが分かる。

【立中山分岐】
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 段原から下山し、立中山分岐から立中山へ向かう。
 しかし歩くうち、まったく方向が違う道に入っていることに気づき、あわてて戻って正規の道へ。
 分岐部の標識には親切に「分岐から20~30mの位置で左方向に行きなさい」と示されているのだが、ついつい見逃してしまった。

【立中山】
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 そして立中山へ。
 山頂は満開のミヤマキリシマに満たされており、非現実的な、幻想的、夢幻郷的雰囲気に満たされている。
 この風景には一度見るとはまってしまう中毒的な魅力があり、だからこそこの時期、九重には何万人もの人が訪れるのである。

【鉾峠】
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 立中山から鉾峠へと下山。
 鉾峠もミヤマキリシマが咲いている。

【佐渡窪】
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 鉾峠からは、ミヤマキリシマと別れて、佐渡窪へと下って行く。
 ここの道も、陽光のもと、新緑が見事であり、今日は一日中自然美にあふれた景色を楽しむことができた。


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May 26, 2018

登山:久住山@ミヤマキリシマ

 5月下旬、九重のミヤマキリシマの季節。
 九重にはいくつもミヤマキリシマの名所があるけれど、今回は扇ヶ鼻を目指す。

 26日土曜日、天気予報によれば、午前中は雨だけど、午後には回復するとのこと。
 牧ノ戸峠に向けて車を走らせると、予報とおりにずっと雨。牧ノ戸峠の駐車場で雨が止むまで待機。10時半過ぎると、雨脚が弱まり、雲の位置も高くなったので、それから準備を整えて出発。

【扇ヶ鼻】
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 標高1700mに2m足りないせいか、普段はあまり見向きもされない扇ヶ鼻も、この時期は人でにぎわう。しかしながら、花の咲き具合はよくて3分といったところで、1週間~10日ほど来るのが早すぎたようだ。株ごとに蕾はたくさんついていたので、その時期はピンクに染まる山肌が楽しめるであろう。

【星生山へ】
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 扇ヶ鼻からは星生山へ。
 こちらも花の咲き具合は3分といったところ。

【星生山山頂】
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 星生山山頂からは、九重全体の360度の展望を楽しめるのだが、本日はガスの流れが急であり、久住山にはずっとガスがふき付けられて姿がよく見えない。

【イワカガミ】
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 本日はイワカガミがちょうど咲き頃だったみたいで、いずこでも満開のイワカガミを見ることができた。
 特に星生山にあったこのイワカガミ、これほどの群生は見たことがなく、この豪華な咲具合を見られて得をした気分。

【久住わかれ】
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 星生山から見えていたとおり、久住わかれからはガスの通り道になっていて、展望がよくない。
 それでもガスの流れが早いことから、もしかしたら久住山山頂に着くころには、ガスが晴れているかもしれないと、それを期待して登ってみた。

【久住山山頂】
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 ガスがひっきりなしに吹き荒れる登山道を登っていく。この時期なのに、ヤッケがないととても寒くて登れなかった。
 それでたどりついた山頂。残念ながらガスのなかで、まったく展望はきかなかった。
 ここでガスが晴れるのを待つのも寒いだけだから、写真を撮ったのちさっさと下山。

【西千里浜から】
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 西千里浜を歩くころ空が明るくなったので、うしろを振り返ると、見事にガスは払われ、星生崎と久住山のツーショットが鮮やかに見えた。
 あと30分くらいずれていたら、山頂での展望を楽しめたのだが、まあしょうがない。

【長湯温泉:翡翠之庄】
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 下山したのちは、明日大船山を南側から登る予定なので、そちらに便利な長湯温泉の宿に宿泊。
 この宿の露天風呂は、眺め、雰囲気、湯質、湯音、全てが好みであり、登山後の疲れを癒すには最適の温泉である。


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May 20, 2018

登山:高千穂峰(2) 皇子原~高千穂峰

 高千穂峰下山後は、高千穂温泉郷で一泊。
 曇りの土曜日と異なり、日曜は好天の予報。当然、登山をしよう。
 昨日は高千穂峰だったので、本日は霧島のもう一つの主峰韓国岳に登りたい感じではあるが、霧島は現在新燃岳の噴火のせいで、登られる山は高千穂峰のみとなっており、ならば登山口を変えて高千穂峰に登ってみよう。

【皇子原登山口】
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 登山口より高千穂峰を望む。見事な好天である。

【登山道】
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 陽光が降り注ぐ自然林のなかの快適な登山。

【登山道】
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 高度を増していくうちに、稜線の登山道に近づく。そうすると、昨日ミヤマキリシマが見事であった二子石が視界に入って来る。

【登山道】
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 稜線に出ての二子石方面と、高千穂峰方面の写真。
 昨日と異なり天気がよいので、ミヤマキリシマの花の色も、いっそう映えている。

【登山道】
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 高千穂峰へ登って行くと、御神体である高千穂峰を祀る、〆縄が現れる。
 ここで外国人カップルが休憩しており、しばし会話。ベルギー人とフランス人のカップルであった。なんかちかごろフランス人とよく遭遇するなあ、とちょいと不思議に思った。
 どうしてこんな辺鄙なところの山へ?と尋ねると、活火山が好きなので、わざわざ日本の九州まで来たとのこと。ヨーロッパには火山が少ないので、日本がうらやましいと言っていた。
 私のような九州人にとっては、噴煙噴き上げる火山は珍しくともなんともないものであるが、ただたしかに火山って、地球が生きていることをじかに感じさせる、迫力ある存在であり、貴重なものではあるなあ。九州にはいっぱいあるけど。

【高千穂の峰へ】
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 木段を登りおえると高千穂峰頂上である。

【高千穂峰山頂】
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 山頂は、ミヤマキリシマ目当ての人でにぎわっていた。

【韓国岳方面】
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 山頂から韓国岳方面を望む。
 新燃岳は、相変わらず噴煙をのぼらせ、そして韓国岳、大幡山の山麓には、満開らしいミヤマキリシマ。
 新燃岳の斜面の一番下の平地には、これもミヤマキリシマの大群落がちょうど満開の鹿ヶ原。
 これらのミヤマキリシマの花園は、今年は誰も近寄ることができない。

【登山道】
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 山頂からは元来た道を下山。昨日とちがって、今日は登山道もよく見える。


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May 19, 2018

登山:高千穂峰(1) 高千穂河原~二子石

 今年は気象の関係から、ミヤマキリシマの開花が早くなっている。
 5月中旬にして霧島はミヤマキリシマが満開、とのことで霧島へ行くことにした。
 しかしながら、霧島は以前からの新燃岳の噴火と、それに加えて硫黄山の噴火によって登山できる山が限られており、今のところは高千穂峰しか登ることができない。

 高千穂峰でミヤマキリシマを観賞するには、高千穂河原~高千穂峰~皇子原~鹿ヶ原~高千穂河原という、まさに王道ともいえる周回ルートがあるが、新燃岳がレベル3になったせいで皇子原から高千穂河原へのルートは立ち入り禁止となっており、周回はできないので、高千穂河原からのピストンで登ることにした。

 本日は曇りであり、陽光のもとでのミヤマキリシマは期待できないものの、雨よりはましなので、気にせず登って行く。

【高千穂河原奥】
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 高千穂河原から高千穂河原奥の斎場にかけてのミヤマキリシマは、盛りを越えて、枯れている花もあり、たしかに今年は花の時期が早い。

【登山道】
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 雑木林を抜けて、御鉢への瓦礫の道となる。
 ガスがたちこめ視界は悪い。

【御鉢】
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 ミヤマキリシマは酸化土壌が必要で、厳しい自然の地に咲く特徴を持つ。それは知っているが、しかし岩と砂礫と それに硫黄のガスのたちこめる荒涼たる地に、こういう美しい花が咲いているのは、やはり不思議な光景に思える

【登山道】
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 御鉢を過ぎていったん鞍部に下り、それから高千穂峰への登りになる。

【高千穂峰山頂】
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 山頂到着。
 ミヤマキリシマの奥に見えるは、名物の天の坂鉾。

【登山道】
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 高千穂の峰は、西方向の御池まで稜線を伸ばして、その稜線にもミヤマキリシマは咲き誇っている。
 御池まで行ってしまうと戻ってくるのが大変なので、途中のピークである双子石まで足を延ばすことにしよう。

【ミヤマキリシマ】
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 登山道沿いのミヤマキリシマはほぼ満開。
 それぞれの株で色あいが違っており、趣深い。

【二子石】
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 霧島は、九重とは異なり、ミヤマキリシマの密度が低いのが鑑賞するさいの難点ではあるが、それでも二子石付近はミヤマキリシマがぎっしりとつまっていて、山一面がその色に染まっており、見事なものであった。

【登山道】
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 二子石に着いたのち、元来た道を引き返す。
 天気は回復傾向にあり、来たときと比べ、雲が高くなっており、視界が開けてきて、遠くのミヤマキリシマもその美しさをめでることができた。


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May 13, 2018

宮崎国際音楽祭:蝶々夫人

Buterfly

 
 春の宮崎の音楽一大イベント、宮崎国際音楽祭。最終日は、プッチーニの「蝶々夫人」。
 タイトルロールは、世界で活躍している中村恵里さん。
 私は、新国立劇場でのスザンナを観て以来の、中村さんのファンなので、彼女の歌を聞くのを楽しみにしていた。

 1904年に作曲された「蝶々夫人」は、日本が自身で文化を発信できる力を持つようになるまで、欧米で日本を紹介する有名な文化作品はこれしかなく、「蝶々夫人」で日本を初めて知った、あるいはそれのみでしか日本を知らないという欧米人がたくさんいた、そういう文化史的に重要な作品である。
 しかしながら、いざ日本人がこのオペラを観ると、ヤマほど突っ込みどころがあり、それらの場面では「ひょっとしてこれはギャクなのか?」という思いにどうしてもかられ、せっかくの美しい音楽に集中できない、という困った現象も生じがちな問題作品である。

 さらには音楽的にも問題がある。主役蝶々さんの歌は、「太めの力強い」声質を持つソプラノ、リリコスピントが要される。その手の歌手は大柄で、体重も多めのことが多い。
 そして蝶々さんは、数あまたあるオペラのなかで、一流劇場で主役を普通に日本人歌手が歌うことができる唯一の役であるが、体型的に華奢な日本人がこの役を歌うにはいろいろと無理があり、作曲家プッチーニには、日本人に対してなんらかの誤解があったとしか思えない。

 中村さんは典型的なリリックソプラノなので声質は合ってはいないだろうから、さて蝶々夫人にはどのようなアプローチをするのだろうと思っていたのだが、いざ始まってみると、なにしろ表現力の豊かな人なので、自己のものに完全に取り込んだ、とても説得力がある歌であった。
 そして、よくよく考えれば蝶々さんって、15歳の愛らしい乙女なんだから、ああいう澄んだ、爽やかな声のほうがかえっていいのでは、とか思ってしまった。
 蝶々さんは舞台にでずっぱりで、声に負担の大きい役なのだけど、第一幕、第二幕、第三幕と進むにつれ、歌のテンションはギアをあげていき、見事な盛り上がりをみせて幕となった。
 素晴らしい声、素晴らしい歌であった。

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May 05, 2018

タイ料理:Nahm@バンコク

 タイといえば当然タイ料理。
 当地で評判の高い、タイ料理店「Nahm」でdinner。

 基本的にはアラカルト方式だけど、コース料理ふうにもできるということで、前菜、スープ、メインといった感じでオーダー。
 猛暑のなかの観光で疲れていたので、シンハビールをまずは頼んでから料理を待つ。
 しかし、いつまでたっても料理が出てこない。
 まあ、バンコクでは列車の運行もいいかげんだったし、昨日行ったレストランも、「6時集合厳守」とかメールで連絡してきたわりには、6時からは目の前で調理をするばかりで、最初の料理が来たのは6時半であり、タイの時間概念のアバウトさは理解していたけど、このレストラン、1時間たってようやく注文した料理が出てきたのには、やはりため息がでてしまった。

【コース料理】
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 そして1時間待ったのち、ようやく料理が出たら、コース料理の全て、前菜、サラダ、スープ、メイン(タイカレー)が一挙に出てくるという豪快さ。

 それぞれの料理は、どれも精度ある完成感あるもので、この店の料理人のレベルの高さを示していたと思う。じっさい美味しかった。

 それにしても、いつまでたっても出ない料理、私は途中でイライラしてしまったのだが、周囲の人たちは、のんびりと談笑しながら待っていた。
 これがタイ流なんでしょうね。
 「郷に入りては郷に従え」という格言。ひさしぶりに思い知った。

 海外旅行は異文化を知ることにも醍醐味はあるのだから、それを改めて知られたわけだ。

 ……そして予定よりも長引いたdinnerののち、空港にドタバタしながら向かったけど、無事に飛行機に間に合ったので、いちおう良き思い出、ということにしておこう。

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バンコク(2) ワット・プラケオ

 バンコク2日目はワット・プラケオへ。
 タイを象徴する写真といえば、まず最初に出て来る黄金の仏舎利塔のあるところである。

【ルムビニー駅】
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 昨日はモノレールを使ったので今回は地下鉄を利用しよう。
 バンコクの交通機関、地上の道路は車・バス・バイク等でいつも混雑しているけど、鉄路はあまり人気がないようで、どこも閑散としていた。
 ちなみに、バンコクは暑いので、人々は暑さに慣れていると思いきや、鉄路の列車内はどこも寒いくらいにキンキンに冷房が効いており、やっぱりこの暑さにはうんざんりしている模様。

【TukTuk (Wikipediaより)】
Tuktuk

 地下鉄は王宮地区まで建築中であり、完成したら相当便利になるだろうけど、現在はその途中まで。最終駅のプアラムポーン駅から王宮までは3kmほど残っている。
 その区間は、タイ名物の3輪タクシーTukTuk(トゥク トゥク)を使ってみることにした。

 TukTukは有名なのだが、調べてみると値段はタクシーよりずっと高いし、しかも値段は交渉性で外国人はふっかけられる、という使い勝手の悪い乗り物なのだけど、一度くらいは話のネタに乗ってみようと思ったのである。

 それで駅前にたむろしているTukTukに交渉すると、「ワット・プラケオは今日は12時から開館なのでまだあいていない。それまでボートで名所巡りをするとよいから、近くの船着き場まで格安で連れて行ってあげるよ」とか言う。ワット・プラケオに定期的に休館日があるのは知っているが、今の世の中Google Mapというものがあり、それで開館か休館は容易に分かり、それによればちゃんと開いている。
 「休館でいいから、ワット・プラケオに連れていってくれ」と私は答えるも、なぜかワット・プラケオには行きたがらない。縄張りでもあるのだろうか?
 これではらちがあかないので、通りの向こうに移動し、そこでTukTukと交渉。いきなりワット・プラケオには500バーツとかふっかけられ、結局200バーツで行くことに。(それでも高いけど、これ以上の交渉が面倒であった)

【TukTuk走行中】
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 それで乗ってみたTukTuk。openだから排気ガスはふきこんでくるし、うるさいし、振動は激しいし、暑いし、どーもこーもならん乗り物であった。もう乗らん。

【ワット・プラケオ前】
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 疲れる乗車を経て、ようやくワット・プラケオ前に。
 しばし歩くと、たむろしているTukTukの運転手から「コンニチワー」と話しかけられ、「ワット・プラケオは12時からしか開いていない。それまでボートで名所巡りをするとよい。船着き場まで20バーツで案内しますよ」と、どこかで聞いたようなことを言ってくる。いや、目の前のワット・プラケオ、観光客がぞろぞろ歩いているんですけど。
 こういうのって、ボート巡りの業者と結託しているんだろうけど、数やってるうちにひっかかる人が出てくるんでしょうねえ。

【仏舎利塔】
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 ワット・プラケオは非常に広く、観るものはあまりに多い。
 いちいち写真で紹介するのも大変なので、代表的なものをいくつか。
 ワット・プラケオで最も存在感ある、黄金に輝く仏舎利塔。

【本堂】
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 タイで最も重要な仏像、エメラルド仏をおさめる本堂。
 仏像に加え、壁画も見事なものであった。

【アンコールワットの模型】
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 世界遺産アンコールワットの模型。19世紀末に造られたものであるが、よく出来ている。損傷の激しい本家より、こちらのほうが「オリジナルに近い」とされている。

【宮殿】
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 王宮にはいくつもの華麗な宮殿。これらは現役の施設であり、軍隊が警備していた。
 建物は、きらびやかで、屋根には角に鋭く立つ装飾があり、寺院と意匠が同じであった。

【チャオプラヤー川】
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 ワット・プラケオ見物のち、バスを使って戻ろうと思ったが、路線図を見ると、いくつも乗り換えをしないといけないみたいで、外国人には難易度高すぎる。
 それでひとまずはフェリーを使って、交通の要所タークシンへ。

 タークシンからはホテルまで道が単純だから、バスは乗り継ぎなしで行けるだろうと思い、いくつかバス停に行くが、どこにも路線図がなくお手上げ状態に。
 暑い中、あまり外も歩きたくないので、ここでバス使用は断念し、結局タクシーを使って戻った。
 バンコクはタクシーはいくらでも走っているし、メータータクシーなら運賃の交渉もいらないし、値段も安いし、空調も利いているしで、交通手段としてはタクシーが第一選択間違いなしではある。
 ただ、タクシーはdoor to doorなので、旅の手段としては少々味気ない。だから基本的には公共交通機関をうまく使って、徒歩を加えるのが一番いいのだろうけど、問題は暑さですな。
 見処多き、魅力満載の観光都市バンコクでは、暑さ対策が常に問題になります。

 というわけでの、今回の結論

 (1)バンコクは暑い。
 (2)TukTukはまったくお勧めできません。

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May 04, 2018

創作系インド料理: Gaggan@バンコク 

 バンコクで一番有名なレストランは、タイ料理店ではなく、インド料理店の「Gaggan」である。
 タイでわざわざインド料理を食わなくとも、とちらりとは思ったが、「バンコクを訪れたならここは是非訪れるべき」という店であるので、やはりバンコクを訪れてみたからには行ってみることにした。

【Gaggan】
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 Gagganはルンビイニー公園から住宅街に入ったところにある。
 周囲は雑多な雰囲気であるが、この店は高級感あるたたずまいである。

【キッチン】
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 予約したのちの、店からの確認のメールには「6時きっかりに来てください。15分以上遅れたら、キャンセルにします」とか書いていたので、時間丁度に訪れたのであるが、コの字型になったカウンターには、6時には全ゲストがそろった。
 タイ人というのは、時間に関してそうとうにアバウトなのに、これはたいしたものだと思ったものの、……じつはゲストは皆外国人なのであった。

 カウンターはオープンキッチンであり、料理の行程が見られる、よいロケーションだ。。
 そして奥にはなぜか「神田明神」の御札が。

 この店は、コース一種類のみであり、25品の料理がずらずらと出て来る方式。
 そのメニューについては、料理の「絵文字」を記したメニュー表があらかじめ置かれている。
 そしてその料理が供されるときに、料理人チーフから料理の説明が、あるのであるが、それがユーモアあふれるものが多く、店内なごやかな雰囲気で、食が進んだ。

【Youguri Explosion】
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 これはガガンのスペシャリテ。風船状のゼラチンン膜を噛んでやぶると、スパイスのきいたヨーグルトが飛び出て来て、口のなかで「爆発」を感じる。

【Lick it up】
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 店内にキッスの名曲「lick it up」が大音量でかかると、この皿が出てきます。
 料理の名前「舐めろ!」の通り、ゲストはこの皿をそのまま舐めて味わう。羊の脳味噌を使った濃厚な味わいの料理。

【Caviar Horseradishegg】
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 卵クッキーの上に大粒のキャビアを載せて、それに山葵を添えたもの。
 キャビアだけでも相当に立派なものだったので、上下別々に食べたい気分であったが、料理チーフがカウンターを回りながら、ゲストにそれぞれsimultaneously!(一口で!)と何度も釘をさして言うものだから、いっぺんに食べました。

【Tom Yum Kung】
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 北海道産の甘エビに薄皮を巻いて、そこにトムヤンクンソースを入れたもの。
 海老が主役のトムヤムクンの変化球技。

【Eggplant cookie】
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 炙った茄子をフリーズドライでカラカラにして粉状にして、クッキーに仕立てたもの。なかは玉葱ペースト。
 とんでもなく手間暇かかった料理である。

【茄子:前後】
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 料理の説明として提示された茄子。
 フリーズドライにする前と後のもの。ここまで水分が抜けます。

【Chiiy bonbon】
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 デザートっぽいが、そうではなく、名前の通りチリソースが入っていて、ぴりりと辛い。

【Keema Pao】
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 点心風料理。山羊を使った肉まん。中華料理と違って、やはりスパイシー。

【Turnip Uni taco】
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 「雲丹のタコス」ということだが、トルティーヤは使わず、そのかわりに薄切り蕪を。
 この下の雲丹の殻には、南瓜と魚と海葡萄。
 雲丹は北海道産のバフンウニだそうだ。

【Chutoro Sushi】
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 「中トロ寿司」とのことだが、寿司とは似て非なるもの。和風スパイスを利かした中トロのマリネに、その下はメレンゲ。味わい、食感、全てはこの店独自のもの。
 私が日本人なので、「本場の中トロ鮨と比べてどうですか」聞かれたけど、「中トロは江戸前鮨にして最も完成度が高くなる素材です。普通の料理人はそこで留まるのですが、それをここまで踏み越える、そのチャレンジ精神に感心しました」と、大人の回答をしておいた。

【Foie Gras Yuzu chewa】
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 フォアグラと柚子のタルト。クリームたっぷり。
 これは手に載せて食べるのだけど、その前に香りつけに、柑橘系のリキッドを手にスプレーされ、より重層的な香りを楽しめる。

【Anago Mole】
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 穴子のチョコーレートモーレ巻き。これを燻して、燻製風。
 メキシコ料理を応用した一品とのことであるが、元のメキシコ料理に知識がないので、よく分からなかった。

【Kintoki carrot Rasam】
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 抹茶椀を使った、金時人参のスープ。とても豊潤な味である。京都からの直輸入であるから、とても高価だとのこと。
 素材が抜群によいのか、あるいは調理法が素晴らしいのが、とにかく絶品であった。

【Pok Vindaloo Blackgarlic momo】
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 一見黒い餃子に見えるが、これはmomoというチベット料理。て、やっぱり餃子なんだけど。

【Prawn Balcho】
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 タンドリーブラウン。このあたりはストレートなインド料理という感じ。

【Edamame Shitake Charcoal】
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 この店のスペシャリテの、枝豆と椎茸のコロッケ。炭まぶし。見た目なんとも印象的な料理である。

【King Crab Curry Rice Patur】
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 キッチンが暗くなり、そしてフャイヤー。
 バナナの皮で炙られた、タラバ蟹のカレーです。これ非常に美味しく、量が少なすぎるのが残念。

【ワイン+日本酒】
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 Gagganには立派なワインリストがあるが、多彩な料理にあわせたペアリングがあるので、それを注文。
 ワイン8種に日本酒1種のラインである。料理2~3品ごとに、グラス一杯をあわせる形であり、日本酒は雲丹と中トロのとき。

 「インド料理」ということであったが、料理は、ベースはスパイスを利かせ、凝った調理法を行った創作的なものばかり。スパイスは和から洋まで様々であり、どれもこれも幅広い範囲に広がっている。
 敢えていうなら後半のいくつかのものはインド料理の傾向が強かったけど、他は和から洋まで扱い、食べていてさながら世界を旅している気分であった。

 どの料理も個性的で、鮮烈で、新鮮である。
 そしてその料理を供される空間が、激しい音楽が鳴り、料理人のパフォーマンスも強烈で、そしてMCも達者であり、まさに食の総合芸術。超一流のGaggan劇場であった。

 こんなにexicitingでentertainingでpleasantな店、私ははじめて経験した。
 いやあ、ほんと面白かった。この店を訪れるためだけでも、バンコクに行く価値がある。まさにアジアの珠玉の名店。


 そして、このメニューから、シェフのガガン氏は、日本料理にずいぶんとインスパイアされていると分かるのだけど、じつはガガン氏は2020年にバンコクの店を閉じて、それから福岡市でフレンチの「Goh」の福山剛氏とともに新たな店を出すそうである。
 となるとバンコクに行かずとも、この素晴らしい料理の体験が福岡市で出来るようになるわけで、「食の都」福岡にさらに食の魅力が増すことになりそうだ。

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バンコク(1) ワット・ポー、ワット・アルン

 バンコクのことをSNSに書くと、「癖になるほどいい国だけど、暑さで萎える」「12月がいいと言われけど、それでも暑かった」「タイならチェンマイがいいですよ」「自転車でまわると面白いです。暑いけど」などとレスポンスをもらった。
 なにはともあれ、バンコクは「暑い」そうだ。

 バンコクの観光名所は、旧市街の一地区にかたまっている。そこはバンコクの一般的ホテル街より6kmくらい離れている。普通に歩いて行ける距離なので、歩いて行くことにした。

【シーロム通り】
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 旧市街にはシーロム通りを一直線に歩けば着くので、まずはシーロム通りへと出る。
 巨大な歩道橋を渡ると、日タイ友好の標識が。おそらく日本の経済援助で建てられた歩道橋と思われる。

【ワット・フアラムポーン】
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 仏教の国、タイにはあらゆるところに寺院がある。そのどれもが派手な外観なので、どれも目立つ。
 ……しかし、歩いていると、ひじょうに暑く、汗が出てたまらない。
 バンコクにはなぜかセブンイレブンが豊富で、冷たい飲料水が容易に手に入るのは幸いであったが、適宜水分補給して歩かないと、熱中症になりそうな厳しい暑さである。

【ワット・ポー】
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 この暑さのなか歩くのもいやになり、途中でタクシーにでも乗ろうとも思ったが、歩いていないとじっくり見られない風景もあるので、とりあえず一度は歩ききることにして、ようやくワット・ポーの前に。

【ワット・ポー】
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 寺院の敷地内に入ると、いくつもの鋭い仏塔が立ち並んでいる。
 日本の仏教文化にはない、エキゾチックな風景。

【ワット・ポー】
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 回廊には、ずらりと黄金色の仏像が並ぶ。表情や、手のしぐさが、やはり日本のものとは異なっている。

【寝釈迦仏】
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 ワット・ポー名物の、巨大寝釈迦仏。この寝姿で、悟りを表しているそうであるが、あまりに大きすぎて全体像がよく分からない。

【ワット・アルン】
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 ワット・ポーをだいたい観たのち、対岸のワット・アルンへ。
 多くの陶器をまとった白く輝く大仏塔は高さ75mという巨大な塔である。

【ワット・アルン】
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 ワット・アルンは細部まで精巧な細工をほどこした、巨大な美術品であり、素晴らしいものであったが、写真で見てのとおり、入道雲まで湧いてくる天気であり、歩いていると暑くて体力が消耗するばかりであった。

 時刻的にはまだ他の名所に行ける余裕があったが、もうこれ以上、この暑さのなかを行動する気にはなれず、空調の利いたホテルに戻ることにした。
 帰りはもちろん歩く気はしない。地図を検討すると、ワット・アルンからはチャオプラヤー川のフェリーでタークシンまで行って、それから駅でモノレールを使うとホテルの近くまで行けるので、そういう交通機関の使いかたで戻った。

 バンコクの、まずはの感想。やっぱり暑い。


Bangkok


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May 03, 2018

タイスキ COCA @バンコク

 GW後半の4連休を利用して、近場のバンコクへと旅行。
 福岡発の直行便は、時間的に使い勝手が悪く、初日はホテルに着いたのが夕方。
 5時間強のフライトはそれなりに疲れるし、そのあたりでさっさと夕食を取って、ビール飲んでホテルで休むことにしよう。

 タイ料理といえば、種類はたいへん多かれど、いちおうは「タイスキ」がガイドブックの最初にあがる名物料理となっている。せっかくタイに来たからには、それを経験してみたい。
 それでタイスキの店を検索してみると、ホテル周囲に何軒があるので、まずは最も有名な老舗店らしい「COCA」へと行くことにした。

【屋台】
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 店までの道は、屋台が多く並び、どれもなかなか食指をそそる料理をつくっている。
 タイとは「信仰」と同時に、「食」の地でもあるのだ。

 そして「COCA」の前へと着いた。
 入ってから、「予約はしてませんけど、空いてる席はあるでしょうか?」と英語で聞くと、「チョット、マッテクダサーイ」と日本語で返ってきた。地元の人も多いけど、日本人もよく使う店のようだ。
 というか、だいたいどこの店の人もそうだったけど、どうして客商売の人たちって、東アジア人の人種を容易に見分けられるのだろう? 私にはチャイニーズもコリアンもジャパニーズも、言葉を発していないかぎり、とても見分けがつかないのだが。

 それはともかく、多くの人でにぎわっている店であったが、席はとれて、目当てのタイスキを頼む。

【タイスキ】
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 「タイスキ」とは「タイ風のすきやき」とのことで、すきやきをタイでアレンジした料理とのことであるが、出てきたものは、日本におけるすきやきの、どのヴァージョンとも異なっている。おそらくはこれを開発したタイ人が「すきやき」と思いこんでいたものが、すきやきとは全く違う別のもの、おそらくは「ちゃんこ鍋」のたぐいであったのだろう。
 ゆえに具材は、だいたい「ちゃんこ系」と同じもの。
 そしてこれらの具材を、慣れた店員のかたが、どんどんと鍋に入れて調理してくれる。

 スープは一種類あるいは二種類から選べ、「トムヤムスープ」と「肉骨系スープ」を選んだ。「トムヤムスープ」はおなじみのトムヤムクンのスープ。とてもスパイシーであり、いかにもタイ料理。肉骨系スープは、けっこうあっさり系。これに辛いタレを加えて味を調節する。

【シンハビール】
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 飲み物は、タイのシンハビール。
 コクはないけどキレはある、あっさりとした味わいのビールである。

 バンコクは熱帯に位置するだけあって、とにかく蒸し暑い国であり、これにスパイシーな料理と、爽やかな味のビールはとてもあい、どちらもその風土から生まれたものだということがよくわかった。

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April 29, 2018

春の大崩山

 GW前半は好天。
 それではアケボノツツジ咲き乱れる大崩山に登ってみよう。

【祝子川渡渉部】
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 例によって、ワク塚からの周回コースで登る。
 渡渉部から見える、白い岩峰群は、こういう澄んだ青空のもとがもっとも魅力的である。

【袖ダキ】
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 袖ダキに到着。ここから見るワク塚の姿は大崩山のシンボル。
 袖ダキの標高は1260mであるが、この高さではアケボノツツジはほぼ終わっていた。

【下ワク塚~上ワク塚】
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 大崩山登山のハイライトは、ワク塚の高度感あふれる稜線歩き。
 この高さで、アケボノツツジはほぼ満開を迎えており、そこらここらでピンクの花が咲き誇っていて、花酔いしそうな素晴らしい歩きとなる。

【ミツバツツジ】
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 上ワク塚の近くにはミツバツツジの群落があり、この花も、鮮やかな紅紫色が印象的な、アケノボツツジはまたちがう個性を持っていて美しい。

【リンドウの丘~小積ダキ】
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 坊主尾根へ下るコースでは、小積ダキの高さで、アケボノツツジが盛りであった。

【ヒカゲツツジ】
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 太陽のもとが似合っている華やかな花アケボノツツジとは異なり、日陰での清楚な佇まいが似合っているヒカゲツツジ。

 これらの花をめでながらの、ゆっくりとした登山を楽しんできた。
 今年はアケノボツツジの花のつきがよく、当たり年であり、この時期は大崩山には全国から人が訪れるのだが、みな満足することができたであろう。

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March 09, 2018

潮福蒸気石鍋@尖沙咀

 香港食べ歩きツアーは、「確実に美味しいものが食べられる定番の店」と「珍しい料理を求めての新規開拓店」の組み合わせで構成されている。
 今回の新規開拓店の第一は、尖沙咀の「潮福蒸気石鍋店」。

 料理は海鮮蒸し+雑炊であって、いかなるものかの説明が少々しいのであるが、写真を使って説明。

【素材】
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 蒸しものは、これらの海鮮ものから選ぶ。タラバガニやロブスターのような高級海鮮もあり、貝類、魚類、種類はさまざまである。

【薬味】
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 蒸し上げられた素材は、好みの薬味で味をつけて食べる。
 四川の名物火鍋料理と同じような方式である。

【石鍋】
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 これがこの料理の肝要なところである。
 蒸し鍋に水のみを張るのでなく、米やホタテなどを入れて加熱する。ここから蒸気を出すと同時に、上で蒸された素材のエッセンスが下に零れ落ちて来ることから、それらば混ざり、複雑にして濃厚な味の雑炊がのちに誕生する仕組みである。

【蒸したもの】
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 浅蜊、ホタテ、ハタ、海老、鶏肉、野菜、等々が蒸されて、各人の好みのたれをつけて食される。
 ただ蒸すものはおもに海鮮のものなので、もとより塩味がついており、素材がいいものを使っているので、タレなしで十分に美味しかった。

【雑炊】
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 海鮮蒸しを存分に食べたところで、〆はこの雑炊。
 各素材の良いところがミックスされた豊穣な味の雑炊であり、みごとに〆ることができた。
 日本ではみかけないユニークな料理であり、おもしろい食体験をあじわえた。

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ラフマニノフピアノ協奏曲第3番@ ピアノ:マツーエフ

Matsuev


 近頃毎年訪れている、春の香港芸術祭。
 今回のメインの目的は、マツーエフのピアノ演奏によるラフマニノフ協奏曲。
 超絶的なテクニックの持ち主で有名なマツーエフの得意とする曲であり、期待大である。

 舞台にマツーエフが現れると、熊なような立派な体格であり、まずそれに驚かされる。
 そして演奏が始まると、いきなり音量がでかい。まるでピアノに何か仕掛けがあるかのごとく、通常のピアニストの音をはるかに越える音が鳴り響き、鍵盤の端から端までの全領域から豪快な音が立ち上がり、音楽は迫力満点で進んでいく。
 まるで、シベリアの原野を、重たい客車を引きずりながら、ありったけの石炭を燃やしながら疾走する、巨大機関車のようなイメージが浮かんでくる。
 この曲の特性として、ピアノは始終鳴りまくっているのであるが、マツーエフは常に全開で音を鳴らし、そこには繊細さや玄妙さといった芸術性にはなきに等しいが、しかしこの曲にはそんなもの無用とばかりに、楽譜が持っているパワーを、限界まで、いや限界を超えてまで解放し、やりたい放題で、輝ききらめく音をホール中に駆け巡らす。そのテンションは、エンディングに向けて、加速、増幅していき、最後は観客をぶん殴るかのごとき、和音の巨大な柱が群れをなしてステージから飛んできて、観客は圧倒されて、幕となる。しばしの沈黙ののち、観客からは大歓声、それから大拍手。

 いやはや、凄いものを見せてもらい、聴かせてもらった。
 まさに名人芸、ヴィルティオーソとはこの人のことを言うのだと思った。

 CDで聴くだけでは分からない、生のコンサートの真の魅力を久々に経験できた。

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香港100万ドルの夜景

Night_view


 香港といえば、その美しさから「100万ドルの夜景」と称される、香港一帯を見下ろすヴィクトリア・ピークからの夜の眺めが、一番の名物である。
 しかし近年は中国大陸からの大気汚染物質により、空気がよどんでいるために、夜景はその美しさを減じてしまって、100万ドルは、今では「50万ドル」あるいは「10万ドル」なみにデフレを起こしてしまっていた。
 私も4年前に初めて香港を訪れた時に、初日真っ先に観に行ったのが夜のヴィクトリア・ピークであったが、残念ながら天気は晴れなのに、あたりはガスに覆われ、靄った空気を通してのぼんやりした香港の夜の眺めは、たいして興あるものではなかった。

 その後香港をいくど訪れても、空気のよどみは変わらず、そのうちこの100万ドルの夜景に関して興味を失っていたのだが、……今回香港を訪れたところ、終日空は澄んでおり、いつもたちこめていたスモッグのごときものは消散していた。

 これは、香港訪問5回目にして初めて100万ドルの夜景を見るチャンスだと、夜にヴィクトリア・ピークを訪れてみた。 
 そしてそこから観る、香港の夜景。 
 じつに素晴らしいものであった。

 海に陸の建物の明かりが映える、港町はどこも夜景が名物となるけど、香港の場合は、その光源である陸の建物群が複雑であり、それでここに独特の趣を与えている。
 海に近き商業地区にある現代的ビルディング群は、LEDならではの鮮やかな明かりを放ち、かつスタリリッシュであるけど、そこから離れた居住地区の高層ビル群は、数十年も前に建てられたものであり、落ちついた人の生活を示すようなあたたかな橙色の明かりを灯し、これらの長い歴史が混ざった混淆の夜景が、香港というカオスな都市の魅力を一目みれば納得させる説得力をもっていた。

 5回訪れて初めて経験することのできた、香港随一の名物「100万ドルの夜景」。
 ようやく、その名前の通りの景色を観ることができた。

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March 05, 2018

The last dinner at 光洋

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 宮崎市の寿司の名店「一心鮨光洋」は、元は一心鮨という店を経営していた先代が、新たに光洋の名を冠した分店を開き、そこで先代の4人の息子たちが各々の力を合わせて、時代の先端を行くような味をつくりあげてきた店なのであるが、そのうち次男・三男が独立して鹿児島に店を開き、今は長男・四男が店のコンセプトをつくっている形式となっている。
 長男の名が一洋で、四男の名が一光なので、「光洋」という店の名が、これでぴったりということにはなっていた。

 光洋を私が初めて訪れたのは、もう10年以上も前のことである。……月日の経つのは早いものだ。私も年取るわけだ。そして大将も前は新進気鋭の若者鮨職人というイメージだったのだが、今はもう確固たる地位ある中堅どころ、といった感じになっている。
 その円熟の時期を迎えてきた大将率いる光洋であるが、なんと3月15日で大将は光洋を辞めて、それから海を渡って、海外で鮨を握ることを決めたそうだ。

 人生は一度しかないのだから、なにかをやる気力、体力のあるうちに、新たなことにチャレンジして人生の幅を広げて行く、という心意気はよく分かるし、応援もしたいけれど、この報を知りまず思ったのは、「あれ、じゃあ光洋って名前はどうなるのだろう?」ということであった。

 それを調べるために、さらに締切迫った大将の鮨を食すために、光洋へとGo。

 光洋の鮨ほど、変化というか進化してきた鮨もないのではあるが、この店での最終形態としては、ネタもシャリも旨さを重視して、華やかな、色気ある鮨、というものに行き着いたようである。
 そして、ソムリエ一光氏によるワインのペアリングは、見事にその系統の鮨に決まっており、特に鮨に赤ワインをあわせるという、一見無謀な技が、破綻なくうまく決まとまっていたのはたいしたものだと思う。

 鮨とワインに舌鼓をうちつつ、この店は次は「一心鮨一光」か「一心鮨光」に変わるのかい?と聞いてみたら、「みなさん、そういうことを言いますが、んなことはありません」とのことであった。
 それでも、これからは一光氏が店をひっぱっていくことになるのであり、中身としては光洋からは変容していかざるを得ないであろう。まあ、一光氏は料理・酒の造詣深い、発想力豊かなアイディアマンであり、チャレンジ精神旺盛な人なので、ユニークでいい方向に変容していくのはまちがいない。

 光洋のいったんの時代は終わり、そしてまた新しい光洋を、これからも楽しませてもらおう。

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March 04, 2018

春の人吉散策

 土曜は3月3日であり、また今は梅の季節でもあるので、人吉では「ひなまつり」と「梅まつり」の二つを行っている、と宿にあった観光パンフレットに載っていた。
 それで、それを見に人吉を散策。

【青井阿蘇神社】  
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 人吉、といえばまずは熊本唯一の国宝である青井阿蘇神社を訪ねよう。
 国宝だけあって、重厚な茅葺の楼門が、圧倒的な存在感を示している。この楼門をくぐったあとの神社も、厳かな気配に満ちている。

【ひなまつり】   
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 青井神社の前の人吉のメインロードが、ひなまつりの会場となっている。
 各商店には雛人形が飾られ、華やかな雰囲気である。

【よさこい祭り】 
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 この祭りのイベントとして、各所でよさこい祭りが行われていた。
 好天のもと、若者たちが楽しそうに踊っている。

【石野公園】 
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 続いて、ひなまつりの催しものをやっているとのことで石野公園へ。
 しかし、まだ準備中であって、出店もでていなかった。
 それでも展示されていた雛人形はどれも立派なもので、見ごたえがあった。

【人吉梅園】
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 人吉の梅の名所、「人吉梅園」。
 例年なら今くらいが旬のはずだが、今年は2月が幾度も寒波が訪れたせいか、ほとんどが蕾であって、ときおり花をつけている梅も、せいぜい3分咲といったところであった。
 あと1~2週間後が見頃のようであった。

 そういうわけで、春の本格的な訪れはまだまだだなと思いながら歩いた、梅園であった。

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March 03, 2018

旅館:たから湯@西人吉

 山間の温泉地人吉の、明治創業の老舗旅館「たから湯」。
 もとは豊富な温泉をいかしての湯治宿だったのだが、今のオーナーが、温泉に加え宿泊そのものが旅の目的となるような魅力的な宿にしようという思いでリフォームを行い、それからは人吉では異質の、独自の個性を持つ宿となっている。

【庭】
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 旅館はなかに入ると、大まかな造りは古民家のようであるが、調度品はどれでも一流の洋風のものであり、その対比がおもしろい。
 そして部屋に案内され、庭を見ると、紅梅が満開であった。

【部屋】
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 和と洋の調和が、この宿のコンセプトらしい。
 部屋は二部屋からなり、和室と洋室である。
 洋室のほうは、ソファ、椅子、それにベッドの質がすばらしい。

【大浴場】
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 現代風な趣が強いロビー、部屋とはことなり、大浴場は昔からのものが保存されており、湯治の雰囲気を残したままのレトロなものである。
 源泉掛け流しの湯は、とてもきもちがよい。

【夕食】
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 「たから湯」の夕食は、ダイニングにて。このスペースもまたテーブル、椅子、すべて一流のものが揃えられており、美しい空間であった。
 そして食事は、球磨川流れる山深き地人吉、という場所からは、ジビエや山菜などをふんだんに使うようなものを予想していたら、まったくちがって本格的な会席料理であった。
 まず前菜から、その繊細で丁寧な仕事に印象を受ける。
 椀物は蛤真丈で、蛤の濃厚な味がうまく描出されている。
 造りは赤貝とサヨリで、山のなかで食べるようなものでもないのだが、とても良い素材である。焼物は鰆で、炊きものは甘鯛であり、これもまた同様にいい素材であり、そして調理もそれを生かす技術の高いものである。

 見てわかるように華やかな演出を行った料理の数々であるが、それを盛る器がまたどれも質の高いものばかりであった。

 全体として、一流の和食店に引けをとらない、旅館の枠を超えたような、見事な料理であったと思う。

【朝食】
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 朝食は、夕食とは変わって、地元の野菜や、名物を使った、田舎風の素朴なもの。
 これもまた美味しいものであり、この宿では、二通りの料理に味わいかたをできる。


 宿のつくりも、温泉も、接客も、そして料理もどれも高レベルのものであった。
 だいぶと前に、旅慣れた人から、人吉の「たから湯」はいいよと教えられ、ずっと気にはなっていたが、いざ訪れてみると、たしかに素晴らしい宿であった。
 そして、人吉といえば、やはり鮎が食の名物なので、いつか鮎の時期にまた来たいと思った。

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«登山:仰烏帽子山@五木村